「これからお注射に行きます。」 それまで、楽しくおはなししていた児童の表情が急に 曇った。寒い冬に向けてインフルエンザの予防接種の 第一回目だそうだ。 「こわい病気になりにくくするためだから・・・」とか 「目をつむっていたら・・・」といった友人のアドバイスは 耳に入らない。 「じゃあ、先生が絵本を読んでみましょうか?」と言って 『ちゅうしゃなんかこわくない』を読み語った。 「ははははは!おもしろい!」と言って児童たちが大笑いするにつれ 当該児童の表情は明るくなっていった。 「それからねー、こんな研究も進んでいて、もうすぐ 痛くない注射針が完成するかもしれませんよ」と言って 『カのつくったいたくない注射針』を紹介した。 さすが賢い児童、「でも今日は、その注射針じゃないでしょ。」と 鋭い指摘を受けた。 NDC 参考資料 穂高順也 作 , 長谷川義史 絵 , 穂高, 順也, 1969- , 長谷