10年がかりの大規模調査で初版本が倍増今回の調査は約10年前、論文の共同執筆者でマンハイム大学(ドイツ)経済学部の博士研究員(postdoctoral researcher)であるアンドレイ・スヴォレンチーク( Andrej Svorenčík)博士がカリフォルニア工科大学でフェインゴールド博士の科学史の学生だったときの学期論文(term paper)から始まった。 スロバキア出身のスヴォレンチーク氏は当時の学期論文で、中央ヨーロッパ、特にハプスブルク帝国における『プリンシピア』の分布について書いたが、その主題は初版本が自分の出身国まで辿ることができるかどうかということだった。「1950年代の調査では、スロバキア、チェコ共和国、ポーランド、ハンガリーからの出版物は見当たらなかった」が多くの初版本を発見することになった。1950年代は冷戦期であり中東欧での調査に限界があったためだ。 そこで指