最近、IT業界で流行するバズワードはオープン・イノベーションだ。先日あるシンポジウムで、3人のITゼネコンの取締役が講演し、そのプレゼンテーションの最後のスライドがすべて「オープン・イノベーション」だったのには唖然とした。ひどいのは、役所の公的資金注入までオープン・イノベーションと自称している。 著者は、この言葉は使う人ごとに違う意味で都合よく使われ、ほとんど無定義語になっていると批判する。これはチェスブロウの2003年の本のタイトルだが、もともとかなり曖昧な概念だった。オープンの意味が「技術をすべて公開しろ」という意味ならナンセンスだし、「必要なものはオープンにしろ」という意味なら自明だ。何をオープンにして何をクローズドにするかという基準なしに流行語を使っても、戦略として意味をなさない。 本書のいささかベタなタイトルの答は、「いくら要素技術が優秀でもプラットフォームを取られたら負ける
2008年01月06日21:45 カテゴリ書評/画評/品評SciTech ゆっくり確実に進化 - 書評 - 図解・船の科学 「新しい船の科学」が新刊で買えなくなって久しくて寂しい思いをしていたが、やっと後継書が出てくれた。 図解・船の科学 池田良穂 Discovery Channelとか好きな人はすぐに入手しておくべし。 本書「図解・船の科学」は、文字通りの船の科学を、2007年9月に就航したばかりの最新カーフェリー、「ナッチャンRera」を軸に紹介していく。最新のものを軸に一般論を展開するやり方としては、「図解・鉄道の科学」と良く似ている。古き佳き器に、とれたての酒が入った良書である。 目次 - BOOK倶楽部より 第1章 浮力の不思議 第2章 船の「大きさ」と「速度」 第3章 「揺れない船」をめざして 第4章 高速化のための工夫 第5章 船体構造と建造法 第6章 高速を生む推進器 第7
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