社内slackでGoについて質問されて、それなりに長文で回答したのでその内容を加筆修正したものをブログに残しておく。 質問内容としては以下のイメージ。 RubyだとRailsがあり、MVCを利用することになるが、Goだとそこらへんはどうなるのか? Go初心者なのでGoのモダンなアーキテクチャとフレームワークについて教えて欲しい。 これ系の質問はGo経験者であれば「あーこれなー」と思うだろーし、 Go初心者のときに一度は悩んだことがあるだろう。 なので、個人的な意見を残しておく。 自分の意見が正しいかどうかは自己判断して欲しい。 結論 アプリケーションアーキテクチャの複雑化とMVCフレームワーク システムアーキテクチャの複雑化とフルスタックなフレームワーク マイクロフレームワーク 改めて質問内容を振り返る pospomeが考えるGoのフレームワーク選定 pospomeが考えるGoのアーキテク
MOONGIFTはオープンソース・ソフトウェアを紹介するブログです。2021年07月16日で更新停止しました 開発者であっても図を描く機会は多いです。仕様書のようなドキュメントであったり、システム構成図の中に書いたりといった具合です。ドローソフトウェアを使ったり、スライド作成ソフトウェアを使ったりしまうが、操作やメンテナンスが面倒でストレスです。 そこで使ってみたいのがDiagramsです。開発者らしく、コードで図を描けます。 Diagramsの使い方 コードで書いた内容で図が書けます。 シンプルな例。 k8sなどの構成にも使えます。 GCP用。 DiagramsはAWS、GCP、k8s、AzureそしてAlibaba Cloud向けにアイコンが用意されています。これらのサービスを作ったシステム構成を考えた時に、Diagramsを使えばメンテナンスもしやすい図が描けます。 Diagrams
CRCカードはチームが協働して設計モデルを作ることができる技術プラクティスです。1988年に初期の設計アイデアを考える手段としてWard CunninghamとKent Beckによって生み出されました。XP(エクストリームプログラミング)においては重要な設計ツールとされているものです。オブジェクトの広場では、2018年2月に開かれたUMTPの技術セミナーで使用したCRCカードを使った設計ワークショップのキットを公開します。ぜひ、ご利用ください。 CRCカードワークショップとは CRCカードはチームが協働して設計モデルを作ることができる強力な技術プラクティスです。チームメンバーがコラボレーションしながら素早くモデルを作ることができるだけでなく、凝集度の高いクラスが導かれやすいという利点があります。また、チーム全員に発言の機会があるので、チーム全体の設計スキルの底上げにも役立ちます。詳しく知
大量のメソッドを保有し、数千、数万行単位にぶくぶく膨れ上がった巨大クラス。別名「神クラス」とも「大きな泥団子」とも呼ばれる、長大で複雑で密結合で極めて変更が困難なアイツ。 そんな巨大クラスの退治に有効な、ドメイン駆動設計を基本思想とする「役割駆動設計」を紹介致します。 解決したい課題、狙う効果 数千、数万行単位の巨大クラスの登場を抑止する。 小さくシンプルな構造に落とし込み、堅牢で変更容易性の高い設計へ昇華させる。 例1:筆者をモデリング 分かりやすくなるよう、まず私を例にモデリングしてみます。私は以下のような特徴があります。 IT企業の従業員 家族がいる(妻, 子供) 趣味でゲーム制作している ダメな設計 何も考えずに人クラスとして設計すると、よく以下のような構造になりがちです。 従業員として仕事をする、父親として家族サービスする、趣味としてゲーム制作する、それぞれのメソッドが備わってい
Object-Oriented Conference 2020で登壇させていただきました。 その際の発表資料です。 発表資料 DDDはオブジェクト指向を利用してどのようにメンテナブルなコードを書くか from Koichiro Matsuoka www.slideshare.net 本章の内容は技術書典8(2020/3/1)で頒布予定の「ドメイン駆動設計 モデリング/実装ガイド」の1,2章の内容になります。 全部で11章仕立てです、興味お持ちいただけたらお買い求めください。 受け取りは技術書典以降になりますが、それでもよろしければboothで予約可能です。 little-hands.booth.pm また、実践にあたって頻出の疑問に対してトピックごとに詳しく解説した書籍もあります。 重要トピック「モデリング」「集約」「テスト」について詳細に解説し、その他のトピックでは頻出の質問への回答と具
はじめに Clean Architectureやレイヤードアーキテクチャでは、どのようにレイヤーを定義するかついては言及されています。 そのような中usecase(レイヤードアーキテクチャではApplication層)をどのように実装するべきかについての議論は少ないです。 しかし私はリーダブルなアーキテクチャを実現するために、一番大切なことはusecaseを適切に実装することであると考えています。 そこでusecaseを実装する上で起こりがちな抽象度の問題を例に、リーダブルなアーキテクチャを考えいていきたいと思います。 サンプル 1:1のチャットアプリでUserとWorkerが存在して会話ができるアプリを例にあげます。 以下の図では青い背景はinfraの関数実行、緑色の背景はdomainの関数実行、赤い背景はusecaseの関数実行を示しています。 usecaseのCreateChat関数
※1:Interactorは利用シーン(ユースケース)に応じてクラス分割するため、画面と1:1ではない ※2:Entityはテストの際に差し替える必要がないほどシンプルな構造なのでプロトコル不要 ※3:1つのモジュールで複数のEntityを扱うこともあるため それぞれの役割の詳細 以下ではサンプルコードを元に説明 GitHubのAPIをたたいてリポジトリの一覧を取得し表示する Router 「画面遷移」と「DI」を担当 VIPERアーキテクチャの肝であり、他の有名アーキテクチャにないところ 他アーキテクチャではViewに画面遷移の処理もお願いする必要があり、Viewが「画面の更新」と「画面遷移」の2つを担当する必要があった →Viewのコードの見通しが悪くなりがちだった VIPERでは「画面遷移」の処理を Router に移管したことで View の責務を減らせ、可読性の向上が望める Ro
たとえば設計について議論するときや、コードレビューで指摘をするときに、「なぜその設計が良いと思うのか?」について言語化するのが上手だと、確実に良いことがあります。 言語化が上手にできるかが一つの壁なのではないか、と感じることもあります。後輩を育てたりチームをリードするような立場になると、特に必要性を感じるのではないかなと。 自分も、うまく言語化できたことですんなり議論を進められていると感じることは多いですし、逆に直感的な良さを言語化できなかったことで直感に反する方向に進んでしまい、結果よくなかったというような苦い経験もあります。 前提: ソフトウェア設計の良さは静的には決まらない良い設計・良いコードとは何なのか。という質問に一言で答えるなら、「保守性が高い」ことだと思います。つまり、今後の変更・拡張を、高速にバグが少なく行えるような状態が良い設計・良いコードです。(一般的にはこれで70%く
この文章の背景について この文章はテスト容易性設計をテーマに 2013/11/26 に CodeIQ MAGAZINE に寄稿したものです。残念ながら CodeIQ のサービス終了と共にアクセスできなくなっていたため、旧 CodeIQ MAGAZINE 編集部の皆様に承諾いただき、当時の原稿を部分的に再編集しつつ、ライセンス CC BY(クリエイティブ・コモンズ — 表示 4.0 国際 — CC BY 4.0) で再公開いたしました。 旧 URL にいただいたブックマークとご意見はこちらです(これであなたもテスト駆動開発マスター!?和田卓人さんがテスト駆動開発問題を解答コード使いながら解説します~現在時刻が関わるテストから、テスト容易性設計を学ぶ #tdd|CodeIQ MAGAZINE)。旧記事には本当に多くの反響をいただき、誠に感謝しております。 目次 この文章の背景について 目次 出
PySpa統合思念体です。 某チャットで、「今時のOSSのプロジェクト管理とかのベストプラクティスが書いてある本ないかな、陳腐化早そうだしないか」みたいな話題が投入されました。その中で、エキスパートPythonプログラミングとか、Pythonプロフェッショナルプログラミングとかは思い出して紹介したけど、他の人からはShip It、Manage It、Release It三部作とか、達人プログラマーとかも出てきました。 このあたりの源流を辿ると、そういえば今流行ってる開発の源流としてはエクストリームプログラミングの開発系のプラクティスの遺伝子を受け継いでいるのが多いよな、そういえば当時から見て今ってどう変わっているのかな、という話題に。せっかくなので20年前を思い出しつつ、当時と今でどういう風に変わってきたのか適当にまとめてみます。 20年前の状況 XP白本こと、eXtreme Progra
※ 2019年7月27日に追記しました。 この記事の最後に、失敗談の補足を書いた記事へのリンクを追加しました。 システムの一部機能を改修するテーマが現在進行中です。テーマは他の箇所に影響がないくらいに分離できるものです。この大きさが丁度いい。チャンスとばかりにリファクタリングすることにしました。 アプリケーションはそれなりにレイヤー化されています。controllerとserviceとrepositoryがある。よくある3層構造です。何を見直して再設計するのか?それはドメインオブジェクトモデルの構築です。 現状のアプリケーションはビジネスロジックをモデリングしたものとは言えない状態です。自分がやったのだけれど。しかしだからでもあります。なぜこうなったかを振り返り、どのようにできたかを考えます。失敗から学べることもあるはずです。 参照側の層は薄く?本当に? 開発対象のシステムはある情報の検索
Patten-Oriented Software Architecture(POSA) Vol.1で紹介されているアーキテクチャパターンをまとめた. Pattern-Oriented Software Architecture, A System of Patterns: Volume 1 (Wiley Software Patterns Series) 作者: Frank Buschmann,Regine Meunier,Hans Rohnert,Peter Sommerlad,Michael Stal出版社/メーカー: Wiley発売日: 2013/04/18メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 混沌から構造へ(From Mud to Structure) Layers Pipes and Filters Blackboard 分散システム(Distributed Sy
DDD連載記事 なぜDDD初心者はググリ出してすぐに心がくじけてしまうのか ドメイン駆動設計の定義についてEric Evansはなんと言っているのか モデルでドメイン知識を表現するとは何か ドメイン駆動設計で実装を始めるのに一番とっつきやすいアーキテクチャは何か ドメイン駆動 + オニオンアーキテクチャ概略 背景 ドメイン駆動設計で実装を始めるのに一番とっつきやすいアーキテクチャは何かの記事で、オススメしていたのはオニオンアーキテクチャでした。 今回は、オニオンアーキテクチャについて詳しく説明したいと思います。 上述の記事でも書いた通り、「ヘキサゴナル、オニオン、クリーン」の3つは、本質的には全く同じで、思想としてはヘキサゴナルで完成されているのですが、より具体的に説明されているオニオンアーキテクチャから説明を読んだ方が理解がしやすいと思います。 その後にヘキサゴナルの説明を読むと「なるほ
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