八時半の電車の中は、通勤や通学の人々が互いの体で互いの体を押して、時に波打ちながらも、無事に立っている。その光景は昔ながらだが、当節はこの混雑の最中に、人はそれぞれ、いくつもの体の隙間から片手を抜き出して、スマートフォンを見ているのである。 このいつもの様子が、その日いささか違ったのは、ほぼ黒と紺の一色の車内に、パステルカラーの親子が一組混じっていたことだ。 三十歳くらいかと見える母親は胸に乳飲み子を抱き、幼稚園の帽子らしきものを被る女の子が、母親の左腕につかまって立っていた。胸から迫り出した赤ん坊は、前に坐る男の頭のすぐ上に来ていたが、幸い、彼はスマートフォンに没入していて、赤ん坊の尻には気がつかない。 姉らしい女の子は、林立する周りの男の中に埋没して、自分の上空の酸素を吸われてしまって苦しいかのごとく、時々口を開いたり閉じたりした。 私は、この母親のすぐ右隣りに立っていた。何もこの時間
◆EPFLの研究者は、脳のダイナミクスを驚くほど正確に捉えることができる機械学習アルゴリズム「CEBRA」を開発し、高性能なブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)の実現につなげることができました。 ◆このアルゴリズムは、脳信号と行動ラベル(測定された動き、「報酬」などの抽象的なラベル、画像の色や質感などの感覚的特徴など)を対応させることによって、神経コードの隠れた構造を学習する。CEBRAは、視覚野の1%未満のニューロンで良好な性能を発揮し、マウスが映画を見ているときに見ているものを復元したり、霊長類の腕の動きを予測したり、ラットが闘技場を自由に走り回っているときの位置を復元することができます。 <関連情報> https://actu.epfl.ch/news/predict-what-a-mouse-sees-by-decoding-brain-signal/ https://ww
先月、ある出版社の企画で、養老孟司先生と対談しました。大変勉強になり、有り難い時間でした。 実は、養老先生とのご縁は、今回が初めてではありません。 最初は、先生の著作が文庫化された際に、末尾の解説を依頼されて執筆した時です。 原稿を読んだ私は、高名な科学者が、自分の研究に使う「方法」に対して、これほどまでに意識的であるのに驚き、同じ科学者がほとんど当たり前に使っている方法の意味を、かくも自覚的かつ反省的に思索しているとなると、業界(「学会」)では「浮く」だろうし、出世しないだろうなあ、と思ったものです。 と、同時に、間もなく日本では類まれな、傑出した思想家になるのではないかと思いました(当時すでになっていたのかもしれません)。この予想は、かなりの線で当たっていたと言えるのではないでしょうか。失礼ながら、このことを先生に申し上げると、頬をゆるめて笑っておられました。 二回目は、私の著書がとあ
00:00 勝利主義の呪い 03:47 野球をやりたくなかったイチロー 04:58 夢産業の闇 #山田玲司 #ヤングサンデー #教養 #社会 #ヤンサン #切り抜き #漫画 元動画はコチラ https://www.youtube.com/watch?v=L_W9EGfi4jE&t=0s https://www.youtube.com/watch?v=WeJqE3AA3CU&t=47s https://www.youtube.com/watch?v=zJikXEGRyFA&t=150s 『中二魔王』の異名を持つ山田玲司さんのYouTubeチャンネル『山田玲司のヤングサンデー』から、ユニークな視点で原作をおもしろく、楽しく、そしてためになる解説をしている部分を厳選して編集した動画をアップします。 また、見ごたえのあるシーンや、おふざけの中で生まれた奇跡の瞬間はエンドロールにアップ
2月7日に、自由民主党岡山県議団の議員さん4名(福島恭子さん、蓮岡靖之さん、田野孝明さん、福田司さん)と懇談を行いました。 昨年8月以降、議会申し入れや署名提出、また直接の連絡で懇談を打診していましたが、委員会で条例案を確定してようやく懇談の機会を得ました。 約1時間にわたり懇談をしてきましたが、これまでの申し入れや署名でも投げかけた疑問についての質問をして、条例として県民に押し付けないで欲しいということを再度伝えましたが、残念ながら条例案の修正も撤回も応じる姿勢はありませんでした。 自民党の議員さんから出てくる主張は「私たちは子どもたちを思ってこの条例を作ってる。」「この条例がいいと思って作っている。」「反対する理由がわからない。」ということで、具体性はなく、反対の声を認識しているにも関わらず、自民党が持っている理想像を県民全員に一方的に押し付けているという印象が残りました。 今回の報告
ロビン・ダンバー ダンバー数(ダンバーすう、英: Dunbar's number)とは、人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の認知的な上限である。ここでいう関係とは、ある個人が、各人のことを知っていて、さらに、各人がお互いにどのような関係にあるのかをも知っている、というものを指す[1][2]。 ダンバー数は、1990年代に、イギリスの人類学者であるロビン・ダンバーによって初めて提案された。彼は、霊長類の脳の大きさと平均的な群れの大きさとの間に相関関係を見出した[3]。ダンバーは、平均的な人間の脳の大きさを計算し、霊長類の結果から推定することによって、人間が円滑に安定して維持できる関係は150人程度であると提案した[4]。 ダンバーはこれについて、「もしあなたがバーで偶然出会って、その場で突然一緒に酒を飲むことになったとしても、気まずさを感じないような人たちのことだ」というように噛
新型コロナウイルスの話題が途切れることがありません。Stay Homeに関連して、「コロナうつ」などの話題も聞かれるようになってきました。 現在、テレビやSNSなど各種の情報媒体から得られる情報は必ずしも正しい情報とは言えず、偏った情報に尾ひれ背ひれがついてウイルスのように拡散しています。 恐怖心は、脳の「扁桃体」という中枢で発生します。「大脳辺縁系」という場所の一部です。扁桃体は同時に攻撃性の中枢とも言われています。 ウイルス感染への過剰な恐怖心が扁桃体の過剰反応を引き起こして、虐待や差別、暴力などの攻撃性を誘発している可能性があります。 ロックダウン政策が長期化すると、感染に対する恐怖だけではなく、生活や仕事、社会生活への恐怖心が発生してきます。 今後、扁桃体機能にかかわる社会現象が多く見られるようになってくるかもしれません。 人類には科学や芸術といった文化があります。偏った意見で自分
人はお金に依存しすぎることで、社会生活で大切なことを見失ってはいないか。見失ったものを再発見するには、「0円」の経済活動がヒントになる――こう説くのは『0円で生きる 小さくても豊かな経済の作り方』の著者、鶴見済だ。1993年発行の『完全自殺マニュアル』では、自殺の方法や難易度を詳細に解説したこともある。なぜこんなことを言うのか。本人に聞いた。(Yahoo!ニュース 特集編集部) おれは『完全自殺マニュアル』を書くまで、ずっと精神科に通っていて、そのころ世間では「強く生きろ」とよく言われていました。キツかったし、自分は「抑圧」だと感じました。あの本を通して「『強く生きろという抑圧』に抵抗し、自由になりたい」と訴えたかった。だから、こう考えたんです。「いざとなったら死んじゃってもいいんだから楽に生きればいいんだ」と。自分は、あの本で自殺を推奨したつもりはありません。事実、本が発売された年(19
Children born during the coronavirus pandemic have significantly reduced verbal, motor and overall cognitive performance compared with children born before, a US study suggests. The first few years of a child’s life are critical to their cognitive development. But with Covid-19 triggering the closure of businesses, nurseries, schools and playgrounds, life for infants changed considerably, with par
みなさまは「ナッジ」という言葉を聞いたことがありますか。 ナッジ理論は、文章の表記や表示方法等を工夫することで、その人の心理に働きかけ、行動を行動科学的に変えていくことができるというものです。ナッジ理論をうまく活用すると、私たちが自然についやってみたくなるような形で良い方向に導いてくれます。今回は、ナッジ理論について解説します。 ナッジ理論とは ナッジ理論は、人間の行動を心理学、経済学の側面から研究する「行動経済学」の教授によって発表されました。この行動経済学を実社会で役立てる一つの方向性として示されたのがナッジ理論です。 ナッジ理論の提唱者として知られるリチャード・セイラー教授は行動経済学への貢献から、2017年のノーベル経済学賞を受賞しました。それ以降、少しずつナッジ理論という言葉は社会に浸透してきました。 ナッジ(nudge)は「そっと後押しする」という意味の英語です。「ナッジ(Nu
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