「不適切な指導」があったとして「健全化」の取り組みを公表して注目されているのが、奈良教育大学附属小学校(以下、附属小)である。そうした動きに対し、附属小の創造的な実践を潰すものだとして批判の声も起きている。 |教員の出向に反対の署名運動も さらに奈良教育大学は、「不適切な指導」をしていた教員の責任を追及し、出向させようとしている。附属小の実践を全否定するつもりのようで、出向方針の撤回を求める署名運動も開始されている。 附属小の教育実践は、ほんとうに「不適切」なのだろうか。附属小の教員たちが授業実践を記録した『みんなのねがいでつくる学校』(クリエイツかもがわ)で「解説」を書いている、神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授の川地亜弥子氏に附属小の教育実践について聞いた。 |子ども中心の教育課程―― 附属小では、どのような教育が行われているのでしょうか。 川地 「子どもの実感」をとても大事にし