タグ

ブックマーク / okemos.hatenablog.com (13)

  • クルーグマン:恒星系間貿易の理論 - P.E.S.

    このブログのタイトルは、政治(Politics)、経済学(Economics)、そしてSF(Science Fiction)という、おれの興味のある分野のそれぞれの頭文字から取ってるのですが、残念ながらプロフィールにも書いたように、これまでSFについて書くことはあまりありませんでした。それなのに、ついに経済学SFタグを同時に使える日が来ようとは!クルーグマン、ありがとう! というわけで、またまたクルーグマンの論文、それも彼の専門の貿易分野についてのものです。かなり前から訳そう訳そうと思っていながらぐずぐずしていたのですが、もうそろそろ忙しくなりそうなのでその前に訳してすっきりしておくことにしました。そもそもこれを訳そうと思ったのはこれが国際貿易ではなくて恒星系間、つまり異なる太陽系間での貿易についての論文だからです。この手のものではアシモフのチオチモリンが有名ですが、論文の形式についてだ

    クルーグマン:恒星系間貿易の理論 - P.E.S.
    yojik
    yojik 2022/09/09
  • 「アイ・アム・ア・ヒーロー」と「太陽」、あるいは邦画、面白いって! - P.E.S.

    しばらく前に、海外で日映画を配給しているイギリス人の方による 「日映画のレベルは当に低い。最近すごく嫌いになってきたよ!」 という発言がちょっと話題になってました。 www.sankei.com 最近の日映画がつまらないので面白い邦画のプロデュースにも乗り出しているそうで、日映画への愛を感じますが、それでも日映画に対する評価がちょっと厳しすぎる気もしてしまいます。この記事(やヤフーで配信された時)のブクマを見てもこの批判に同意している人が多いようです。ですが、そういう批判が想定している「日映画」って邦画の中でも「大作」と呼ばれるタイプの作品の事ですよね。うまく当たれば映画興行収入ランキングの中に入ってくるような。そういう作品だけを考えれば「日映画ダメ!」と言ってしまいたい気持ちもわからなくはないのですが、日映画を観てる人ならだれでも知っているように、日映画の大半はそうい

    「アイ・アム・ア・ヒーロー」と「太陽」、あるいは邦画、面白いって! - P.E.S.
    yojik
    yojik 2016/05/06
  • なぜドナルド・トランプは人気なのか? - P.E.S.

    ドナルド・トランプについてのとある記事を読みまして、下の様なブクマツイートをしました。 トランプ人気の理由は、トランプが反移民・親社会保障という、民主・共和両党の政治家が占めていないポジションを取っているからではないかという記事。特に共和党の金持ちスポンサーは親移民・反社会保障だからな。 / “The conserv…” http://t.co/T2qJSZblXU— okemos (@okemos_PES) August 28, 2015 すると私のツイートにしては珍しく非常に多いRTやお気に入りを受けましたので、その記事で書かれていたトランプの人気の理由について改めてブログで書いてみます。 アメリカの2016年大統領選はその選の投票が行われる一年以上も前の段階ですが、共和党の予備選へ向けた共和党内のレースが非常に盛り上がっています。というか、ドナルド・トランプが非常に盛り上がってます

    なぜドナルド・トランプは人気なのか? - P.E.S.
    yojik
    yojik 2015/08/31
  • 投票のパラドックス、あるいはスイスと生きた豚 - P.E.S.

    Freakonomicsに投票についての質問が来たそうで、それが読者への質問として公開されていました。投票というと、政治経済学にはなぜ人は投票をそもそもするのか?という疑問があります。投票しなかった人がなぜしなかったのかと問われてよく答える様に、一人の投票で政治が変わるわけはないのですから*1、経済学の観点からするとそんな事をわざわざコストを払ってなぜ行うのかという事になります。しかし投票率は低い低いと言われつつも、シンプルな経済学的観点からは説明のつかない数の人たちが実際に投票しています。これは投票のパラドックスと呼ばれる政治経済学の重要問題で、これを説明する為の色々な論文が書かれているわけですが、そのうちの一つを解説した2005年のFreakonomicsへのリンクが上記のポストで貼られてました。これは丁度、俺の興味の対象についてなので、2005年のものですが訳しておきます。 なぜ投票

    投票のパラドックス、あるいはスイスと生きた豚 - P.E.S.
    yojik
    yojik 2014/10/24
  •  クルーグマン:よりマシな搾取へ - P.E.S.

    クルーグマンのブログポストの翻訳です。このポストで扱われている搾取とは、発展途上国での低賃金労働者が詰め込まれて働く工場、いわゆるスウェットショップ・搾取工場といわれるものについてです。そういった発展途上国の工場・労働環境の改善は欧米のリベラルの定番テーマの一つですが、クルーグマンはそれに共感しつつも、90年代にそれに結構批判的な文章(邦訳)を書いています。クルーグマンはリベラルですが、90年代にはアメリカリベラル派を怒らせる文章を色々と書いていたんですよねぇ。ただ、2000年代のブッシュ時代に入って以降、人の問題意識が変わっただろうと思ってまして(人もどこかで民主党と共和党なんて対して違わないと思っていたのに、ブッシュに目を開かれたと言ってたはず)、上の邦訳へ2010年につけたブクマで私は「論調を幾分変えるとおもうよ」と書いてました。といって人がはっきりそれに触れたわけではなかっ

     クルーグマン:よりマシな搾取へ - P.E.S.
    yojik
    yojik 2013/07/09
  • クルーグマン: ラッダイトを憐れむ歌 - P.E.S.

    クルーグマンのコラムの翻訳です。これは最近、彼がブログで書いていた技術進歩と人的資の損失(何が価値ある資なのかは技術を含めた社会のありように依存しますから)、そして不平等の拡大についての記事をまとめたものになってます。 このブログははてなのブログ(はてなダイアリー)なんですが、はてな民にはプログラマーが多いせいか、プログラミングスキルの陳腐化と新しいスキルの学習の必要性の話題をちょくちょく見ます。そういう個人の努力は誰にとっても必要なんですが、しかし社会全体が変わる時には個人の努力だけじゃ追いつかないですよねぇ。 誤訳・タイポなどがありましたら、コメント欄にお願いします。 「ラッダイトを憐れむ歌」*1 2013年6月13日 1786年、イングランド北部の羊毛産業の中心、リードの織物労働者が「羊毛をあらすき」する機械の利用の増加に対する抗議を発した。この機械は、かつてはスキルを持った労働

    クルーグマン: ラッダイトを憐れむ歌 - P.E.S.
    yojik
    yojik 2013/06/16
    "普通の市民がルールに従いつつ真面目に働くならばまともな生活を維持できる十分な可能性があるような社会になんとか似たものを保持しうる唯一の方法は、強い社会的なセーフティネットを持つことしかない"
  • 経済学者のためのSF - P.E.S.

    なぜだか最近、SF小説お勧めリストがはてなブックマークをにぎわしてます。 読んでいてもたいして良いことはないSF名作私選十作 - 脳髄にアイスピック読んでなくてもヤバくない名作?SF小説10選 - novtan別館読んでおくと良いかも知れない名作SF小説8選 - あざなえるなわのごとし読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選 - デマこいてんじゃねえ! なぜ??とか思っていたら、これがシンクロニシティというやつなのかクルーグマンがノア・スミス氏のブログポストに影響されて、経済学者のためのSF小説をいくつか紹介してました。なのでそれを翻訳、ではなくてそもそものノア・スミス氏の方のポストを訳してみました。 経済学者のためのSF ノア・オピニオン 2013年5月11日 Diane Coyleが「経済学者のための古典作品」と題したブログポストを挙げたところ、ツイッターで誰かが私に「経

    経済学者のためのSF - P.E.S.
    yojik
    yojik 2013/05/13
  • クルーグマン:宇宙人の代役 - P.E.S.

    また久しぶりの翻訳です。色々忙しいのですが、ファイナンシャルタイムズに載ったなぜ日がリフレ政策に乗り出したのかについてのコラムについてクルーグマンが短い文章を、この夏公開のSF映画Pacific Rimの画像をつけて書いてましたので、訳しておくことにしました。このブログのタイトルのSはSFのSなんで(笑) なお訳中の( )は訳者によるものです。 宇宙人の代役 ポール・クルーグマン 2013年5月9日 ほとんど誰もを驚かしたことに、日が、あの日が!、緊縮主義の教義から離れ、積極的な金融・財政政策の組み合わせを試してみるのにもっとも意欲的な先進国として浮上してきた。アベノミクスへの評価を下すのには当然まだはやいけれど、よい兆候は現れてきている。しかし、なぜこんな事になっているのか? David Pillingはファイナンシャルタイムズのコラムで2011年の津波と、中国が名目値で経済規模世

    クルーグマン:宇宙人の代役 - P.E.S.
    yojik
    yojik 2013/05/10
  • クルーグマン:アシモフ「ファウンデーション」シリーズへのイントロダクション - P.E.S.

    クルーグマンが新しくでるアシモフの「ファウンデーション」シリーズへイントロダクションを寄せたそうで、それを自身のブログで公表していました。でまあ、クルーグマンもアシモフ*1もどちらも著名人なんですが、だからといってその二乗のこのイントロが日で商業的に出るかどうかはわかりません。ほんとかどうか知りませんが、世界一多いファーストネームはムハンマド、世界一多いラストネームはチャン、しかしこの世にムハンマド・チャン氏はいないと言いますけど、ま、そんな感じかもしれません。ということで、訳しておきました。ただ、これまでのこのブログでのクルーグマンの翻訳では"I"を基、「私」で訳してましたが、今回は何となく雰囲気で「僕」にしてます。なぜか、70年代の青春系SFの翻訳文体のマネをしたかったので... なお「ファウンデーション」シリーズの重要なアイデアである「心理歴史学」とは、人間集団に適用された気体分

    クルーグマン:アシモフ「ファウンデーション」シリーズへのイントロダクション - P.E.S.
    yojik
    yojik 2012/11/26
  • ハインライン:1941年第3回世界SF大会スピーチ (2) - P.E.S.

    ふう、なんとかギリギリ約束したとおり、日曜日にアップする事が出来ました、と書いているうちに、12時を過ぎてしまった...もう月曜だよ。 できれば最後まで訳したかったんですが、後4ページ半ほど残ってしまいました。 なんとか近日中に仕上げます。 なお、一応書いておきますが、このスピーチは1941年、すでにヨーロッパでは第二次大戦が始まっており、アメリカも参戦近しの時期に行われたものです。スピーチ中の世界が狂気に...というのはそういう世界情勢を背景にしたものです。 ハインライン:1941年第3回世界SF大会スピーチ(2)未来の発見 サイエンス・フィクションにおいて、我々はそういった変化がどういうものになるかを想像しようとします。その推測は大抵はずれてしまいます。まず間違いなく、はずれてしまうようなものなのです。しかし、人よりもデータをより良く把握できる一部の人たちは、非常にうまくやってのけたり

    ハインライン:1941年第3回世界SF大会スピーチ (2) - P.E.S.
    yojik
    yojik 2009/12/28
    > "科学的手法を使う人は反ユダヤ的にはなりようがありません。(略) 非常に単純な理由によってです。十分なデータがない為、結論が出せないのです。" ," 同じ推論により、なにについても憎むのは非常に難しくなります。"
  • ハインライン:1941年第3回世界SF大会スピーチ (1) - P.E.S.

    まあ、だれも興味ないかも知れませんが、だれも興味を持っていなくても私は持っていますので... アシモフと共にかつてSFビッグ3と言われたロバート・A・ハインライン*1は1988年に亡くなりましたが、彼の追悼としてハインラインの珍しい短編と、スピーチ、他の作家などからの追悼の辞を集めた"Requiem"というがでています*2。で、そのスピーチの内の一つ、1941年の第3回世界SF大会でのゲスト・オブ・オナーのものを訳す事にしました*3。なぜかって?それはファンとしてはハインラインのプレゼンスの(特に日での)低下が気になるからだよ!あとまあ、単純にいっても内容も結構興味深いと思いますし(当時のSFファンのマイノリティ意識は根深いなぁ、とも感じますが)。アシモフの翻訳もまだ道半ばなのに、こんな事をするのは、ちょっとアシモフに申し訳ないんですが... なおこのスピーチはのなかで16ページ強を

    ハインライン:1941年第3回世界SF大会スピーチ (1) - P.E.S.
    yojik
    yojik 2009/12/28
  • 30.大学院 - P.E.S.

    1992年に亡くなったアイザック・アシモフの最後の自伝的エッセイ、"I.Asimov: A Memoir" (1994)の第30セクション「大学院」の翻訳です。 22から飛んで、30です。この間のセクションは、ジョン・キャンベル Jr、ハインライン、スプレイグ・ディ・キャンプ、クリフォード・シマック、ジャック・ウィリアムソン、レスター・デル・レイ、セオドア・スタージョンについてという贅沢なアシモフの思い出話のセクションなんですが、飛ばします*1。なんといいましてもこの翻訳は、非モテ・非コミュのロールモデルとしてのアシモフがメインなので。 このセクション、全体としては、「ダメ院生ども、あつまれ!」とかねねねさんに(雪野五月さんボイスで)怒鳴ってもらいたい感じで、いいですねぇ。ダメ院生だった自分としては泣けます。でも、そんな中でもアシモフは負けないんだなぁ。見習おう。 30.大学院 しかし、1

    30.大学院 - P.E.S.
    yojik
    yojik 2009/05/18
  • クルーグマン:日本再考 - P.E.S.

    久しぶりのクルーグマン翻訳。何しろ日についての、ある意味ポジティブな文章なので訳しときました。ある意味、ですけどね。クルーグマンはオバマの経済対策をtoo small, too lateと批判してますので、そこら辺の苛立ちもあるんだろうな、とは思います。 日再考 ポール・クルーグマン 2009年3月9日 十年かそれ以上に渡り、日の失われた10年は現代マクロ経済学にとってのお化けであった。経済学者は、Xをしてはいけない、あるいはYをしなければいけない、さもないと日になってしまうぞ、という警告を繰り返し、そして政策決定者は、まごつき彷徨っては厳しい決定を下す事を避けてきた日の政策決定者達と自分たちが違うのだと、自分達をあらかじめ褒め称えてきた。 さて、これを言うのは私だけではないことは間違いない。日はもうそんなに悪くはみえないのだ。 たとえば、日の政策の有名なのろくささ−銀行部門

    クルーグマン:日本再考 - P.E.S.
    yojik
    yojik 2009/03/10
  • 1