「ハネムーン期間」のなかった「裸の王様」 米国のドナルド・トランプ政権は4月29日に発足100日目を迎えた。通常、新しく大統領を選んでから100日間はメディアも野党も慣例上、新政権批判は控える。いわゆる「ハネムーン期間」だ。 ところが就任早々から唯我独尊ぶりを発揮し裸の王様となったトランプ大統領にはその期間はなかった。 主流メディアと野党民主党は、トランプ大統領のやることなすことにケチをつけ、辛らつな言葉で激しく批判を繰り返している。そうした中でトランプ政権を担うはずだった政府高官が相次いで辞任に追い込まれている。 各省庁の中堅幹部のポストはいまだに埋まらず。なり手がいないのか、えり好みしているのか――。 その間、公約に掲げてきた政策で実現したのは環太平洋経済連携協定(TPP)からの脱退のみ。あとは保守派のニール・ゴーサッチ高裁判事を空席の最高裁判事ポストに送り込んだことぐらいである。 内