防衛省は14日、過去に日本の領空で気球型の飛行物体が確認された事案3件について、分析の結果、中国が飛行させた無人偵察用気球であると強く推定されると発表した。偵察用気球だった場合は領空侵犯に該当するとして、外交ルートを通じて中国政府に事実関係の確認を求めるとともに、領空侵犯は断じて受け入れられないと申し入れた。 3件の飛行物体は令和元年11月に鹿児島県薩摩川内市、2年6月に仙台市、3年9月に青森県八戸市の上空でそれぞれ確認された。 米国では現地時間の今月4日、東海岸南部沖で米軍が中国の偵察気球を撃墜。残骸の回収と分析を行った。防衛省は米国の動きを踏まえ、日本領空で過去に確認された飛行物体の分析を進めていた。 同省は「気球であってもわが国の許可なく領空に侵入すれば領空侵犯となる。気球に対してこれまで以上に情報収集・警戒監視に努める」としている。気球の飛来が領空侵犯に当たると判断すれば、自衛隊法