2018年、アメリカのジョージ・ワシントン大学を卒業した渡邊雄太選手は、NBAのメンフィス・グリズリーズと契約を結びます。「NBAプレーヤーになる」という夢がかなった瞬間でした。 しかし、すべてが順調にいったわけではありません。高校卒業後、意気揚々と渡米したものの、現地での生活では多くの苦労を強いられたそうです。苦労の元凶は「英語」でした。いまでは英語でのインタビューも難なくこなす渡邊選手は、どのように言葉のハンディを乗り越えたのか。彼の著書である『「好き」を力にする』から、「言葉」のエピソードを紹介します。 目の前にそびえる、厚くて高い「言葉の壁」 渡米後、僕が入学を決めたのは、東部コネチカット州にあるセント・トーマス・モア・スクールというプレップスクールでした。プレップスクールというのは大学に入学するための準備校で、名門大学へ入学するために勉強する人もいれば、スポーツ推薦による大学入学