サントリーホールディングスは発泡酒の生産・販売から撤退する。6月に主力品「MDゴールデンドライ」の生産を終了しており、今秋にはすべての商品が店頭からなくなる見通しだ。 サントリーは1994年に業界初の発泡酒「ホップス生」を発売したが、撤退も大手で初めてとなる。 発泡酒は当初、ビールより安い価格で人気を集めたが、2003年に発売されたより低価格の「第3のビール」に押され、市場が縮小している。サントリーの場合、12年上半期(1~6月)の出荷量は前年同期比40・4%減の47万ケース(1ケース=大瓶20本換算)と、ビール類全体の1・6%に過ぎなかった。 キリンビールなど他社は当面、発泡酒の生産・販売を続けるが、販売減少は続きそうだ。