「彼女を起用することにどんな問題があるというんでしょう?」と押井監督はIGNのインタビューにメールで答えている。「少佐はサイボーグであり、彼女の身体は完全に仮想のものなのです。『草薙素子』という名前や今の身体は、生まれつきの名前や身体ではありません。なので、アジア人の女性が演じなければいけないという主張に根拠はないんです。例え彼女のオリジナルの身体(そんなものがあったとして)が日本人のものだったとしても、それは変わりません」 監督はこれまでにも多くの俳優が他の人種のキャラクターを問題なく演じてきたと指摘する。「映画の世界ではジョン・ウェインがチンギス・カンを演じたり、アラブ人のオマル・シャリーフがスラブ人のドクトル・ジバゴを演じることができます。こういうことは映画世界の慣習なのです」と押井監督は説明している。「それが許されないのなら、ダース・ベイダーは英語を喋ってはいけないことになるのでは