文楽協会への補助金凍結を表明している大阪市の橋下徹市長は26日夜、国立文楽劇場(大阪市中央区)で文楽の古典「曽根崎心中」(近松門左衛門作)を鑑賞した。橋下市長は鑑賞後、記者団に「古典として守るべき芸だということは分かったが、新規のファンを広げるためには台本が古すぎる」と苦言を呈し、演出方法を現代風にアレンジするなどの工夫を求めた。 橋下市長は大阪府知事だった09年に初めて鑑賞した際、「二度と見にいかない」と酷評した。この日は、「もう一度古典を見たい」と鑑賞した。 市は今年度の補正予算案で、文楽協会への補助金を昨年度比25%減の3900万円計上。橋下市長は技芸員(演者)が公開での面談に応じなければ補助金を支出しないとの考えを表明し、非公開での面談を求める協会側とのすれ違いが続いていた。この日は、鑑賞後に技芸員の楽屋も訪れ、非公開で懇談。公開での面談を改めて要望したという。【津久井達】
民主党は5日、小泉政権初期の01~02年に外相を務めた田中真紀子氏を衆院外務委員長に推すことを決めた。田中氏は外相当時、外国要人との会談を直前にキャンセルしたり、外務省を「伏魔殿」と呼んで外務官僚と激しく対立したりしたため、小泉純一郎首相(当時)が国会の混乱収拾を理由に更迭した経緯がある。田中氏はその後も外務省批判を繰り返しており、同省は「驚愕(きょうがく)の人事」(幹部)と警戒を強めている。 自民党内にも反発が広がり、小沢一郎元代表に近い田中氏の起用に「党内バランスを最重要視しているのだろうが、やり過ぎだ」との声も漏れた。【西田進一郎】
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