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町田康に関するbookkeeper2012のブックマーク (3)

  • 中島らもと喋った話 - 製作日記

    中島らもと喋った話を書く。 18歳ぐらいの頃、生きている理由がなかったので、ライブのチケットを買って、そのライブに行くまでとりあえず生きる、ということをしていた。 それで、大阪心斎橋のサンホールだっけな、なにせ地下の店、そこで、当時片っ端から読んでいた中島らもと町田康が一緒にライブをするというので観に行った。 作家二人のジョイントライブだったからか、今思うと変な観客席だった。フロアの後ろ半分は椅子が出ていて、前半分は立ち見、でもそこで観客は全員体育座りをしていた。 中島らもは、60代にも10代後半にも見える、細い服を着たホームレスっぽい人で、優しそうだけどガラが悪そうだった。大所帯のバンドで、豚はキレイ好きだから嫌いだ、みたいな歌を歌っていた。 体育座りの客のテンションと、中島らもの存在感のギャップが変な感じだった。所在のなかった僕は、体育座り勢のすぐ後ろ、椅子席の真ん中に通っている通路の

    中島らもと喋った話 - 製作日記
  • 普通に日本語で話すだけで疲れる

    いわゆる頭の中が多動というやつで思考がいつもしっちゃかめっちゃかなのと、 力を抜くと思考がそのままダダ漏れになりそうになったり、早く喋りたくて口が開きかける衝動を必死で抑え込んで、 日語として成立していない、自分のフィーリングと語感だけで構築された脳内の中間言語を最低限通じる日語に直しつつ、 状況を見て出したりひっこめたりしながら喋らなければいけないので、日語で会話するだけでかなり疲れる。 かなり疲れるのだけれど、医者からするとテンポはやや遅いが普通に会話ができているので、ADHDの診断はつくものの、会社員もできてるしイケるイケるって感じらしい。 診断を受ける15年ぐらい前に、中学の社会の授業中に不意に当てられて慌てて立ち上がりながら「アパラチア山脈」と言おうとして、 「アパッチのArmadilloはさんざっぱら白濁したAsparagusの茹で汁で脈絡なくRock You」(英語部分

    普通に日本語で話すだけで疲れる
  • 河出書房新社 — 町田康訳「奇怪な鬼に瘤を除去される」(『宇治拾遺物語』より)

    伊藤比呂美/福永武彦/町田康訳『日霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集』(池澤夏樹=個人編集 日文学全集)収録 これも前の話だが、右の頬に大きな瘤のあるお爺さんがいた。その大きさは大型の蜜柑ほどもあって見た目が非常に気色悪く、がために迫害・差別されて就職もできなかったので、人のいない山中で薪を採り、これを売りさばくことによってかろうじて生計を立てていた。 その日もお爺さんはいつものように山に入って薪を採っていた。いい感じで薪を採って、さあ、そろそろ帰ろうかな。でも、あと、六くらい採ろうかな、など思ううちに雨が降ってきた。ああ、雨か。視界の悪い雨の山道を歩いて、ひょっ、と滑って谷底に転落とかしたら厭だから、ちょっと小やみになってから帰ろうかな、と暫く待ったのだけれども、風雨はどんどん激しくなっていって、帰るに帰れなくなってしまった。 そこでやむなく山中で夜を明かすことにして、広場のよ

    河出書房新社 — 町田康訳「奇怪な鬼に瘤を除去される」(『宇治拾遺物語』より)
    bookkeeper2012
    bookkeeper2012 2015/10/01
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