前回、実利用経験(RUX)について書いたが、その後もいろいろと考えてきた。ステークホルダー経験(SX)という概念を考えたこともあり、一度はそれで原稿を書いたのだが、その後、ちょっと違った方向に考え方が動いてきたため、その原稿はお蔵入りにしてしまい、新しい原稿を書き起こすことにした。 今回のポイントは、次のとおり。 設計という範囲だけでなくライフサイクルプロセス全体で考えるべきだろうという点 ノーマンが最初に指摘したシステムイメージにもとづくユーザーのメンタルモデルの構成を拡張し、そのメンタルモデルにもとづいたユーザーの「期待感」「印象」「評価」の形成というダイナミックなプロセスが重要だという点 ユーザー経験にもとづいてユーザー行動が決定されるという点 「期待感」「印象」「評価」という3つのフェーズは、消費者からユーザーへの変貌に対応したものであり、最後の評価はRUX(実利用経験)にもとづい