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「神は死んだ」との宣言で名高いドイツの哲学者ニーチェ(1844~1900年)。名言集が大ベストセラーになるなどブームが続いている。だが、このブームに対し「彼の哲学を消毒し、砂糖をまぶしたようなもの」と異論を唱えるのが『ニーチェ-ニヒリズムを生きる』(河出書房新社)を刊行した哲学者、中島義道さん(66)。中島さんが語る「本当は危険なニーチェ」とは-。(磨井慎吾) 近年のニーチェ・ブームで強調されるのは、人を励まし、勇気づける人生の師としてのニーチェ。著作の抜粋を現代的に解釈・翻訳し、115万部のベストセラーとなった『超訳ニーチェの言葉』(白取春彦編訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の目次を見ると、「いつも機嫌よく生きるコツ」「人を喜ばせると自分も喜べる」などの明るく前向きな言葉が並んでいる。 だが、中島さんは「ニーチェは天才だから、その著書は色々な読み方を許す」としつつも「本当に文字通り
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