2010年06月15日掲載 最初に空から降ってきたものは溶岩や岩や砂だった。次に、雨が降ってきた。5月27日の夕方に起こったパカヤ火山の噴火の被害から立ち直る間もなく、その数時間後、熱帯低気圧「アガサ」がグアテマラの人びとを襲った。わずか2、3時間のうちに、河川は氾濫し、橋は崩壊し、道路は地滑りで寸断された。畑は水をかぶり、家々は破壊された。そして、200人近い人びとが命を失い、何万人もの人びとが避難生活を余儀なくされるか、もしくは住まいを失った。グアテマラの22の県のうち、21県がこの熱帯低気圧の被害を受けた。 政府当局と連携し、迅速に情報収集とニーズ調査を実施 当時、性暴力対策プログラムの実施のために現地に派遣されていた国境なき医師団(MSF)のチームは、首都のグアテマラシティに駐在していた。グアテマラにおけるMSFの活動責任者パトリシア・パッラは、熱帯低気圧の被害の大きさとその影響に