ニュートラル(neutral)とは、日本語に訳すと中立という意味で、一方に偏らない中間にあることを指しています。 クルマにおいては「エンジンの動力が伝わらない状態」のことで、エンジンとミッションは切り離されています。 AT車に乗っていると、普段は使う機会のないNレンジですが、緊急時には重要な役割を持ちます。 たとえば線路の踏切内で、エンジン等の故障により車が動かなくなってしまったとき、ギアがDに入った(噛んでしまっている)ままだと、クルマは簡単に動きません。しかし、ギアが完全に切り離されたニュートラルであれば、人力でも動かすことができます。 またレッカー移動の際にも、パーキングの状態ではロックされているタイヤを引き摺ることになってしまいますが、ニュートラルにしておけば、タイヤを引き摺ることなく移動させることができます。 つまり「危険回避のため」というのが、Nレンジの大事な役割なのです。