参議院選挙の投開票日が迫っている。自公の圧勝が公示前から”約束”されていたような無風の選挙戦となっており、各党の政策よりもタレント候補者などに注目が集まっている。しかし、しかし本当にそんな選挙にしてしまっていいのだろうか。経済学者の竹中平蔵氏は、あまり知られていない、日本国民の生活かかわる歴史的転換が「ここ数年で起きた」と指摘している。なぜ、日本人は心の豊かさより、物の豊かさを求めるようになったのか。そうなったのは誰のせいなのか。日本人が今回の選挙で本当に決めるべきことは「決められるリーダー」を選ぶことなのではないのか――。 心の豊かさより物質的豊かさを求める人が急増終戦から今年で77年になります。戦後のモノ不足の中、日本は著しい経済成長を遂げ、今や世界を代表する経済大国となりました。「日本は物質的に豊かな国である」――誰もがそう信じていることでしょう。しかし、政府の統計を見てみると、その