「フェアな競争」で経済の強い回復を——。新政権ブレーンが日本再生に向けた戦略を語った。/文・竹中平蔵(東洋大学教授・慶應義塾大学名誉教授) <この記事のポイント> ●企業への支援は「貸付型」に変えていくのが望ましい。もともと経営が危なかった企業は救済しない ●東京はアメリカの「ワシントンD.C.」のような存在にし、都知事は「東京都担当大臣」として政府が任命ーーそれくらいの変革を ●「官から民へ、国から地方へ」が、「自助」の考え方の一つ 竹中氏 ポストコロナで取り組むべき課題 菅義偉新政権は高い支持率を得て順調な船出となりましたが、目の前には課題が山積しています。 真っ先に取り組むべきは、やはり新型コロナウイルス対策です。菅総理は「感染防止対策と経済活動の両立」を強調していますが、この方向性は非常に重要です。コロナで傷んだ経済をどのように修復させ、日本を成長させていくのか――。短期的に取り組