ブックマーク / asabe.jp (1)

  • 消えた九龍城砦、そして返還 | 東南アジアの人びと

    イギリス、中国、香港政庁の拮抗が生んだアナーキな空間、九龍城砦。十年前、中国政府が取り壊しに合意し、 昨年、香港政庁の手で近代的な公園に生まれ変わった。植民地・香港にあだ花のように咲き、 香港が祖国へ回帰する直前に幻のごとく消えていった。「香港返還」を機に、そんな九龍城砦に今一度スポットを当ててみた。 一九九七年六月二八日、九龍城砦の跡地に前年十二月オープンした九龍市民公園。歌謡曲に合わせ、黄色やピンクの旗が一斉に宙を切る。婦人会の面々が香港の祖国回帰を祝って踊る。 四年前までは、このわずか二・七ヘクタールの敷地に、三百五十の高層雑居ビルがひしめいていた。壁を共有していなければ、窓の外は隣のビルの室内といった密度で建っていたので、巨大な一棟のビルに見えていたのである。 当時その威容を見上げていて、南側の龍津道の足下に伏せてあったベニヤ板には全く気づかなかった。「おもしろい物を見せてあげよう

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