気象庁は19日、日本に昨年上陸して大きな被害をもたらした台風15号を「令和元年房総半島台風」、19号を「令和元年東日本台風」と名称を定めた。台風を名付けるのは1977年の「沖永良部台風」以来、43年ぶり。 台風は大きな災害につながった場合に名称が付く。気象庁は2018年、名称を定める基準を「損壊家屋1000棟以上、浸水家屋1万棟以上」などと設定した。台風15号は損壊家屋が、19号は両方が基準に達した。 台風15号は19年9月に千葉市付近に上陸し、暴風で長期間の停電が発生した。総務省消防庁によると損壊家屋は全壊391棟、半壊4204棟。台風19号では10月、関東甲信や東北地方で多くの河川が氾濫し、死者と行方不明者は計102人に上った。損壊家屋は全壊3280棟、半壊2万9638棟。浸水家屋は3万棟以上に達した。 気象庁の関田康雄長官は19日の記者会見で「名称が利用されることで、災害の経験や教訓