北朝鮮の核関連施設に対し国際原子力機関(IAEA)が2007年に行った査察で、ウラン濃縮装置に転用された日本製の真空ポンプが発見されていたことがわかった。 IAEAから日本政府への通報を受け、神奈川県警は今月上旬、ポンプ製造元の機械装置メーカー「東京真空」(神奈川県相模原市)と、輸出入代行業「ナカノ・コーポレイション」(東京都港区)の本社など5か所を外為法違反(無許可輸出)容疑で捜索した。警察当局はポンプの輸出先の台湾に捜査員を派遣、北朝鮮ルートの解明に乗り出した。北朝鮮へのIAEA査察で日本製部品の転用が明らかになるのは初めて。 捜査関係者によると、真空ポンプは昨年7月、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)などの核施設に入ったIAEAの査察官チームが見つけた。査察は、北朝鮮の核問題を巡る6か国協議で合意した核施設の停止・封印など「初期段階措置」の履行を検証するために実施された。 警察当局は、台湾の