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名文に関するm-birdのブックマーク (97)

  • 本牧埠頭、1995年、夏。 - Everything you've ever Dreamed

    1995年の初夏から秋にかけて、横浜牧埠頭の倉庫でアルバイトをしていた。当時、僕は法学部に通う大学生で、たまたま学生課の掲示板で目に留まったのが牧の倉庫会社のアルバイトだった。時給は1000円。すでにバイトをしていたファミレスや蕎麦屋の時給が700円台だったので、何も考えずに飛びついた。家庭の事情でお金を稼ぐ必要があったからだ。もちろん、うまい話はないのは知っていた。時給の高さはハードなアルバイトの裏返しだと覚悟していた。どれだけ酷い仕事であっても「数か月耐えればいい」「無理なら逃げればいい」と割り切って面接に臨んだ。お金を目的にはじめたアルバイトだったけれども、あの1995年の夏は、お金には換えられない意味を持つ大切な時間になったのだ。 面接5分で採用決定。研修や教育はなし。「今から行ける?」と作業服を着た社員に車に乗せられ連れていかれた倉庫で「見よう見まねで覚えて」と言われて放り

    本牧埠頭、1995年、夏。 - Everything you've ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2023/05/16
    よい。楽園を目の当たりにしてそれだと気づくのは、難しいことなのだとぼくは思う。多分ぼくも気付けない。もしかしたら、いまが楽園なのかもしれないのだけれど。
  • 母親が自殺した|yuri

    お母さんが死んだ。 わたしのお母さんはものすごいヒステリックで、わたしが子どもの頃ものを落としたり足音を立てたりすると頭がぐわんぐわんするくらいの声量で怒鳴って、頭を叩いてくる人だった。お母さんの機嫌を損ねないように顔色を伺っていつもニコニコしてできるだけ音をたてないように暮らすのが習い性になった。 でもわたしが中学生になって、家にあんまりいないようになって、お母さんがガラッと変わった。あんなにキレてた物音におびえるようになって、叩いたり怒鳴ったりしたわたしにそばにいてほしいと言うようになった。広い家にひとりでいるのが嫌だと言った。 わたしはそんなお母さんが嫌で、大学受験のとき遠く離れた東京の学校を志望した。お母さんは泣いたり喚いたりしたけど、最後にはわたしが受かってしまったので離れて暮らすことになった。入学式のあと、茅場町のジョナサンで、「お母さんのこと嫌いになったわけじゃないよね?」と

    母親が自殺した|yuri
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    m-bird 2022/01/22
    人それぞれが健やかに生きるって、そんな単純なことがなぜこんなにも難しいのだろう?って考えに沈むことがある。
  • 一度振られたけど今でも好きな人と初詣にいった

    誘われた時には嬉しくて嬉しくて完全に舞い上がってしまった。親には、友達と初詣に行くって言った。 大学入学の時に着た着物をわざわざ出してもらって、小物をちょっとだけ減らして着ていった。明治神宮の人の多さに目を回しながら、お賽銭を投げてお参りして、屋台村みたいなところでお昼べて、スタバでコーヒー飲んで帰った。今でも好きだってことは言えなかったし、他愛ないことばっかりしか話せなかった。楽しかったし、苦しかった。 高校の時に一度告白したんだけど、「そういう風に見れないし付き合うってよくわかんないから」と言われて振られた。 その後同じ大学に行くことになった。偶然のような振りをしていたけど、実際には、人見知りの彼なら大学でなかなか友達が出来ず、顔見知りの私を頼ってくれるんじゃないかと思ったからだ。そう思ったのはまあまあうまくいって、今でも彼は私と友人付き合いをしてくれている。といっても、キャンパスで

    一度振られたけど今でも好きな人と初詣にいった
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    m-bird 2019/06/21
    最後の一文が、よい。
  • 彼氏がいるのに、彼氏がいないと言い続けるおんなたち。 - おんなのはきだめ

    友達と「ドタイプな人が現れ、彼氏がいるか問われた時に、彼氏がいることを正直に言うか」という話になった。 聞くところによると、1人はタイプの前ではいないと嘘をつくらしく、もう1人はうまくいかなくて自然消滅状態、と答えるらしい。 私は誰に対しても正直に答えてしまう。 はなから「彼氏います」なんて言ったら、いいなと思われていても7割型シャッター閉じられちゃうよ、うまくやりなさいよといなされたのだが、その彼氏いるいない論議でふと、思い出したことがある。 大学生の時、1年半ほどスナックでアルバイトをしていた。 ゆるい店で、営業活動などはしなくてよく、酒をつくってだらだら飲んでればいいだけの店であった。 今考えるとなんともいい店だった。 お客は8割がた常連で、お客はママとチーママと、年下の仲の良い飲み友達に会いに来ている、という感じ。 お触りも、色恋も一切なかった。 ママがしっかり目を光らせていたし

    彼氏がいるのに、彼氏がいないと言い続けるおんなたち。 - おんなのはきだめ
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    m-bird 2018/01/15
    すばらしい。インターネット文学だ。
  • この夏、地上最強のオッパイと - Everything you've ever Dreamed

    実家の梅の木を切りにいった。梅の枝は夏の空に向かって伸びていて、今にも電線に届きそうだ。青い夏の空と、まだセミの鳴かない静けさと、真夏のような熱い空気はどこかミスマッチで、不思議な感じがした。汗をかきながら覚束ない手つきで通販で買った高枝切りハサミを操っていると「意外とやるじゃない」、母が誉めてくれて思わず手を止めてしまう。今でこそ夜の街で「らめぇ。内臓の位置が変わっちゃう」「おやおや、いい声で鳴く子豚ちゃんだねぇ」と誉められる僕だけれども母に誉められた記憶は何一つないからだ。 父が亡くなったのは5月の初夏だ。その季節を選んで逝った父には少しだけ感謝している。母が父を思い出すであろう初夏。そこから格的な夏に向けて長くなっていくばかりの明るい時間が、僅かでも母を影から遠ざけ、明るくしてくれるような気がするからだ。でも僕は気づいている。夏の日差しの明るさは寂しさを消し去るものではなく、一時、

    この夏、地上最強のオッパイと - Everything you've ever Dreamed
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    m-bird 2015/07/16
    名文以外の、なにものでもない。
  • さよなら夏の日 - Everything you've ever Dreamed

    強すぎる日射しから逃げるように駆け込んだホームセンター。期待外れの弱いクーラーのおかげで汗がひかない僕を、ビキニ水着のキャンペーンガールがポスターの中から嘲笑う。またサボっているの?とでも言うように。止まらない汗をタオルでふこうとした僕の視界の隅に、あるはずのないものが映った。目を凝らす。間違いない。間違いなくそれは僕の古い知り合いだった。 父はデザイナーだった。蓄音機に耳を傾ける白い犬がロゴマークに描かれていた家電メーカーを辞め、独立した父が手がけたのは、オーディオ、腕時計、雑貨、エトセトラ。それらのプロトタイプや失敗作や断片は子供の頃の僕の玩具がわりだった。父の仕事たちは、父の記憶が落ち着いたものになっていくのと歩調をあわせるように役目を終え、世の中から消えていった。僕はカタログから少しずつ消えていく父の仕事たちと父の姿を重ねてすこし寂しくなったものだ。「プロダクトは消費されることが一

    さよなら夏の日 - Everything you've ever Dreamed
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    m-bird 2014/07/25
    名文。美しくて余韻が残る。
  • 江ノ電とJK

    時間があれば、鎌倉から江ノ電に乗ってみてほしい。時間帯は平日午後4時台がおすすめだ。 運が良ければ、300型の車両を捕まえることができる。その際、始発駅だからといって長椅子に座ってはいけない。ドアの脇に立つべきである。理由は後述する。 300型は昭和30年代に生産された当に古い車両で、狭い車内や木造りの床に包まれると、自分が生まれてもいない時代のものにもかかわらず、何かひどく懐かしい気持ちになる。 それだけでも感無量なのだが、電車が鎌倉高校前に着くと、大量の女子高生が乗り込んでくる。季節柄、女子高生は汗ばんでいて、車内には一気に若い汗の匂いと体臭が充満する。女子高生の中には一定数の男子高校生が含まれているのだが、無視するよう俺は訓練されているので問題はない。 狭い車両なので、いきおい女子高生との(物理的な)距離も近くなる。座っていては女子高生との距離は遠くなる。立っていなければ。しかし、

    江ノ電とJK
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    m-bird 2014/05/20
    声に出して読みたい名文。
  • この20年くらいのことを考えてみた

    26歳、都会育ち。ふとこの20年くらいのことを考えてみた。 どの時代にも流行廃れはある。 たまごっち、ファービー、厚底ブーツ、ミニ四駆、ベイブレード、ビーダマン、ハイパーヨーヨー… そうゆうものを懐かしむのも楽しいんだけど、この20年くらいで圧倒的に変わって普及したものっていくつかある。 パソコン、インターネット、携帯電話なんてのはもう言い古された話だろうし、 ブラウン管が消えて液晶テレビの普及、ビデオデッキも消えて今やDVDやBlueRayだっけ(あんまり使わないからよく知らない)。 ポケベルなんてあっという間に消えた。白熱灯も消えた、LEDが世の中に爆発的に増えた。信号機が薄くなった。 地面がアスファルトだらけになった。レンガできれいに整えてある歩道なんてのも増えた。 道路の白線が増えた。白線がなく、路肩のない道路なんていくらでもあった。うちの地元なんてわざわざ交差点の地面の色がかえて

    この20年くらいのことを考えてみた
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    m-bird 2014/05/20
    キラキラした文章で、濁った今のおいらの目は潰れた
  • 私のいる世界→追記の記事2つあります - ひきこもり女子いろいろえっち

    ひくい道 そこを歩くよ わたしたち 高い土手の向こう 見たことなくても ここは退屈迎えに来て 作者: 山内マリコ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/08/24メディア: 単行購入: 9人 クリック: 100回この商品を含むブログ (50件) を見る コメントで教えてもらったこの、買った。 表紙がすごい好き。 最近のいろんなお店で起こるおバカな事件とネットの炎上のことで、いろいろ記事読んだ。 「低学歴の世界」って言葉が一番心に残った。 この言葉みた時、自分の居場所ってすとんとわかった気がした。 私はその世界にいるから。 はてなの中で感じてたなんかの違和感って、私ははてなの空気と違う「低学歴の世界」の人間だからなんだ、って思った。 私もそうだけど、私の友達もだいたい「低学歴の世界」の人間。 高校卒業してない子もいるし、義務教育の時だってまともに学校に行ってない人もいる。 私も学校

    私のいる世界→追記の記事2つあります - ひきこもり女子いろいろえっち
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    m-bird 2013/08/08
    「アイスケースにはいるな、って教える親は、どんな世界にもいるわけじゃない」自分の知る世界が一つだけに定まる訳じゃない、そんな当たり前のことを忘れがちな僕たち。
  • えっちしたい気持ち - ひきこもり女子いろいろえっち

    ひまなとき なんども書いちゃう このブログ だってほかには やることないもん 土曜は早朝勤に入れられてる。 入ってなければ、ダリさんと会えたけど。 金曜は夜10時から12時まで補充シフトが入ってた。 夜勤でまたカトリーヌさんが入ってたから(ブルータスをガムボトルで殴ってから一週間)、店長に断ったけど、またありえないぐらいアイスが納品されてくるから検品と納品やって、って言われた。 ほんとにまたありえないぐらい大量に入ってきた。 アイスはベンダーさんが運んできたら、ストップウォッチ押して30分以内にぜんぶ売り場のケースに入れることになってる。 でも、大量すぎたり、レジがお客で混むと30分納品なんてぜったいムリ。 毎日納品されてくるのに、なんで30分以内に売り場に出せないぐらい大量に発注かけるのか、このお店でずっと働いててもぜんぜん私にはわからない。 1日でガリガリ君が2ケースも売れるなんてこと

    えっちしたい気持ち - ひきこもり女子いろいろえっち
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    m-bird 2013/07/20
    これは、純文学。
  • 弟の結婚生活がおかしなことになっている。

    弟の結婚生活がおかしなことになっている。 たぶん結婚したのが間違いだったような、そういう二人ではある。だけど子供も生まれてるし、間違いだとしてもなんとかうまくやってほしい。 けどそれでうまくやれるなら家庭裁判所とかいらないですよね・・・ ここ数日、頭が煮えている。とにかく吐き出す。 弟は十五年前に私の友人に一目惚れし、その恋はいまだ終わらずに続いてる。 弟は貧相な体格でぼそぼそとうつむき加減に喋る少年だった。いじめられたりはしなかったようだが、クラスでは冷遇されがちで友人は少なかった。 そんな弟が一目惚れをきっかけに体を鍛え始め、ファッション雑誌などを買ってくるようになった。 友人は成績優秀な明るい美少女だったので、少しでもふさわしい男になろうとしたんだと思う。弟の努力は凄かった。 弟は変わった。筋肉がついて体が大きくなったし、表情も変わってよく笑うようになった。他人の目をきちんと見て話が

    弟の結婚生活がおかしなことになっている。
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    m-bird 2013/07/20
    事実とか創作かなんて関係ない。それの一次ソースを観測できない僕らは、ただこの文章を読むことしかできない。これは名文であり、それ以上でもそれ以下でもない。
  • 「自殺なんて馬鹿みたい」と母は言った。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    死んだ父への不満や怒りをどこへ吐き出せばいいのだろう、ついこのあいだまで僕はそんなつまらないことばかり考えていた気がする。父は40過ぎで命を絶った。理由はわからない。もしかすると理由なんてなかったのかもしれない。母が父と夫婦を過ごしたのは20年弱。あまりにも短すぎた。突然、父を喪った母への同情は僕のなかで父への怒りと侮蔑になっていった。 苦しい家計を支えるために母は隣町の葬儀屋で働きはじめた。結婚以来専業主婦を続けていた母の苦労は想像に難くない。葬儀屋の仕事は立ち仕事が多く、土日も関係なく、深夜に及ぶこともよくあった。どうして葬儀屋なんだ?他に仕事があっただろう?僕の問いに対する母の答えは忘れられない。「金がいいから。残業代と深夜手当がつくからね。それに…朝から晩まで働けば気が紛れるでしょ〜」僕の父への怒りはより強く激しいものになった。 大学2年の夏。蒸し暑い8月の夜。僕は車で母を迎えにい

    「自殺なんて馬鹿みたい」と母は言った。 - Everything You’ve Ever Dreamed
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    m-bird 2013/06/23
    「自殺なんて馬鹿みたい。もったいない。」 生きるのを、楽しみたいものだ。楽しむために、僕らは生きているのだから。
  • ねこと暮らしていた - TAKUYAONLINE

    ねこと一緒に暮らしていた。1990年代の半ばから数年間だから、もうずいぶん前のことだけど。 名前はにゃりん太。「忍者ハットリくん」に出てくる影千代(忍者)が「にゃりーん!」て言うのがイカしてたから、そこから名前を拝借しました。その前はトトロって呼ばれていたらしかった。 トトロって呼んでたのは当時近所に住んでた人たちで。トトロは地域のボスで、うちに来る少し前からいろんな人にかわいがられてたみたい。真っ白で顔と背中に茶色のブチがある、とてもきれいなねこ。 でもある日にゃりん太はうちにやってきた。通りに面したアパートの外階段を上がったところの2階にある、うちの玄関の前になぜかちょこんと座ってた。「いやいや、うちでは飼えないんだよ」って伝えてみたけど、にゃりん太はずっと玄関の前にいて、しょうがなくドアを開けたらそのまま物怖じもせずに家に入ってきて一言「みゃー」って鳴いた。その頃はまだ半野良のや

    ねこと暮らしていた - TAKUYAONLINE
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    m-bird 2013/06/04
    誰かと共に居る幸せ。そしてつらさ。
  • おっさんが風俗で何をしているか知っていますか

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    m-bird 2013/05/18
    「そんな関係性しか築けないのが悪い」「気持ち悪い」、はてなの皆さんは人生勝ち組で、上の場所からジャンプして飛び降りて相手を踏みつけるんだなって思いました。皆が意識高くやってけれる訳じゃねーんだよ糞が。
  • 皆さんに本当に必要なのはライフハックではなく筋肉

    ゆっくりとしたハーフスクワットで大腿筋を追い込んでみてください。 辛くなってから更に3回、限界だと思ってからあと5回。 この2分ほどの時間は、どんなライフハックよりも自己啓発よりも 高レベルの内省と精神統一をあなたにもたらしてくれます。 スクワットが終わったら座ってみましょう。 さっきまでとは座っている感覚が違うと思います。 パンプアップした太腿が全身にここちよい充実感と血流を運んでくれています。 どれだけたくさんライフハックを齧っても手に入らなかった自己変革感が得られましたよね。 こういうことなんです。 ジム通いを試した人は多いと思いますが、何故か皆さんカーディオにいかれますよね。 ウエイトトレーニングなんです。当に必要なのは。 ウエイトトレーニングは短い時間に集中して力を出し切ります。 1回1回が己との対話であり克己心の連続であり、発見の繰り返しなんです。 ベンチに寝てバーベルを挙げ

    皆さんに本当に必要なのはライフハックではなく筋肉
    m-bird
    m-bird 2013/01/28
    名文「だからみなさん、疑っても結構ですから、まず今すぐ椅子から立って、ハーフスクワットで大腿筋を追い込んでください。ほとんどの内面的な問題、一部の社会制度上の障害すら、筋肉が解決してくれます。」
  • 2004年の春休み - 夢と寝言

    20歳の終わり頃、思いつきで上京して、2週間父方の叔父の家に泊めてもらいあちこち遊び歩いたことがあった。 男性ひとり暮らしの2DKは散らかり放題、「洗濯めんどくさい」とか言ってユニクロでぱんつ買ってきてはそのまま捨てる、そんな暮らし方。勿体ないってレベルじゃねえと思った。 ある日、なんか買ってやるっていうから2人で町田を歩き回って、アロウズでうす緑色のカシュクールを買ってもらった。気に入りすぎて毛玉が数えきれないくらいできるくらい着て、去年シミが出来てようやく捨てた。 またある日、地元の馴染みのバーに連れていってもらった。1杯2000円のウイスキーにびびった。まるい氷もはじめて見た。「結婚するならいろんなひととセックスしてからにしなさい。離婚するカップルの3/4だかは性の不一致が原因らしいから」とか言われて、親族に何言ってんだこのおっさんと思った。(今になって考えればいらん不幸がないように

    2004年の春休み - 夢と寝言
    m-bird
    m-bird 2012/09/09
    淡々とただ美しく、けれどその書き手の声が聞こえてきそうな。
  • 女子はもっとオナニーをすべき 2012summer

    m-bird
    m-bird 2012/08/30
    エンタメテキストとして秀逸だし情報も有用だし文句の付けようもない。
  • イジメと人の痛みを想像することについて - Everything You’ve Ever Dreamed

    「抱き枕はね、泣き枕なんだよ。でね、腕枕は夢枕なの」が寝室でそんなことを言うようになったのは「イジメ」の話題でニュース番組が騒然としはじめたこの初夏の頃で、は、中学生時代にごく短期的にではあるが無視、シカトという卑劣なイジメにあっていたらしい。当時、は毎晩枕を抱いて泣いていたそうだ。「悲しかった?」「ううん悔しかった」大丈夫これからは健やかなるときも病めるときも選挙のときも僕が守るから。抱き枕になって。腕を枕にして。 ナカムラのことを思い出す。四半世紀前。ヤンキー全盛期。僕が通っていた中学もシンナーカツアゲリーゼント暴力イジメ…それなりに荒れていた。中途半端に荒れた中学に二学期途中という中途半端な時期に転校してきたナカムラは、小柄で弱々しく、格好のターゲットに思われた。転校してきた当初、友人はおろか話し相手も皆無だったからだろう、ナカムラはいつもノートやプリントの裏にマジンガーZの落

    イジメと人の痛みを想像することについて - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2012/08/21
    結婚してからも清いお付き合いを続けてる、と考えると、この夫婦はまさに青春そのもので爆発させるのも惜しいものである。
  • セカンド・サマー・オブ・ラブ- Everything You’ve Ever Dreamed

    高校からのガールフレンドの暑中見舞いにはお決まりの手書きメッセージが添えられている。「元気ですか?」僕は玄関先のポストの前で彼女の言葉を読み、ほとんど不審者のように隣家の女子大生が住む二階を見るふりをした。元気だよバカ。もう残暑見舞いだろバカ。 僕はアラフォー。暑中見舞いや賀状のやりとりだけになってしまった学生時代の友人も多い。彼女もその一人。結婚しました。新しい家族が増えました。そんなハガキに添えられていた彼女の手書きの言葉は、いつも幸せが跳ねているようだった。僕はいつも気のきかない言葉を返していた。元気だよ。新婚生活どう。育児大変だね。それで、よかったんだ。 数年前の秋、彼女から喪中の知らせが届いた。亡くなったのは彼女のご主人だった。三十そこそこの急死。そこに添えられていた彼女の言葉を僕は忘れることができない。 「お腹にいる次男共々みんな元気です」 力強さ、決意、受け取った者への気づか

    セカンド・サマー・オブ・ラブ- Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2012/08/21
    変わらない彼女にあげる言葉は、変わり映えしないありきたりな言葉で、いいんだ。
  • 勝手に死にやがれ - Everything You’ve Ever Dreamed

    大学時代の知り合いが死んだ。自ら命を…らしい。冷たい言い方になるが、死にたい奴は死んでしまえばいいと俺は思う。皆、お前に同情しているように見えるかもしれないが、いい大人の俺たちはポーズをとってお互いの顔色とスタンスを伺うことだけはうまくなっていて、今だってお騒がせで馬鹿なお前とどう対峙すれば楽か考えているだけだ。皆明日になったらお前のことなんて忘れて保育園に子供預けて仕事して普通に生活するよ。だからお前も俺らのことなんて忘れて勝手に死にやがれ。 何に絶望した?自分の未来か、思うようにならない現実に対してか?絶望するほど希望が溢れているように見えたか?お前の周りのものは。世の中は、人生はクソゲーだって言ったよな。クソに絶望して死んだお前はクソ以下だ。自ら死んだってだけで、お前との記憶が「なんだかいいフィルター」を透かして見えてしまう。自分だけを殺したと思っていないよな。こうやって俺の記憶も壊

    勝手に死にやがれ - Everything You’ve Ever Dreamed