聖路加国際病院(東京都中央区)で難病治療に伴うケアを受けていた女性患者が、スピリチュアルケアを担当する日本基督教団所属の牧師(チャプレン)A氏から性被害を受けたとして、牧師と病院を運営する聖路加国際大学を訴えていた裁判で10月7日、原告の女性、被告のA氏、女性看護師、男性医師による尋問が行われた(東京地裁・桃崎剛裁判長)。 訴状などによると、女性は2016年12月に同病院へ転院後、17年5月、2度にわたって院内で牧師と面会中、性被害にあったとしている。牧師は18年9月、強制わいせつの容疑で書類送検されたが、同12月に嫌疑不十分で不起訴処分となっている。原告の女性は、日本基督教団や日本スピリチュアルケア学会、病院の使用者責任に関与する日本聖公会にも救済を求めたが、誠実な対応がなされず二次的、三次的に苦痛を受けたと主張。真相究明と尊厳の回復を求め続けている。 A氏は7日の本人尋問で、「職業倫理