九州大病院は19日、同院で遺伝子検査を受けた患者404人分の検査結果を含む個人情報について、検査機器会社の社員が無断で病院外へ持ちだす事件があったと発表した。ホームページで「心配をおかけし、おわび申し上げます」と謝罪した。 発表によると、持ち出されたのは2014年10月~17年8月に同院でがん治療などの目的で遺伝子検査を受けた患者の氏名や生年月日、診療科や遺伝子検査の結果などの個人情報。 分析機器を納入したメーカー「アークレイ」(京都市)の社員が17年9月1日、同院内で無断でコピーを作成して持ちだしていたことを、同社から今年3月に報告を受けたという。 同社によると、18年7月の社員の退職時にパソコンを調査して機密情報の持ち出しが発覚したが、使用記録から第三者への流出がなかったことは確認した、としている。社員は懲戒解雇され、京都府警が不正競争防止法違反容疑で書類送検したが、その後、不起訴処分