東京都江東区の選挙管理委員会事務局が昨年4月の区長選後、当選した前区長木村弥生被告(58)=公選法違反罪で公判中=の選挙運動費用収支報告書について、訂正や内容の差し替えの記録を残していなかったことが、本紙の取材で分かった。被告の起訴内容に含まれるインターネット有料広告の費用は一度は報告書に記載されたが、事務局が「記載に工夫を」と助言後、その費用が消えた報告書に差し替えられていたことも判明。選管が首長から独立した中立的な役割を担えていなかった可能性がある。(井上真典) 江東区汚職 5選を目指した現職区長が告示直前に死去し、新人4人の争いとなった昨年4月の区長選で、自民党衆院議員だった柿沢未途氏らが木村弥生被告を当選させる目的で、自民区議ら5人に現金計100万円を提供するなどし、木村被告と共謀して選挙期間中に有料のインターネット広告を約37万円で掲載した事件。東京地検特捜部が柿沢氏と木村被告ら