『心のザワザワがなくなる 比べない習慣』(玉置妙憂 著、日本実業出版社)の著者は看護師として、僧侶として、死にゆく方の心に寄り添う活動をしている人物。 最近では元気に生きている方に対し、よりよく生きるための相談を受ける機会も増えてきたそうです。 そんななかで感じるのは、死にゆく人であれ、いまを生きる人であれ、人間の悩みの根本には「くらべる」気持ちがあるということ。 “くらべて悩む”とは、世の中の常識や当たり前なことなど、「与えられた価値観に従う」ということです。 そういう生き方は楽でもありますが、誰かに与えられた価値観だけにしたがって生きていると、自分の頭で考えて判断することができなくなる可能性があります。 自分の行動や評価の基準を他人や世間のほうに置き、常に「人とくらべて自分はどうか」と人目を気にしていたら、なにかあるたびに「どう行動したらいいのか」と悩んでしまうことになるわけです。 誰