聖路加国際病院名誉院長の日野原重明氏が死去したことが7月18日、分かりました。105歳でした。 「2020年の東京オリンピックのとき、私は109歳なわけですが、いまからその準備を…」 在りし日の日野原氏が講演のたびに使っていたフレーズです。その度に会場は笑いに包まれますが、本人はいたって真面目でした。残念ながら東京五輪をその目で見ることはかないませんでしたが、日野原氏の生き方はこれからも多くの日本人に影響を与え続けていくでしょう。 本稿では日野原氏の言葉を振り返りながら、日野原氏の功績の一部をご紹介します。改めて、ご冥福をお祈りいたします。 「私は疲労というものを感じたことがないのです」 日野原氏は100歳を超えてからも現役医師として、講演のために全国を飛び回る。著書も130冊を超え、毎年のように新著を上梓してきた。 原稿の締め切りが迫っている時には、明け方まで執筆を続け、2~3時間の睡眠