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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (204)

  • 日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ」「ゲーム」「へのへのもへじ」

    外国の書店に漫画があるのは今や珍しい光景ではない(パリの書店、2022年) RICCARDO MILANI-HANS LUCAS-REUTERS <『SPY×FAMILY』や『鬼滅の刃』など、北米市場の45%を日作品が占める「波」はどう生まれたのか、翻訳者・兼光ダニエル真が語る> 近年、海外では日のアニメに加え漫画の売り上げが、特に北米で飛躍的に増加している。背景にあるのはどのような事情か、30年以上にわたり日漫画やアニメ作品を英訳してきた翻訳者で、欧米やアジアのオタク事情やビジネスに詳しい兼光ダニエル真に誌・澤田知洋が聞いた。 ──北米市場で、コロナ禍を機に『鬼滅の刃』など漫画の売り上げが急激に伸びている。これはなぜか? コロナ禍の巣ごもり需要を背景にネットフリックスなど配信サイトでアニメ視聴が増加し、その原作を買い求める動きが定着しつつあることが大きい。米メディアICv2が種

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ」「ゲーム」「へのへのもへじ」
  • 「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報」に簡単に騙された欧米...自分こそ正義と信じる人の残念さ

    「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報」に簡単に騙された欧米...自分こそ正義と信じる人の残念さ <チベット弾圧から世界の目をそらすため、欧米の無知と偏見に付け込んでダライ・ラマを炎上の的にさせた中国と、見事に引っかかった世界> チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世に対して4月8日、世界の主要なSNSで新たな中傷キャンペーンが開始された。 と言っても、それだけなら今に始まった話ではない。抗中独立運動が拡大した1959年のチベット動乱以来、祖国を脱出したダライ・ラマは隣国インドで亡命生活を送っている。今もなおチベット人には敬愛されているが、中国政府はダライ・ラマの写真を所持することも禁じている。そして一貫して、ありとあらゆるメディアで誹謗中傷を続けている。 今回もまた「メイド・イン・チャイナ」の偽情報なのはほぼ間違いないが、不愉快な新手法があった。ダライ・ラマを、なんと小児

    「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報」に簡単に騙された欧米...自分こそ正義と信じる人の残念さ
  • 「高い」「時代遅れ」 あれだけ騒がれた「メタバース」、早くもこんなに残念な状態に

    <三次元の仮想空間の中に入り込んだような感覚が味わえ、様々な活動が行えるメタバースに大きな可能性を見出した人や企業は多かったが......> 仮想空間で活動ができるメタバース。2021年にはフェイスブックが社名をメタに変えて大きな話題になったが、ここにきて失速している。 昨年11月から今年3月までの間に、メタ社は業績悪化で2万人以上をレイオフ(一時解雇)すると発表し、メタバース事業の現実を露呈した。メタバースに使うゴーグルのように仰々しいヘッドセットも売り上げが減少し、メタ社が提供するメタバース用アプリもユーザー数が伸びない。 さらにメタバース上で売買される土地の価格も90%ほど下落しているという。 米起業家らは、「アバターが時代遅れ」「ヘッドセットが高くて普及しない」と口をそろえ、メタバースを使う理由やビジネス化の道筋を見いだせないなどと語る。そもそもメタバースは独立した空間が点在してい

    「高い」「時代遅れ」 あれだけ騒がれた「メタバース」、早くもこんなに残念な状態に
  • 日本人が「ジャニーズの夢」から覚めるとき

    <カウアン・オカモト氏の会見によって、ジャニー喜多川氏による未成年への性加害問題がようやく日の主要メディアで報じられた。タブー視されていた問題が実名会見で可視化され、長く閉じられていた「パンドラの箱」が開こうとしている> ジャニー喜多川氏による未成年への性加害問題が、ようやくNHKと全国紙で報じられた。元ジャニーズJr.でミュージシャンのカウアン・オカモト氏が会見しニュースになったわけだが、ここに来るまで当に長かった。 1999年に週刊文春が報じて以降、後追い記事はごく少数の雑誌媒体に限られ、新聞は裁判結果を最小限に取り上げただけ。テレビは完全無視を貫いた。結果、およそ四半世紀にわたって喜多川擴(ひろむ)氏による未成年(文春によると被害者には12歳も含まれている)への性加害は「なかったこと」にさせられていた。 ところで、ジャニー喜多川氏の名は、喜多川擴(ひろむ)という。「ジャニー喜多

    日本人が「ジャニーズの夢」から覚めるとき
  • ロシアはウクライナに全陸軍の97%を投入し、激しく損耗している──英国防相

    ロシア軍部隊は攻撃に失敗すると30両の装甲戦闘車両などを放棄して逃げた The Daily Unseen 2/YouTube <ロシアは陸軍を「ほぼ丸ごと」ウクライナに投入している。その人員と戦車が大幅に損耗しているとすればヨーロッパの安全保障に大きな影響がある、と英国防相は語った> イギリスのベン・ウォレス国防相は、ロシアウクライナに陸軍をほぼ丸ごと投入していると語った。 ウォレスは2月15日、NATO国防相会議に出席するため訪れていたベルギーのブリュッセルから、英BBCのラジオ番組「トゥデイ」に出演。「今やロシア陸軍の97%がウクライナに配備されていると推定している」と述べた。国防相会議にはNATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長も出席し、会議終了後に記者団に対して、ウクライナでの戦争によりNATOの軍事支出が増えており、加盟各国に国防費の増額を促したと語った。 ウォレスは「トゥ

    ロシアはウクライナに全陸軍の97%を投入し、激しく損耗している──英国防相
  • 教団の収益の7割は日本──日米の危機を生んだ「秘密工作活動」と統一教会

    <KCIAとアメリカが後ろ盾となった、旧統一教会。そこから派生した「サンクチュアリ教会」はトランプと銃所持を熱烈に支持するなど、今やコントロール不能で、アメリカ社会にも刃向かうという皮肉> ※正確を期すため文章中の表現を一部改めました(2022年7月28日午前10時47分)。 安倍晋三元首相の銃撃事件で逮捕された山上徹也容疑者のゆがんだ心理を読み解こうとすると、アメリカと日の民主主義および個人の自由に深刻な脅威を及ぼすアメリカ社会の暗部に行き着く。 山上は、母親が旧統一教会(現在は「世界平和統一家庭連合」に改称)に寄付を続けたために一家が経済的に破綻したことを恨んでいて、安倍が同教団を支援してきたと考えて犯行に及んだとしている。 実は、山上が語った犯行動機と、昨年1月6日に米連邦議会議事堂襲撃事件を起こしたトランプ支持派が抱く社会への不満、アメリカのリバタリアニズム(自由意思論)と狂信的

    教団の収益の7割は日本──日米の危機を生んだ「秘密工作活動」と統一教会
  • タブーを超えて調査......英国での「極端な近親交配」の実態が明らかに

    <豪クイーンズランド大学の研究チームは、英国人およそ50万人の遺伝子情報のデータベースを用い、「極端な近親交配」について分析した......> 近親交配は、両親の血縁が近いため、両者が有する共通の劣性遺伝子が子に伝わって発現する可能性が高く、先天性疾患などが起きやすくなると考えられてきた。しかし、長年の文化的なタブーであり、違法と定める国もあることなどから、その調査は難しく、近親交配の実態や健康に及ぼす影響について、まだ十分に明らかにされていない面がある。 約0.03%(3652人あたり1人)が「極端な近親交配」によって生まれた 豪クイーンズランド大学の研究チームは、英国人およそ50万人の遺伝子情報が登録されている「バイオバンク(UKB)」のデータベースを用い、1938年から1967年に生まれたヨーロッパ系の45万6426人を対象に、第一度近親者(親子、きょうだい)間もしくは第二度近親者(

    タブーを超えて調査......英国での「極端な近親交配」の実態が明らかに
  • 大江千里がアメリカで感じた東京五輪の空虚さと違和感

    <人々が自粛を強いられる不平等な状況下で金銀銅を決めるイベントをやる必要は当にあるのか。ここまで犠牲を払って目くらましのようなイベントをやる意味を、世界は冷静に見ていると思う> アメリカに住んで13年になるが、オリンピックに夢中になる人を見掛けたことがない。そもそも今、東京五輪が開催されていることすら知らない人もいる。 それでも先日、珍しいことが起きた。イタリア料理店で「オリンピック開会式を見たの?」と、イタリア出身の店員に聞かれたので「え? 君は見たの?」と聞くと、けんもほろろに「見るわけないじゃん」と大笑いされた。店の人たちは僕が日人だと分かっていたと思う。妙な雰囲気で、何人かから「お気の毒」という感じの失笑があった。 今回は特殊な状況というのを差し引いても、普段スポーツバーに入り切れないほど人が集まり大盛り上がりするサッカーやバスケットに比べ、世界的スポーツの祭典オリンピックがな

    大江千里がアメリカで感じた東京五輪の空虚さと違和感
  • 「謝らない謝罪」が日本で蔓延している

    <「誤解を与えたのであれば申し訳ない」とは、形を変えて加害を繰り返しているとすら言える言葉だ。ホテルから保健所、政治家、首相まで、そんな「謝らない謝罪」が多過ぎる> この原稿を書いているのは東京五輪開会式の前日。今朝は開閉会式の演出担当である小林賢太郎氏が解任されたという速報で目が覚めた。 森喜朗大会組織委員会会長(当時)が女性差別発言で辞任したのが今年の2月だった。そこで明るみに出た人権意識の低さが、その後も繰り返し表面化し続けている。 つい先日もこんな報道があった。東京・赤坂のホテルがエレベーターに「日人専用」「外国人専用」と掲示していたというのだ。コロナ禍で一般客と五輪関係者の動線を分ける目的だったとのことだが、そのための手段はあまりに稚拙で差別的だった。 加えて気になったのは、発覚後のホテルの「謝罪」コメントだ。「差別する意図はなかったが、誤解を生じさせてしまいおわびする」 「誤

    「謝らない謝罪」が日本で蔓延している
    nabinno
    nabinno 2021/07/29
    そもそも原因と対策を示せていれば謝罪などいらない。私たちが求めているのは本当に謝罪なのか真剣に考えるべき、必要なのは課題解決だろ?
  • 日本の皆さん、習近平は「シー・チンピン」でなく「しゅう・きんぺい」でお願いします

    <書籍や雑誌、テレビ番組の字幕で「中国人名の現地読み(中国語読み)」がよく使われている。リベラル派による配慮なのかもしれないが、できればやめてもらいたい> 最近、散歩中のご近所さんに会って長々と立ち話をしていた際に、少々困ったことがあった。 浅田次郎の中国歴史小説が話題に上ったのだが、彼女がどの登場人物のことを話しているのか、さっぱり分からなかったのだ。 「ヅチンチヨンに攻め込んだリイヅチヨンが......」 何度か聞き返して、ようやく「紫禁城に攻め込んだ李自成(明朝を亡ぼした農民反乱軍の指導者)」のことだと分かった。 日の書籍や雑誌、テレビ番組の字幕で「中国人名の現地読み(中国語読み)」がよく使われている。ニューズウィーク日版でも例えば、習近平に「シー・チンピン」とルビが振られているが、あれである。 日中国歴史小説が大好きな私は、これまで井上靖や水上勉、陳舜臣らの作品を数多く読ん

    日本の皆さん、習近平は「シー・チンピン」でなく「しゅう・きんぺい」でお願いします
    nabinno
    nabinno 2021/06/30
    「習近平」について日本語話者に話すときは「しゅうきんぺい」、英語話者に話すときは「しーじんぴん」、検索するときは「Xi Jinping」、ブクマするときは「xi-jinping」。
  • オーストラリア、一面クモの巣で覆われる

    <6月中旬、豪雨と洪水に見舞われた豪ビクトリア州ギプスランドで、低木帯が一面、クモの巣に覆われ、その様子をとらえた動画がSNS上で話題となっている> 2021年6月中旬、豪雨と洪水に見舞われた豪ビクトリア州ギプスランドで、低木帯が一面、クモの巣に覆われ、その様子をとらえた動画がSNS上で話題となっている。クモの巣に無数に点在する黒い点は、普段、落葉や土の中に生息しているクモだ。 Parts of #Gippsland are covered in #spider web??!! The little black dots are spiders. There is web as far as the eye can see. This is near Longford #Victoria thanks Carolyn Crossley for the video pic.twitter.c

    オーストラリア、一面クモの巣で覆われる
  • 生物の寿命はDNAに書き込まれている。それによると人間の寿命は38年

    Lifespan of Animals Is Written in Their DNA: For Humans It's Just 38 Years 自然のままなら、人間の寿命は約38年──DNAの解析でさまざまな種の寿命を推測する新手法で導き出された数字だ。 すでにだいたいの寿命がわかっている種の遺伝子研究から推定したところ、絶滅したケナガマンモスの寿命はおそらく60年ほど、シロナガスクジラに次いで大きいホッキョククジラは2世紀半以上長生きできることが判明した。 12月12日付の科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表された論文で、研究者たちは動物が年を取るにつれてDNAがどのように変化するかを調べた。そして、このDNAの変化は寿命と関連していることを突き止めた。 老化の謎 老化のプロセスは、生物医学や生態学の分野で非常に重要なテーマだ。動物は年と取るにつれ、生体機能が衰えていき、やが

    生物の寿命はDNAに書き込まれている。それによると人間の寿命は38年
  • 【新型コロナ】中国の生物兵器完成を許すな

    新型コロナウイルスは「武漢ウイルス研究所から流出した」説が再燃している NIAID-RML/Handout via REUTERS <米バイデン政権が行うべきは新型コロナウイルスの起源に関する追加調査ではなく中国への制裁だ> ジョー・バイデン米大統領は5月26日に発表した声明の中で、米情報機関に対して、新型コロナウイルスの起源についての「情報の収集および分析」を行い、90日以内に報告するよう求めたことを明らかにした。 だがアメリカはそれよりもまず、同ウイルスの起源に関する機密情報を公開すべきだろう。情報機関による評価はその後でいい。アメリカには既に、中国政府に重大な代償を求めることができるだけの十分な証拠があるし、抑止力を確立するためにもそうするべきだ。 バイデンの声明が発表されるわずか数時間前、CNNは、マイク・ポンペオ前国務長官が立ち上げた米国務省軍備管理・検証・遵守局による同様の調査

    【新型コロナ】中国の生物兵器完成を許すな
    nabinno
    nabinno 2021/06/07
    陰謀論段階の言説に出会った場合はその著者の出自を知ることで真実味がどの程度のものかはかると良い。
  • 武漢研究所は長年、危険なコロナウイルスの機能獲得実験を行っていた

    厳戒態勢(写真は今年2月、WHOの調査団が訪ねたときの武漢ウイルス研究所) Thomas Peter-REUTERS <パンデミック発生以来、世界は新型ウイルスは動物から自然発生した、と信じ込まされてきた。だがアマチュアネット調査団「ドラスティック」の活躍で、風向きは大きく変わった。ドラスティックの発見を知った主要メディアが、新型コロナの始祖ウイルスが発見されたとみられる雲南省の鉱山へ取材に向かったのだ> ※前編はこちら:「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型コロナの始祖ウイルスを「発見」! ......最初に現地入りを試みたのはBBCのジョン・サドワース記者。数台のトラックと治安要員に行く手を阻まれ、鉱山には近づけなかった(サドワース記者はその後まもなく中国当局に記者証を取り上げられ国外退去を命じられた)。ほぼ同時期にAP通信の記者も試み、NBC、CBC、USAトゥデーなど他の

    武漢研究所は長年、危険なコロナウイルスの機能獲得実験を行っていた
    nabinno
    nabinno 2021/06/05
    バイデンのWIV再調査の舞台裏。
  • 「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型コロナの始祖ウイルスを「発見」!

    <パンデミック発生後早い段階で「反中の陰謀説」とされてきた新型コロナウイルスの「研究所流出説」がここへ来て急に見直されているのは、中国の説明がおかしいと感じた世界各地のアマチュアネットユーザーがチームを組んで否定しがたい新事実を科学界と大メディアに突きつけたからだ> 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)は中国・武漢の研究所から手違いでウイルスが流出して引き起こされた──これはつい最近までオルト・ライト(新右翼)的な陰謀論としておおむね無視されてきた主張だ。 ワシントン・ポストは2020年初め、「専門家が何度もその誤りを証明した陰謀論を、執拗に蒸し返している」として、トム・コットン上院議員を批判。CNNは「陰謀論や誤情報を信じている友人や家族を説得する方法」を伝え、ニューヨーク・タイムズも「非主流の説」扱いをし、公共放送のNPRも「研究所の事故で流出したという説は虚偽だと

    「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型コロナの始祖ウイルスを「発見」!
    nabinno
    nabinno 2021/06/05
    DaszakがWHOのWIV調査団米国代表だったという時点で、バイデンの調査見直しは評価している。
  • 新型コロナは2019年9月にはイタリアに広がっていた──新研究

    COVID Spread To Europe Months Before China Reported It, Study Claims <新型コロナウイルス感染症は2019年12月の武漢で最初に報告されたという公式見解が覆れば、このパンデミックの歴史が書き換えられることになる> イタリアの科学者らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年9月からイタリアで拡散していた可能性があると考えている。この見解は、新型コロナウイルスがこれまで考えられていたよりも数カ月早く、中国国外で広がっていたことを示唆している。 世界保健機関(WHO)によれば、COVID-19と呼ばれる疾病の発生は、2019年12月に中国中部の武漢市で最初に報告された。イタリア最初の感染者は、北部ロンバルディア州のミラノ近郊の町で2020年2月21日に確認された。 だが、ミラノにある国立がん研究所の研究によ

    新型コロナは2019年9月にはイタリアに広がっていた──新研究
  • 中国の傲慢が生んだ「嫌中」オーストラリア

    中国に好意的なオーストラリア人は、過去3年で64%から15%に激減した。他の民主国家もこれに続くだろう> 中国はオーストラリアを自陣営に取り込もうと、長年工作を行ってきた。そうした場合に中国が好んで使う武器はカネだ。 オーストラリアの輸出のざっと3分の1は中国向けだ。さらに最近まで中国はオーストラリアに多額の投資を行っていた。 アカデミックな世界でも、中国は影響力を広げている。中国人留学生はオーストラリアの大学の在籍者総数の10%を占める。オーストラリアの公立大学37校のうち13校には、中国政府が世界各国の大学などと提携して中国語と中国文化普及の名目で設立している「孔子学院」がある。またオーストラリアの複数のシンクタンクは、中国政府と関係がある個人や団体から寄付を受け、中国寄りの政策を提言している。 オーストラリアの小さな隣国ニュージーランドでは、さらに中国の存在感が大きい。西側陣営の切

    中国の傲慢が生んだ「嫌中」オーストラリア
  • オーストラリアで囁かれ始めた対中好戦論

    Why Australia-China War Talk is Rising Between the Two Nations <コロナ、貿易、台湾と、対立を深める豪中間に忍び寄る「戦争の足音」は、アメリカや日にとっても他人事ではない> オーストラリアと中国の関係が悪化の一途をたどっており、「戦争の足音」を聞く議論まで浮上している。 とはいえ多くの有識者は、現段階で直接的な武力衝突が起きる可能性は低いと考えている。緊張の高まりや外交面でのいさかいはあっても、中国は依然として、オーストラリアにとって最大の貿易相手国(オーストラリア政府の最新のデータによれば年間1940億ドル規模)だ。 軍の規模でも、中国は大半の国の軍を数で上回っている。3月に発表された予算案では、国防費は2100億ドルとオーストラリア(330億ドル)の6倍以上だ。 それでもオーストラリアのスコット・モリソン首相は、インド太平

    オーストラリアで囁かれ始めた対中好戦論
  • 半数がワクチン接種済みのミシガン州も、変異ウイルスで感染爆発

    Michigan Hospitals Are Preparing For Latest COVID Spike to Be Worse Than April 2020 <ワクチンの大量配布でコロナ危機を制したかと思われたアメリカで、時計を1年前の最悪期に戻す勢いの感染爆発が始まった。その陰には日でも拡大する「N501Y」が> ミシガン州の病院は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来最大の感染者増加と医療崩壊の危機に直面している。医療システムが崩壊寸前に陥った2020年4月よりも、状況は悪くなりそうだ。既に人口の4割がワクチン接種を済ませているミシガンで何が起こっているのか。 「今回の急激な感染拡大は、非常に深刻な事態といえる。感染者が最も多かった2020年4月に近づいている」と、ボーモント病院トロイ救急センターを率いるデービッド・ドナルドソン医師は誌に語った。

    半数がワクチン接種済みのミシガン州も、変異ウイルスで感染爆発
  • コロナとさえ戦わない絶望の国ニッポン

    「感染状況次第では五輪中止もありうる」という当たり前の一言さえタブーで言えない異常さ Issei Kato-REUTERS <コロナ危機が始まって一年、既得権益との戦いも国民的な議論もなく、ただただ戦いから逃げてきた結果、日は大変なことになっている> 私は、日に絶望した。 第一に、コロナ危機はいまや日だけだ。世界ではコロナ危機は過去のものとなり、いまだに苦しみ、先が見えていないのは、インドと日だけだ。 第二に、オリンピックなどという不要不急、重要性の低いイベントに国が囚われてしまっている。物事の優先順位がつけられない国は、普通は、滅亡する。歴史においてはそうだった。 第三に、専門家も政治家も嘘ばかり付いている。意図的な嘘なのか、物事をあまりに知らなくて間違っているだけなのか、よくわからないが、いずれにせよ、当たり前のことすらまったくわかっていない。間違ったことを言い続けている。 誰

    コロナとさえ戦わない絶望の国ニッポン