【ソウル西脇真一】韓国法務省は、子供を狙った性犯罪を繰り返した男(45)に対し、性衝動を抑える薬物治療を開始する。近日中に実施する予定。昨年7月に関連法が施行されてから初のケース。副作用や人権上の問題を指摘する声もあるが、同省は所在を把握する「電子足輪」など、既に導入された制度と併せ再犯防止効果は高いとしている。 男はこれまで児童らを狙った性犯罪を4回繰り返し、現在は刑務所を出て社会復帰訓練を行う施設で隔離生活を送っている。今年7月の仮出所を前に治療の必要があると診断され、今月21日に精神科医や判事、弁護士らで構成される法務省の審議委員会が薬物治療命令を下した。 男は今後3年間、3カ月に1度、薬物の注射を受けるほか、並行して心理治療も進める。また電子足輪の装着や夜間外出制限なども義務づけられた。 薬物治療の対象となるのは、16歳未満の子供に性犯罪をした19歳以上の者で、小児性愛の傾向