マレーシア航空機の撃墜事件が発生し、新たな局面を迎えたウクライナ紛争。同国では親欧米派の新政権と隣国ロシアを後ろ盾にした分離主義の親露派勢力との間で戦闘が続き、今回の撃墜事件をめぐっても双方が激しい応酬を続けている。そして舞台を移し、遠く離れた日本のネット上でも、両勢力の知られざる戦いが繰り広げられていた。◇ 旧ソ連構成国のウクライナで昨年から始まった反政府デモが激化し、親露政権が崩壊する事態に至った2月下旬。それまでソチ五輪やロシア文化紹介など穏当な話題を中心につぶやいていた在日ロシア大使館公式ツイッターの語調が激変した。 「ロシアは現在ワシントンで報道されていることに驚きの念を抱いている。すべての外部の勢力およびウクライナの野党は、過激派などと早急にきっぱりと袂(たもと)を分かつべきだ」(2月21日)、「ナチのグループはウクライナのキエフを支配しています」(3月2日)…。