ブックマーク / readingmonkey.blog.fc2.com (8)

  • 言われなくても読んでおくべき岩波新書青版をオススメ順に力の限り紹介する

    今回は、すべて直球でいく。 新書は薄くて、安くて、易しい。 あとは内容が伴えば、読書ビギナーに第一推薦できる条件が揃う。 日の書籍のシリーズものの中で、名著が集中する度合いについて最強なのは、岩波新書の青版である。 これは周知の事実だから、個人運営のマイナー・ブログがわざわざ言わなくてもよさそうなものである。 しかし、言わずもがなのことを言わずに済ますなら、このブログはもう書くことがないのである。 加えて言えば、言われなくても分かっているべきと前提扱いされるものの多くは/少なくない人にとっては、言われないと分からないのである。 だから言わずもがなのことをあえていう。 何を読めばよいかと探しているのなら、岩波新書の青版を読むと良い。 岩波新書の青版のうち、どれを読めばよいか迷っているのなら、以下のものを読むと良い。 なんとなく、繰り返し勧めている気がしていたが、探してみるとかなり昔にメルマ

    言われなくても読んでおくべき岩波新書青版をオススメ順に力の限り紹介する
    njamota
    njamota 2013/01/26
  • 小学校から算数を追放すると1/4の授業時間で成績を上がった話 読書猿Classic: between / beyond readers

    素晴らしい時代とは言い難かった1930年代、アメリカのある小学校で試みられた算数教育の実践はいくつかの点で興味深い。 特別な教授法など用いた訳ではない点、未だに人気を誇る早期教育とは正反対のことを試みた点、そして授業時間を大幅に短縮することで(逆に)効果を上げた点が注目される。 ニューハンプシャー州マンチェスターの小学校校長L.P.ベネゼットが行った改革は、算数を学び始める時期を大胆に遅らせることだった。 1929年にはすでに、小学校の最初の2年間から算数の授業を全廃していたベネゼットは、多くの批判を受けていたが、しかし反発に屈せず自分の改革を推し進めた。 ベネゼットの基的な考えは、6歳から教えはじめて8年間かかる算数の授業も、12歳から始めれば2年で終わる、というものだった。 そう考える一番の理由は、幼少期には難しい抽象的なものの見方・考え方も、十分に成長した後なら、ずっと容易に理解す

    小学校から算数を追放すると1/4の授業時間で成績を上がった話 読書猿Classic: between / beyond readers
    njamota
    njamota 2012/11/06
    抽象的概念を扱う能力が発達する6年生まで算数の授業をなくし、空いた分を言語的技能トレーニングにあてるという実験が1930年代に米で行われた。結果は3年生から学んだ対照群と同等以上の成果だった。
  • 煩悩(passion)と慈悲(compassion)と

    仏典のある英訳を見るに、「煩悩」をpassion、「慈悲」をcompassionとしている。 これによれば「慈悲」とは、つまり「共-煩悩」である。 compassionとは、接頭語と語幹を切り放せば、辞書の意のとおり「同com-+情passion」となる。 あまりの一致に明治以降の翻訳語かとも思えるが、「同情」は『史記』にも出てくる。 そのまんま「心情を同じくする」の意味だ。 「同情されるのは好きじゃない」「同情はやめてくれ」などと言うものがいるが、どうやら「同情」のなんたるかが分かっていない。 「同情」は、憐れみよりも「共感」である。 腕をもがれ血を流す人がいれば、少なからずそのことに引きずられる。 たとえでなく、痛みを〈感じる〉ことすらある。 これは好き嫌い以前の、否応なき事実であり、一種の法則である。 否、これこそ、「生相憐み、死相損つ」というところの「憐」であり、生きているもの同士

    煩悩(passion)と慈悲(compassion)と
    njamota
    njamota 2011/09/12
    他人の煩悩に共感することが慈悲である。「大乗仏教を特徴づける菩薩道は、涅槃(ニルヴァーナ)を否定しはしないが、そこへ至ることを至上としない」のだそうだよ。
  • 自分ではじめる(セルプヘルプ)ための認知行動療法ブックリスト

    Author:くるぶし(読書猿) twitter:@kurubushi_rm カテゴリ別記事一覧 新しいが出ました。 読書猿『独学大全』ダイヤモンド社 2020/9/29書籍版刊行、電子書籍10/21配信。 ISBN-13 : 978-4478108536 2021/06/02 11刷決定 累計200,000部(紙+電子) 2022/10/26 14刷決定 累計260,000部(紙+電子) 紀伊國屋じんぶん大賞2021 第3位 アンダー29.5人文書大賞2021 新刊部門 第1位 第2の著作です。 2017/11/20刊行、4刷まで来ました。 読書猿 (著) 『問題解決大全』 ISBN:978-4894517806 2017/12/18 電書出ました。 Kindle版・楽天Kobo版・iBooks版 韓国語版 『문제해결 대전』、繁体字版『線性VS環狀思考』も出ています。 こちらは10刷

    自分ではじめる(セルプヘルプ)ための認知行動療法ブックリスト
    njamota
    njamota 2010/12/25
    第3世代認知行動療法、弁証法的行動療法、論理療法、SST、アサーティブネス・トレーニングなどの本の紹介
  • 論理学は思考の「高地」トレーニング」である/ロジック・アズ・ブロックバスター

    論理学の良いところは、トレーニングの効果が絶大なところだ。 たとえれば、論理学は一種の「高地」トレーニングなので苦しいが、これによって思考の「心肺機能」がアップする。 思考が「息切れ」しにくくなる。そして「登坂力」が増す。 微細な違いに気付く力や、筋が混み入った話への感受性も高まる。 学術書の類や、日語とは思えない悪文を読むのに、きつい坂道を上るような苦しさを感じている人は、最もその効果を実感できるだろう。 しかし論理学を学ぶ人はあまり多くない。 独習は不可能ではない。 というより、自分で問題を解かないことにはどうにもならないので、習うにしろ、自分一人で取り組まなくてはならない時間が多い。 科学哲学者の内井惣七氏は、論理学の学習について、次のように言っている。 ・問題を山のように解かないと、論理学が身に付くはずがない。ぼーっと、を眺めてマスターできるのは、フォン・ノイマンみたいな悪魔だ

    論理学は思考の「高地」トレーニング」である/ロジック・アズ・ブロックバスター
    njamota
    njamota 2010/12/24
    「論理学は一種の「高地」トレーニングなので苦しいが、これによって思考の「心肺機能」がアップする」論理学を学ぶための本の紹介。
  • 「もがけばもがくほど蟻地獄」な悪循環を解くいくつかの方法

    問題を根的に解決しようとする場合に用いられてきた「メスを入れる」という比喩は、もちろん外科手術から来たものである。おおよそ、その意味するところは 「悪いところ(患部)を見つけて、取り除く(それには痛みを伴う)」 といったものだが、問題解決について自然に思えるこのアプローチは、実はかなり限界がある。 世の中の解くべき問題の多くは、問題を特定して取り除いたり置き換えたりする「外科手術的介入」では解決しない、あるいはそうした解決が問題の一部になってしまう(そのため解決に取り組めば取り組むほど問題をこじらせる/長引かせる)ことが少なくない。 先の記事 「もがけばもがくほど蟻地獄」状態に陥った時の抜け方、やり方、考え方 読書猿Classic: between / beyond readers  では、こうした逆説的な問題に対する、逆説的な解決方略のひとつ「症状処方」を紹介した。 今回はより網羅的に

    「もがけばもがくほど蟻地獄」な悪循環を解くいくつかの方法
    njamota
    njamota 2010/10/18
    悪循環(問題を解決しようとする努力が問題をつくっている)から離脱するための具体的な方法の紹介。no set みたいな。
  • サヨナラ検定、グッバイ統計的有意性/統計を使うつもりなら必読の論文はこれ

    Author:くるぶし(読書猿) twitter:@kurubushi_rm カテゴリ別記事一覧 新しいが出ました。 読書猿『独学大全』ダイヤモンド社 2020/9/29書籍版刊行、電子書籍10/21配信。 ISBN-13 : 978-4478108536 2021/06/02 11刷決定 累計200,000部(紙+電子) 2022/10/26 14刷決定 累計260,000部(紙+電子) 紀伊國屋じんぶん大賞2021 第3位 アンダー29.5人文書大賞2021 新刊部門 第1位 第2の著作です。 2017/11/20刊行、4刷まで来ました。 読書猿 (著) 『問題解決大全』 ISBN:978-4894517806 2017/12/18 電書出ました。 Kindle版・楽天Kobo版・iBooks版 韓国語版 『문제해결 대전』、繁体字版『線性VS環狀思考』も出ています。 こちらは10刷

    サヨナラ検定、グッバイ統計的有意性/統計を使うつもりなら必読の論文はこれ
    njamota
    njamota 2010/03/22
    「統計学的仮説検定」という方法は統計学的評価として有効でないく、代わりに「検定力分析と効果量の信頼区間」を使うべきだ、という話。
  • 「問い」を持って読む/あまりに基本的過ぎてあまり触れないこと

    文献を効率的にかつ深く読むためには、「問い」を持って読むことだ。 「問い」を持つものは、程度の差こそあれ、「答え」について予想を持っている。 たとえば、どんな条件を満たせば、答えと言えるのかについて(少なくともある程度)知っている。 だからこそ、「答え」に行き当たったとき、それが「答え」かどうかの判断が付く。 研究の成果として生みだされる文献は、それ自身の問いと答えを必ず持っている。 現代では、その文献が抱える問いと提示する答えは、タイトルや要約(アブストラクト)、序文などに明示されている。 すべて読まなくても、その文献を読むべきかどうか、判断が付くようにだ。 読むかどうかの判断は、当然読み手にゆだねられる。 自身の「問い」を持つ読み手は、こう問い掛けることで、その判断を付ける。 すなわち、「この文献は、自分がいま抱いている「問い」に答えることに、果たして役に立つのか?」。 役に立つと判断

    「問い」を持って読む/あまりに基本的過ぎてあまり触れないこと
    njamota
    njamota 2010/03/13
    「世界中のどんな文献も、それらをどれだけ重ねても、受けとめられないその「問い」こそは、あなた自身が答えを見つけなければならない「問い」だ」文献を読むときには、すでに問いと答えの予想を持っている。
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