Eテレの番組に、 「で〜きた」 という「幼保・小学1年」向けの子ども番組があります。 「できないに気づけば、かならずできる!」 という校訓で、加藤 諒(かとう りょう)さん扮するデキナイヲデキルマン(出来内満太郎)が小1年生の「できないこと」を探し出し、正して、できるようにするという番組です。 テーマは、第1回は「あいさつ」、第2回は「へんじ」、第3回は「すわる」・・・第20回は「ごめんなさい」などです。 NHK for Schoolで第1回「あいさつ」の動画を見て漠然とした不安を感じました。 「できないに気づけば、かならずできる!」と、できていないないことを指して、「ダメ!」と指摘しています。 朝から元気がなく、挨拶できない子に対して、このままだと「いやなきもちにさせる」「なかよくなれない」「がっこうがたのしくならない」と諭します。 できないことを「ダメ!」指摘して何がいいのでしょうか。
イギリス文学者で武蔵大学教授であり、フェミニズム批評で有名な、北村紗衣教授に対する悪質な誹謗中傷について、本日、東京地裁は、加害者に金220万円の高額賠償を命じる判決を下しました。 この事案では、加害者側がカンパを募ったことが賠償額の増額事由として考慮されています。被害者ではなく加害者がカンパを募る「誹謗中傷ビジネス」に対して、裁判所が歯止めをかけた重要な貴重な判決だと評価してよいと思います。 判決はこちらのリンクからご覧ください↓ 東京地方裁判所 令和4年(ワ)第4632号 判決 ————– 北村紗衣先生のコメント まずは弁護団の皆様と、傍聴などで支援してくださった皆様に心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。皆様の努力と励ましなしに今回の判決は無かったと思います。 私はお金が欲しくてこの裁判を行ったのではありません。自分の名誉を守るために、そしてこうした行為が許されては
中学生のとき、夏休みの部活で、長野のほうの合宿所に行ったときの話。 合宿所は、田舎の廃校を再利用したものだった。そこのトイレが、われわれが寝る旧校舎から離れたところにあって、しかも古いまま。 当然ながら、「出る」という噂があった。 わたしが参加したときも、夜中に、トイレに行った女子の二人組が「お化けが出た」と騒ぎ始めた。 女子部屋の騒ぎは男子部屋のわれわれにも伝わり、「男子、行ってきて!」となったのだが、わたし含めて、だれも行く勇気がない。 結局は引率の理科の先生が叩き起こされた。 「まったく・・もう」 と目をこすりながら現れた40代の男の先生は、 「きみたちは、お化けなんていると思ってるのか・・お化けなんていないんだよ」 とぶつぶつ言いながら、生徒たちを後ろにしたがえてトイレに行き、電灯をすべてつけて、すみずみまで生徒たちに見せ、 「ほら、なにもいないだろ。すんだら、電気消して寝ろ」 と
ことが起きてから考えるのは手遅れかもしれない。けれど、次に同じことが起きないように考えていないと、ぼくたちはずっとこのままだと思う。 いじめについてぼくがどんな風に考えていてどんな方向を向いていたいかをまとめました。※過去のいくつかの記事をまとめて加筆修正したものです。 いじめる側といじめられる側と外野いじめ問題についてしばしば「いじめられる側にも原因がある」という言説を目にする。そんな時に、だいたい「そんなことはない!いじめる側が悪いに決まっている!」という反応になるんだけれど、これ、きちんと整理しておかないと問題解決に向かわないなあ、と考えていたのでまとめておこうと思う。 まず、いじめが[起きる]ことに関しては、誤解を恐れずに言うと、いじめる側にもいじめられる側にも「要因」はある。 それは、どんな物事にも因果関係があるように、あくまで「要因」であって「原因」ではない。 万引きにたとえる
JAC Digital主催のイベント「リスキリングは本当に仕事に生かせるのか? VUCA時代、可能性を広げるためのキャリアの育て方」の模様をお届けします。元・日本マイクロソフト業務執行役員でJAC Digitalアドバイザーの澤円氏が登壇し、これからの時代のキャリアについて深掘りしました。本記事では、キャリアを考える上でリスキリングが重要となる理由を語りました。 元・日本マイクロソフト業務執行役員の澤円氏が登壇 澤円氏:よろしくお願いします。澤でございます。さっそくセッションに入っていこうと思います。今回は実際のセミナーというか、僕のプレゼンは若干短めにして、Q&Aをたっぷり取りたいなと思います。 今日のセミナーは、興味ある人が多いのではないかなと思うので。僕が話し続けるよりも、疑問や不安をどんどん寄せていただいて、それに僕が答えていくスタイルを取りたいなと思っています。 チャットは、賑や
「アイヌに会ったことない」それって 本当?『ゴールデンカムイ』を観る前 に知るべきアイヌへの差別の歴史 北原モコットゥナㇱ教授 インタビュー前篇 『ゴールデンカムイ』の人気で、アイヌの文化や伝統への関心は高まっています。でも、アイヌの人々が抱える差別や生きづらさについて、思いを巡らせられている人はどれだけいるでしょうか。 アイヌへの差別の構造について考えることは、女性やLGBTQ+、障がい者など他のマイノリティ差別の理解にも繋がります。『ゴールデンカムイ』の監修にも参加している、北海道大学教授・北原モコットゥナㇱさんにアイヌの人々がどんなことに「もやもや」を感じているのか、そして無知・無理解の構造、マイノリティとマジョリティの関係性などを伺いました。 》後篇を見る 『ゴールデンカムイ』でアイヌに興味を持ったなら 差別や偏見にさらされてきた歴史も知ってほしい 自身もアイヌとしてのルーツを持つ
人はミスをする。これは当たり前のことだ。 だからミスしないように準備をするし、仮にミスしたとしても、トラブルにならないように防護策を立てておく。人命に関わるような重大なトラブルになるのであれば、対策は何重にもなるだろう。 個人的なミスが、ただ一つの「原因→結果」として重大な事故に直結したなら分かりやすいが、現実としてありえない。ミスを事故に至らしめた連鎖や、それを生み出した背景を無視して、「個人」を糾弾することは公正なのか? 例えば、米国における医療ミスによる死亡者数は、年間40万人以上と推計されている(※1)。イギリスでは年間3万4千人もの患者がヒューマンエラーによって死亡している(※2)。 回避できたにもかかわらず死亡させた原因として、誤診や投薬ミス、手術中の外傷、手術部位の取り違え、輸血ミス、術後合併症など多岐にわたる。数字だけで見るならば、米国の三大死因は、「心疾患」「がん」そして
志賀原発では、1号機と2号機がいずれも長期間運転を停止していますが、2日に記者会見した北陸電力によりますと1日午後4時10分ごろの地震では、1号機の原子炉建屋地下2階で震度5強相当の揺れを観測したと発表しました。 揺れの大きさを示す加速度は水平方向で336.4ガル、鉛直方向で329.9ガルで、それぞれ東京電力福島第一原発の事故の前に想定していた水平方向で最大600ガル、鉛直方向で最大405ガルを下回っていました。 地震による影響で、1号機と2号機で外部から電気を受けるために使われている変圧器あわせて2台で、配管が壊れて絶縁や冷却のための油が漏れ出したということです。 漏れた油の量は1号機側が3600リットル、2号機側で3500リットルに上るということで、これらの変圧器を使う系統では、現在も、電気が受けられない状況が続いています。 1号機、2号機ともにほかの系統を使って外部からの電気を受けて
法学者と中高生がともに古典を読む授業の記録 誰のために法は生まれた 作者:木庭顕 朝日出版社 Amazon 木庭顕『誰のために法は生まれた』は、ローマ法を専門とする法学者による法学入門の本だが、普通に書かれた入門書ではない。 これは中学三年から高校三年までの生徒を集めて行われた、全5回の特別授業の記録なのだ。しかもそれは、教師が一方的に喋る授業では全くない。 これらの授業は、著者から質問が矢継ぎ早に投げかけられ、生徒たちがそれにどんどん答えていくという、活発な掛け合いによって行われるのである。 授業の題材は主に映画や戯曲で、第1回から順に以下の通り。 溝口健二監督『近松物語』 ヴィットリオ・デ・シーカ監督『自転車泥棒』 プラウトゥスの喜劇『カシーナ』『ルデンス』 ソフォクレスの悲劇『アンティゴネー』『フィロクテーテース』 以上4回の授業の後、最終回では実際の日本の判例が題材となる。 さて、
欧米では、再び反ユダヤ主義が政治の主流になりつつある。反ユダヤ主義は、根本的に誤解されている。それは、人種差別の単なる一形態ではない。 The Institutional Foundations of Antisemitism by Mark Koyama Mar 21, 2019· 欧米では、再び反ユダヤ主義が政治の主流になりつつある。反ユダヤ主義は、根本的に誤解されている。それは、人種差別の単なる一形態ではない。ジェレミー・コービンは、反ユダヤ主義主義者だと寄せられた批判に対して、「私は、あらゆる形態の人種差別を告発することに全生涯を捧げてきました」と反論している。しかしながらむろん、コービンは少なくとも反ユダヤ主義を幇助している(彼自身が、反ユダヤ主義的な偏見を持っている証拠もある――こちらを参照)。 なぜ、反ユダヤ主義は、他の人種差別と違っているのだろう? そして、反ユダヤ主義を、
アメリカでは人種的正義を求める闘いに馳せ参じれば並外れた文化的名声を獲得できるため、世界中で模倣者を惹きつける傾向を生んでいる リーアム・コフィ・ブライトが『Journal of Political Philosophy(政治経済学ジャーナル)』に最近投稿した論文「白人のマウント合戦」での、アメリカの人種政治についての見解を大いに楽しませてもらった。まず最初に、この論文は査読の通過がほぼ不可能な形で執筆されているため、無事掲載されたこと自体に驚かされた。アカデミアにおける哲学論文は、査読者全ての怒りを鎮めることで、あたかも委員会によって書かれたように見えてしまう問題に悩まされている。さらに重要なのが、私見だが、アメリカの文化戦争に、ブライトのようなイデオロギー的に客観的なスタンスを示すことの極めての有用性である。 ハッキリ言っておくが、私はブライトの見解のほとんどに同意できない。しかし、彼
私はドライブが趣味で、特に深夜に山道を運転する機会が多いのだが、こういう道でチンタラ走るドライバーはことごとく運転が下手。道路の流れを無視し制限速度以下のスピードでチンタラ走り続け、後ろに行列を作ることが多い。 こういうドライバーは後ろから追いつかれても絶対に譲らない。チンタラ走り続ける。制限速度で走る場合その速度をキープしてくれればまだマシなのだが、上り坂でアクセルを踏まず大減速して渋滞を作るし、下りではローギアに落とさずブレーキをパカパカ踏んで減速するため傍から見ていても危なっかしい。カーブのライン取りも甘く、インから入って外に膨らみ、曲がりきれずカーブ後半で急旋回する。同乗者はたまったもんじゃないだろう。車内はきっとゲロまみれだ。 こういうドライバーは運転の三要素(認知、判断、操作)の三点すべてがグダグダで、前述のようにスピードを出さないこと以外にも問題があるのだが、この類のドライバ
以下のエントリにぶら下がったはてな民によるブコメを読んでいて、「ああやっぱりいつのもはてな民達だ…」などとぼんやり考えていたらふと、芥川龍之介の蜘蛛の糸を思い出した。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2023/07/post-509289.html 血の池地獄で他の罪人と共に浮き沈みを繰り返していたカンダタは、生前にたった一度、蜘蛛を殺さなかった。たったそれだけの「良いこと」をその血の池地獄の様子をたまたま眺めていた天上界のお釈迦様が思い出し、天界から蜘蛛の糸を垂らしてカンダタを地獄から救ってあげようとしたが、その蜘蛛の糸を上っていたカンダタは、自分の後から続々と上ってきた他の罪人に気づき、「こらっ!落ちてまうやろ!上ってくんな!」と叫んだら、その瞬間、糸はプチッと切れて血の池地獄に真っ逆さま、というあの話だ。 ていうか、田野氏の2年前の
リベラルからみたリベラルへの違和感 私は自分がリベラル寄りの人間だと思っている。 東日本大震災・原発事故の後、2012年4月から福島県南相馬市に移住して働くことを選択した。今でも時々、日本の政府や文化について、それが画一的なありようを国民に強制しているように感じられる面については、批判的な文章を書いて発表することを続けている。 しかし困ったことに、「リベラル」的な言動を行うとされている人たちと、考え方が異なる、と気づくことが増えてきた。 現在、東京電力福島第一原子力発電所から処理水を放出することが話題になっている。私はこれについては容認やむなし、と考えている。 放出されるとされる水に含まれる線量が十分に低いと測定されていること、また、医療被曝や世界の他の原発から放出される水との比較から、そう考えるのが妥当だろう。 それでも原発事故という大きな失敗を犯した日本政府と東京電力を牽制する意味で、
ナイフによる傷害事件、犯人・被害者はクルド人 メディアが以下の趣旨の報道をしている。警察発表に基づくものだろう。だいたい内容は同じで、各報道から抜粋した。 「4日夜、埼玉県川口市でトルコ国籍の男性らがトラブルになり、刃物で切り付けられた1人が重傷を負って病院に運ばれた。搬送先の病院にも関係者ら約100人が押し寄せ逮捕者も出た。 午後8時半ごろに110番通報があった。川口市安行原で、トルコ国籍の36歳男性が刺された。 警察によるとトルコ国籍の男性2人が車に乗っていたところ、複数台の車に追いかけられて停車させられた。 男性を襲ったグループの1人でトルコ国籍のB容疑者(45)を殺人未遂の疑いで逮捕した。仲間とみられる1人がけがをして病院に搬送されたほか、逃走した人物もいて、警察が調べた。 さらに、搬送先の病院で小競り合いが起き、暴行や公務執行妨害の疑いでトルコ国籍の2人が逮捕された。」 追加する
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