2015年11月26日 人類は少子高齢化しました Tweet TEDにおける伝説的なプレゼンの一つにHans RoslingによるStats that reshape your worldviewがある。1000万回以上も視聴されたプレゼンなので見たことがある方も多いだろう。彼はTrendalyzerという自作のソフトを用いて、統計データを視覚化し世界の様相を伝えている。 Trendalyzerはここで配布されている。また、後にTrendalyzerはGoogleに買収され、Google Visualization APIとして配布されている。さらに、様々な長期的統計データもここに整理・集約されている。 彼は2006年に行われたプレゼンにおいて、先進国は長寿で少家族、発展途上国は短命で大家族という先入観は今や正しくなく、世界全体が少子化・長寿化に向かっていることを示した。次のVizは彼が示
「国勢社会調査プログラム」(ISSP)という組織が毎年,特定の主題を据えて国際意識調査をしているのですが,2009年の「社会的不平等」第4回調査と2012年の「家族とジェンダー」第4回調査のローデータを入手しました。 http://www.issp.org/index.php 上記のISSPサイトにて,ローデータが公開されています。氏名,メアド,使用目的を入力するだけで,誰でもダウンロードできます。SASとSPSSのファイルでアップされています。私はSPSSを持ちませんで,昨日大学でDLし,エクセルに変換しました。 私の場合,SPSSよりエクセルのほうが使い勝手がいいのですよね。いろいろ小回りも利くし・・・。このとおり完全に自己流ですので,どっかの研究所の調査員に雇われても,お役に立てそうにありません。 ともあれ自分のパソコンに移しましたので,自由自在にデータを分析できます。2009年の「
言わずとも知れた教育社会学の典型テーマですが,教員を対象とした調査からも,この現象を浮かび上がらせることができます。今回はそれをご報告しようと思います。 用いるのは,ここのところ毎回使っている,国際教員調査(TALIS 2013)です。ローデータをゲットしましたので,任意の設問間のクロスも自由自在。いろいろなことを明らかにできる「お宝」です。ローデータは,下記サイトにてダウンロードできます。
2010年から2014年初頭にかけて実施された,最新の『世界価値観調査』の結果が公表されています。私は昨日,武蔵野大学のコンピュータ室のパソコンにて,ローデータをダウンロードしました。55か国,79,803人分のデータセットです。 http://www.worldvaluessurvey.org/WVSDocumentationWV6.jsp 今日は朝から,このデータの分析を楽しんでいます。そのうちをいくつかをツイッターで発信したところ,「自分の人生をどれほど自由に動かせると思うか」の国際比較図が注目を集めていますので,ブログにも載せようと思います。 この設問は,肯定する度合いを10段階で尋ねる形式です。自分の人生の自由度を10段階で自己評定してもらおう,というわけです。手始めに,日本とアメリカの点数分布を比べてみましょう。ジェンダーの影響を除くため,男性に限定します。下図は,日本の男性1
「権利」「自由」が減り,「親孝行」「恩返し」が増えてきています。ほう。今の若者のほうが義理堅いではないですか。義理を知らない,自己チューとかよくいわれますが,それとは逆の事態をデータは示しています。 この図をツイッターに載せたところ,見てくださる方が多かったのですが,「こういう若者の従順気質の上に,ブラック起業がのさばっているのではないか」という趣旨のコメントがありました。私も同じような危惧を持ちます。昔の若者だったら,大暴れしているかもしれません。 「親孝行」と「恩返し」の選択率は1998年以降上昇していますが,社会奉仕体験活動が義務化されたり,道徳教育が強化されたりした経緯と重なります。現在,道徳を「教科化」しようという動きがありますが,それが実現したら,どういうことになるのか・・・。 今求められるのは,義理や恩返しを重視する傾向が増していることを踏まえて,その上に,「自由」や「権利」
はじめに ミーガン法の基礎知識 歴史的経緯 ミーガン法の仕組み おもな論点 ミーガン法の現在 ミーガン法の効用 ミーガン法の弊害 性犯罪と再犯率 再犯率とは何か 米国における再犯率 日本における再犯率 性犯罪者更生プログラム 刑罰 カウンセリング 条件付け 化学的・外科的去勢 認知行動療法 参考文献 macska.org 関連記事 いわゆるミーガン法について ミーガン法ふたたび ミーガン法にトドメをさす ネオリベラリスティックな衝動に抗して 性犯罪者更生プログラムの是非、および小児性愛者との共生の可能性 同性間DVの取り組みから学んだ「公共的想像力」 ご意見・ご感想など ご意見・ご感想や追加の情報などは、macska@macska.org に送ってください。また、macska.org の関連記事にコメントやトラックバックをつけることもできます。 再犯率とは何か ミーガン法を導入する根拠とし
第1 過重労働重点監督の結果 1 平成25年9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対して集中的に実施した「過重労働重点監督」(以下「重点監督」という。)の結果は、次のとおりです。(詳細は別紙1) 【重点監督の結果のポイント】 (1) 重点監督の実施事業場:5,111事業場 (2) 違反状況:4,189事業場(全体の82.0%)に何らかの労働基準関係法令違反 〔(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場〕 ・違法な時間外労働があったもの:2,241事業場(43.8%) ・賃金不払残業があったもの:1,221事業場(23.9%) ・過重労働による健康障害防止措置が実施されていなかったもの:71事業場(1.4%) (3) 健康障害防止に係る指導状況〔(1)のうち、健康障害防止のため、指導票を交付した事業場〕 ・過重労働による健康障害防止措置が不十分
世界数十カ国の大学・研究機関の研究グループが参加し、共通の調査票で各国国民の意識を調べ相互に比較する「世界価値観調査」が1981年から、また1990年からは5年ごとの周回で行われている。各国毎に全国の18歳以上の男女1,000~2,000サンプル程度の回収を基本とした個人単位の意識調査である。ただし、最新の2017年期はやや遅れて2017~2020年(日本は2019年)に行われている。 ここでは、日本及び欧米7か国、アジア7か国、合計15か国において、宗教団体、慈善団体、軍隊(自衛隊)、新聞・雑誌、労働組合、警察、議会(国会)、行政、テレビ、政府、政党、大企業、環境保護団体、裁判所、国連、EUという16組織・制度について、どの組織・制度に対する信頼度が高いかをこの調査の結果から図示した(国によっては対象項目が少ない場合がある)。質問は各組織・制度毎に別々になされている。 更新前の2010年
現在では同世代の2人に1人が大学に進学しますが,大学進学率は,この2年間続けて下がっている模様です。2011年春が51.0%,2012年が50.8%,そして2013年が49.9%なり。 これは浪人込みの進学率ですが,浪人込みの率なんて出せるのか,という疑問もあるかと思いますので,当局の計算方法を説明いたしましょう。 大学進学率とは,同世代のうちどれほどが大学に進学したかという指標です。ベースは高卒者ではありません。文科省の『学校基本調査』からこの値を計算する場合,当該年に大学に入った者の数を,推定18歳人口(3年前の中学校・中等教育学校前期課程卒業者)で除すことになります。 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm 分子の大学入学者数には,より上の世代(いわゆる浪人生)も含まれますが,当該年の18歳人口から
昭和十八年 新聞広告 秋田魁新報に掲載された中枢神経刺激薬、いわゆる覚醒剤の広告である。今では考えられないことだが、当時の覚醒剤に対する認識は「効果抜群の栄養ドリンク」程度のもので、薬局に行けば簡単に購入することができた。 広告の商品は大日本製薬から発売されていた「ヒロポン」錠剤、「倦怠感、憂鬱感を除去して爽快活溌となし、又眠気の防止あるいは除去に偉効があり、医界各方面に異常なる注目を喚起しております」とのこと。 しかし「ヒロポン」の実態は、一時的に「疲労倦怠感を除き、活力が増大」したように脳に錯覚させるだけで、薬が切れたときは何倍もの疲労感に襲われる傾向があり、長期間の乱用により幻覚作用が現れ、人格の崩壊につながる、きわめて危険な薬であることは言うまでもない。 大正八年に日本の科学者が合成したメタンフェタミンを用いた覚醒剤「ヒロポン」が市販されたのは昭和十六年(1893)、それと前後して
憲法を、その国の価値観を反映し国家のアイデンティティを表すものであって〈一国独自のもの〉である(べきだ)と考える人たちがいる※1。 けれども実際は、あちこちの国の憲法を比べると、違う部分よりも、似ている部分の方がずっと多い。 しかも時代を経るごとににどんどん似ていく。 ある憲法で起こった変化がじわじわ周囲に広がっていく。 「憲法のトランスナショナルな起源」(The Transnational Origins of Constitutions: An Empirical Investigation)という論文※2は、空間計量経済学(Spatial Econometrics)の手法を使って、その拡散の様子と理由を分析している。 その分析の元になった、第2次大戦後の1946年から2006年まで各国憲法の改正や独立した国にできた憲法を188カ国分集めて、国民の権利とその保証の仕組みを項目ごとに集計
前置き 東京大学の中でも人文系の学生は就職に対して不安に思う傾向が強いようである。毎日jpの「東京大:新入生6割が就活不安」 [1] という記事によると、人文系の学科に進むことが想定されている文科三類の学生は7割近くの新入生が就職に不安を感じているそうだ。 同記事によると、2013年4月初めに、東京大学新聞社が東大の新入生に向けてアンケートを実施したそうだ。そのアンケートによると、「就活に不安を感じるか」という質問に対し、「とても不安」か「やや不安」と回答した文科3類の新入生は69%であった。新入生全体で見ると、「とても不安」か「やや不安」と回答したものは58%であったそうだから、人文系の学科に進むことが想定されている文科三類の学生は就職に悲観的である傾向が見受けられる。 このように人文系の学生が不安を持つのはもっともである。というのも、人文系の学問というのは職業生活に直結しない。だから、
前期の授業の受講生(3年生)で,「今,シューカツがんばってます」というメールをくれた人がいます。そういえば,シーズンですね。都心では,黒いリクスーに身を包んだ青年男女が足繁く行き交っていることでしょう。 こうした「シューカツ」に,一定の教育効果を見出す見方もあります。大手の関連サイトをみると,「就職活動は自分を見つめ直し,社会人としての常識を身につけるよい機会です」などと書かれています。 確かにそういう面もあるでしょう。私が前に担当したゼミの学生さんで,3年生の終わりから卒業までの間に見違えるほど礼儀正しくなり,送ってくるメールの文面もガラリと変わった子がいました。「変わったね」というと,「シューカツで鍛えられましたから」という答え。ふうむ。 しかるに,ちょっとばかし大人しくなっちゃったな,という印象も持ちました。3年時のゼミでは,質問も含めていろいろと喰ってかかってくる子だったのですが,
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く