上原氏は現在、MBSで流通論やマーケティング論のクラスを担当されているが、若いころは市場調査の実務家であり、大学でもマーケティング調査を教えていたという。 こうしたキャリアをお持ちの上原氏は、これまでマーケティング調査で重視されていた「仮説」は、もはや「検証すべきもの」ではなく、世界をよりよく理解するための分析ツールとして使うためにも、「探索すべきもの」であるべきとの考えに至っているそうだ。 このため、従来の「仮説検証型」マーケティング調査の限界を実感しており、「仮説探索」に適した「ネット調査」(インターネットを活用した調査手法)が容易に実施できる「Dimensions」のようなソフトウェアの登場を歓迎しているという。 上原氏によれば、従来型のマーケティング調査の問題の1つは「時間がかかりすぎること」にあるという。一般的な調査では、仮説をもとに調査企画を立て、実査を行い、回収されたデータを