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早川書房の検索結果161 - 200 件 / 1976件

  • 【2021年まとめ】海外文学の新刊を読みまくったので、一言感想を書いた - ボヘミアの海岸線

    2021年は、海外文学の新刊を読みまくった。 『本の雑誌』の新刊ガイド連載「新刊めったくたガイド」の海外文学担当になったからだ。 「新刊めったくたガイド」は、ジャンルごとにわかれて、毎月4冊以上の新刊を紹介する連載だ。日本文学、海外文学、SF、ミステリ、ノンフィクションと、ジャンルごとに担当者が書いている。 本の雑誌463号2022年1月号 本の雑誌社 Amazon これだけ新刊まみれになるのは人生はじめての経験だったので、記憶が飛ばないうちに、読んだ海外文学の感想を書いておくことにした。 ここで言う「新刊」の定義は以下のとおり(『本の雑誌』ルール)。 ・2021年に発売した、海外文学の翻訳 ・新訳、復刊は対象外 目次 ■2021年のアイ・ラブ・ベスト本 【アメリカ】ローレン・グロフ『丸い地球のどこかの曲がり角で』 【アメリカ】 ジェニー・ザン『サワー・ハート』 【ポルトガル】 ゴンサロ・

      【2021年まとめ】海外文学の新刊を読みまくったので、一言感想を書いた - ボヘミアの海岸線
    • スゴ本と読書猿が映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を語り尽くす - はてなニュース

      対談者プロフィール Dain 書評ブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」(スゴ本)管理人。「その本が面白いかどうか、読んでみないと分かりません。しかし、気になる本をぜんぶ読んでいる時間もありません。だから、(私は)私が惹きつけられる人がすすめる本を読みます」 読書猿 「読書猿 Classic: between / beyond readers」管理人。正体不明。博覧強記の読書家。メルマガやブログなどで、ギリシャ哲学から集合論、現代文学からアマチュア科学者教則本、陽の当たらない古典から目も当てられない新刊までを紹介している。人を喰ったようなペンネームだが、「読書家、読書人を名乗る方々に遠く及ばない浅学の身」ゆえのネーミングとのこと。知性と謙虚さを兼ね備えた在野の賢人。著書に『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)。 谷古宇浩司 株式会社はてな 統括編集長/

        スゴ本と読書猿が映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を語り尽くす - はてなニュース
      • 『劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト』で大流行!最近話題の概念「ワイドスクリーンバロック」ってなに!? - 水槽脳の栓を抜け

        現在絶賛公開中のアニメ映画『劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト』 www.youtube.com では、物語のキーワードとして「ワイルドスクリーンバロック」というものが多用されています。 「ワイルドスクリーンバロック」の元ネタは、おそらくSFのサブジャンル「ワイドスクリーンバロック」でしょう。 この記事では「ワイドスクリーンバロック」とは何かをサーベイして、はたして『劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト』が「ワイドスクリーンバロック」なのかを考えたいと思います。 【簡単な要約】:「ワイドスクリーンバロック」のもともとの意味は規模が大きくてハチャメチャなスペースオペラくらいの意味合いだったが、日本に輸出されたことで意味合いが変わりアイデアがすごくたくさん出てくるSFくらいの意味になった。『劇場版レヴュスタ』は前者の意味合いには当てはまらないが後者には当てはまるかもしれない。 「ワイドスクリ

          『劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト』で大流行!最近話題の概念「ワイドスクリーンバロック」ってなに!? - 水槽脳の栓を抜け
        • 小島秀夫「これがヒデオのミステリーだ」 今年のベストミステリー13作品を選出!

          小島秀夫の右脳が大好きなこと=○○○○●を日常から切り取り、それを左脳で深掘りする、未来への考察&応援エッセイ「ゲームクリエイター小島秀夫のan‐an‐an、とっても大好き○○○○●」。第8回目のテーマは「“ヒデミス”と“推し活”」です。 この冬、全国の書店では、その年のベスト作品をセレクトした恒例のミステリー・フェアが催される。有名なものは、文藝春秋の「週刊文春ミステリーベスト10」、宝島社の「このミステリーがすごい!(このミス)」、原書房の「本格ミステリ・ベスト10」、早川書房の「ミステリが読みたい!」など。1年間に出版された国内外のミステリーのお薦め新刊リストが出揃う。もはや冬の恒例行事だ。埋もれてしまう“物語”をもう一度、人の眼に触れさせる貴重な機会となる。 “僕の身体の70%は映画でできている”と、公言してきたが、“身体の70%は読書でもできている”と、言い換えていいほど、僕は本

            小島秀夫「これがヒデオのミステリーだ」 今年のベストミステリー13作品を選出!
          • なぜディズニーはミッキーの著作権を延長しなかったのか…知的財産に厳しい態度を取るのをやめたワケ 「著作権の過度な主張」は業界を衰退させると気付いた

            2024年から、初代ミッキーマウスの著作権が切れ、誰でも自由に利用できるようになった。なぜディズニーは延長を申請しなかったのか。コロンビア大学のマイケル・ヘラー教授とカリフォルニア大学のジェームズ・ザルツマン教授は「高級ブランドがいかがわしい偽物を一掃しないのと同じだ。ディズニーは法的保護がさほど重要ではないことに気付いたのだろう」という――。 ※本稿は、マイケル・ヘラー、ジェームズ・ザルツマン『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』(早川書房)の一部を再編集したものです。 誰のものでもないウィキペディア 所有者のいないオンライン・リソースでおそらく最も知られているのは、Wikipedia(ウィキペディア)だろう。ウィキペディアはボランティアの書き手と寄付によって成り立っている。ウィキペディアは百科事典という分野を駆逐してしまうほどの成功を収めた。いまどきの学生は百科事典がどんなも

              なぜディズニーはミッキーの著作権を延長しなかったのか…知的財産に厳しい態度を取るのをやめたワケ 「著作権の過度な主張」は業界を衰退させると気付いた
            • 役に立たないとは言うものの、これほど役に立つ本はない──『ハウ・トゥー:バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』 - 基本読書

              ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学 作者:ランドール マンロー出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: Kindle版この『ハウ・トゥー』は、「太陽の光が突然消えたら、地球はどうなる?」「アメリカを完全な廃墟にするには何発の核ミサイルを打ち込む必要がある?」「野球のボールを光速で投げたら?」など、日常生活では絶対に起こり得ない状況にたいする質問に、物理学的にどのような解がありえるのかを真面目に考察しイラスト・漫画に仕立て上げた『ホワット・イフ?』の著者ランドール・マンローの最新作である。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp 電子レンジや宇宙ステーション、カメラなどの身近なものから遠いものまで、この世に存在する構築物がどのような仕組みで成り立っているのかを詳細なイラストと文章で図解した『ホワット・イズ・ディス?』など、元NA

                役に立たないとは言うものの、これほど役に立つ本はない──『ハウ・トゥー:バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』 - 基本読書
              • プレイステーション、AI、そしてSmartNews――久夛良木健が語る、世界中で愛されるプロダクトを生み出す"妄想力" - スマQ(スマキュー)|スマートニュースの「はたらく」をみつける

                2019年6月20日、スマートニュースの創業7周年パーティーで、同社社外取締役の久夛良木健(くたらぎ・けん)氏とCEOの鈴木健氏が対談しました。その様子を紹介します。 久夛良木氏は「プレイステーションの父」。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)時代には、初代プレイステーションを開発し、家庭用ゲーム機の世界にイノベーションを巻き起こしました。その後、SCEの社長、ソニーの副社長などを歴任。2019年6月にスマートニュースの社外取締役に着任しました。 エンジニアでもあり、経営者でもある――。久夛良木健氏と鈴木健氏にはそんな共通項があります。この2人がどんな話をしたのでしょうか。 (左)久夛良木健氏(右)鈴木健氏 目次 プレイステーションの開発チームはいい加減? 「まず議事録取ってない」 オフィスは美味しいお店があるところに構えよ ハードウェアもソフトウェアも全部わかっていることが「

                  プレイステーション、AI、そしてSmartNews――久夛良木健が語る、世界中で愛されるプロダクトを生み出す"妄想力" - スマQ(スマキュー)|スマートニュースの「はたらく」をみつける
                • 出版業界は本当に斜陽? 本を“読む”ではなく“聴く”が若年層のスタイルに「このままいけば、電子書籍を猛追する可能性もある」(オリコン) - Yahoo!ニュース

                  出版業界に新たな風が吹き始めている。話題の電子書籍、電子コミックはもちろん、昨今では「音声で本を聴く」という形で本が読まれ始めているのだ。かつて目が悪くなった方やろうあ者向けのものが多かったが、現在では音声で読書を聴くことが新たな読書形態の一つになってきている。音声で本を楽しむことの反響とは実際どうなのか。オーディオブックの制作・配信元であるAmazonオーディブル(以後Audible)と刊行書籍を配信している早川書房それぞれに話を聞いた。 【画像】ドラマ「わたしを離さないで」で主役を演じた綾瀬はるか、シャツを脱ぎ…ビーチで美肌チラリ ■サブスクが起爆剤となって会員数が67%増 聴取時間は260%に Audibleが日本でサービスを開始したのは2015年。アメリカの本社を筆頭に、ドイツ・イギリス・フランス・オーストラリアに続いてのローンチとなった。当初日本では本を「読む」ではなく「聴く」と

                    出版業界は本当に斜陽? 本を“読む”ではなく“聴く”が若年層のスタイルに「このままいけば、電子書籍を猛追する可能性もある」(オリコン) - Yahoo!ニュース
                  • 【スゴ本】世界がこうなるなら私はどうする?ITエンジニア必読のサイエンス・フィクション6冊

                    1. 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディー・ウィアー 著、小野田和子 訳 2. 『オービタル・クラウド』藤井太洋 著 3. 『AIとSF』日本SF作家クラブ 編 4.『虚数』スタニスワフ・レム 著、長谷見一雄・沼野充義・西成彦 訳 5. 『SF超入門』冬木 糸一 著 6. 『サイエンス・フィクション大全』グリン・モーガン 著、石田亜矢子 訳 1冊目は、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』だ。 ▲『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディ・ウィアー 著、小野田和子 訳、早川書房 もし未読なら、素晴らしい!おめでとう! こんなにめちゃくちゃ面白い本をこれから読めるなんて、羨ましいなぁ。紹介やレビューを目にする前に、いますぐ(今すぐにだ)読んでほしい(公式の紹介やAmazonレビューはネタバレ満載なので見てはいけない)。 映画化されるらしいが、約束された傑作になるだろうが、ITエンジニアな

                      【スゴ本】世界がこうなるなら私はどうする?ITエンジニア必読のサイエンス・フィクション6冊
                    • モチベーションを重視する大人の読書感想文 - 本しゃぶり

                      読書感想文はクソである。 クソな理由を掘り下げると人間教育とコンクールにぶち当たる。 大人なら両者から自由なのでクソでなくなる。 最後まで残る宿題 読書感想文の季節である。 7月中旬あたりからTwitterなどで読書感想文という文字列を見かけるようになり、8月に入ってからそれなりの頻度で目にする。もはや季語*1。もちろん肯定的な使われ方ではない。大半は怨嗟の声である*2。 実際、この令和の時代においても、読書感想文は厄介な「夏休みの宿題」であるようだ。PTAなどの団体向け連絡網アプリを開発している株式会社イオレが行った調査によると、夏休みの宿題で最後まで残りがちな宿題は、43.3%で読書感想文がトップである*3。 これだけ多くの人が読書感想文で苦しんでいるため、世の中には有料無料問わず多くの「読書感想文の書き方」が存在している。しかしこれらの手引を読んでいて一つ気になった。あまりにもスキル

                        モチベーションを重視する大人の読書感想文 - 本しゃぶり
                      • 必読書コピペにマジレスしてみる・ミステリ編

                        方針・目的ミステリはほとんど読まないので読んだのだけ最近のミステリは全然読んでない少しでも多くの人を読書沼に引きずり込みたい必読書を挙げるというより、自分の一押し的なものにする高校生までとは言わない、好きなときに読もうただし、できたら老眼になる前がいい犯人は伏せるが少しだけネタバレあり元増田→anond:202102151015001. エドガー・アラン・ポオ「モルグ街の殺人」先日も述べたように自分はポーの作品が好きではあるのだけれども、ミステリの黎明期は今でいうところの禁じ手を平気で使っているものが多く、純粋にストーリーを楽しもうとするとずっこけることがある。とはいえ、論理と推論をたどることによって面白い話を作りだすのを始めたのは彼なので、ミステリが好きなら読んでおきたい。確かに意外な真犯人ではある。 3. コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの冒険」同じく、今でいえばお粗末な話も時折

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                        • 『人間はどこまで家畜か:現代人の精神構造』が出版されます - シロクマの屑籠

                          人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書) 作者:熊代 亨早川書房Amazon 先日、大和書房さんから『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が発売されたばかりですが、今度は早川書房さんから『 人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)』という書籍を発売していただくことになりました。 私がつくる書籍には2つのタイプがあって、ひとつは、現代人が心理的にも社会的にもうまく適応していくためのメソッドに重心を置いたもので、1月に発売された『「推し」で心はみたされる?』はその典型です。もうひとつは、現代社会という巨大なシステムがどんな構造や歴史的経緯から成り立っていて、私たちにどんな課題が課せられ、どういった現代特有の生きづらさを生み出しているのかを考えるタイプの書籍で、2月21日発売予定の『人間はどこまで家畜か』は後者のタイプにあたります。 同

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                          • 世界文学を100ヶ国分読んでみた【全100冊紹介】 - ゴミ本なんてない

                            元々読書好きを自称してはいたものの、なんだかんだいって結局読んでいるのは欧米や日本人作家の作品ばかり…。そんな折にこの、世界各国の代表的な小説を一年で196冊読んだ方の記事が目に飛び込んできて、早速自分もやってみようと決意したのが2016年初頭。それからちょこちょこ特定の国の本を探しては、読み進める事丸三年!ようやく100冊読み終える事ができました。まさかここまで時間がかかるとは思っていなかったものの、海外文学の造詣を深めるとびきり良い機会になりました。ひとところに居ながらにして、ここまで自分の世界が拡がるとは思わなかったなぁ。 読んだ世界の小説100冊 今回の試みでは、各国に所縁のある作家の作品を読み、あらすじと感想を地域順に並べています。そのため、舞台が必ずしもその国に設定されているとは限りません(例えば、ポーランド出身の記者が描いたアフリカのルポ作品は「ポーランド」に分類)。この方が

                              世界文学を100ヶ国分読んでみた【全100冊紹介】 - ゴミ本なんてない
                            • 誰もが手話ができる島には、耳が聴こえないことがハンディキャップにならない共同体ができた──『みんなが手話で話した島』 - 基本読書

                              みんなが手話で話した島 (ハヤカワ文庫NF) 作者:ノーラ エレン グロース早川書房Amazonこの『みんなが手話で話した島』は日本では最初に1991年に築地書館から刊行された単行本の、30年以上の年月を経ての文庫版である。テーマになっているのは、アメリカ・ボストンの南に位置するマーサズ・ヴィンヤード島の人々の生活についてだ。 この島では一時期、閉鎖的で外部と遺伝子が混ざりづらく、遺伝性の聴覚障害のある人が多く居住し、誰もが当たり前のように手話を使う期間が長くあった。その結果、聞こえない人も聞こえる人とまったく同じように過ごし、その差異が意識にのぼらないほどとけ合って生活する特殊な文化が生まれていた。本書はその文化を数多くの証言から書き残すものだ。文化人類学者の著者はこの島の生まれであり、1980年代に当時のことを覚えている島の人たちに話を聞いて、ぎりぎり本書を書き上げている。 というのも

                                誰もが手話ができる島には、耳が聴こえないことがハンディキャップにならない共同体ができた──『みんなが手話で話した島』 - 基本読書
                              • 発売わずか2週間で「10万円」の中古本出品も…NFT電子書籍は「第三の出版物」となるか?

                                先月20日に「NFT化された電子書籍」を紙書籍とセットで発売し話題となったハヤカワ新書。今回の取り組みに、SNSでは「電子書籍の本でも古本屋ができる可能性が出てきて楽しみ」「所有できる電子書籍は初めて見たかも」「NFTの使い方としても素晴らしいと思う」など、好意的な反響が見られた。このNFT電子書籍は、すでに市場に動きがあり、刊行から約2週間で定価以上の本の売買が成立しているケースもみられるという。幸先のいいスタートを切った印象を受けるが、当事者としてこの状況をどのように見つめているのか。早川書房と同サービスを提供する株式会社メディアドゥ両社に話を聞いた。 他社の出版社や編集者からはポジティブな反応 作家の9割以上が「やってみたい」 今回、早川書房の新レーベル「ハヤカワ新書」にてリリースしたNFT電子書籍付き新書は、新書の本編と同じ内容が収録された「NFT電子書籍」のほかに、書籍によっては

                                  発売わずか2週間で「10万円」の中古本出品も…NFT電子書籍は「第三の出版物」となるか?
                                • 2023年買ったもの(技術書とか) - Magnolia Tech

                                  2023年のお買い物、技術書編です。 技術書以外はこちら blog.magnolia.tech とりあえずノータイムで買っちゃえ!損は無いよ!という3冊 他に、類似の本がないか、有ってもこっち買っておけばよくね?という3冊 なっとく!関数型プログラミング なっとく!関数型プログラミング 作者:Michał Płachta翔泳社Amazon Scalaをベースとした関数型プログラミングの学習本。オブジェクト指向言語であり、関数型プログラミング言語であるScalaの特性を生かして、命令型から宣言型のコードの書き方への変え方を学んでいくスタイル。 前半の凄まじい丁寧な学習のステップと、後半の「ここまで一気にやらなくても良くない?」の落差もすごいけど、ページ数の厚さに躊躇せず、前半1/3くらいを時間をかけて丁寧に学習するくらいが良いと思います。 周りに良い先生が居れば別ですが、そうでなければこの本

                                    2023年買ったもの(技術書とか) - Magnolia Tech
                                  • 取引みたいなコミュニケーションは、誰にとって都合良いのか - シロクマの屑籠

                                    今、研修医時代ぐらい忙しくて生きた心地がしない&働きすぎで急速に老け込みそうだと感じていますが、そうしたなか、書評のお仕事をいただきました&こなしました。 gendai.media 書評させていただいた作品は村雲菜月さんの『コレクターズ・ハイ』。上掲リンク先にも書いたように、コレクション大好き系のオタクの物語だと決めてかかると足元をすくわれる思いがするかもしれません。 コレクターズ・ハイ 作者:村雲菜月講談社Amazon 作品にどのようなメッセージが含まれているのか。これは読み手次第でしょうけど、私には、以下のポイントが刺さりました。 1.たとえばキャラクターグッズをコレクションしている時、私たちはどこまで癒されていて、どこまで行動嗜癖的に病んでいるのか 2.資本主義の商品を作ったり、資本主義の商品そのものになったりして疲れ、傷ついている私たちが、それを癒す際にも資本主義の商品に依存し、と

                                      取引みたいなコミュニケーションは、誰にとって都合良いのか - シロクマの屑籠
                                    • 早川書房、同じ内容の電子書籍が付いた新書を発売 NFT化で“中古電子書籍市場”にも期待

                                      早川書房は6月1日、新書レーベル「ハヤカワ新書」を立ち上げ、紙の新書にNFT化された電子書籍が付いてくる「NFT電子書籍付」版を発売すると発表した。20日から5冊を販売する。 電子出版取次大手のメディアドゥ(東京都千代田区)の技術を採用、電子書籍ファイル(EPUB)をNFT化した。購入した人は、例えば紙の本を自宅でゆっくり読み、外出先ではスマートフォンで続きを読むなど使い分けられる。電子書籍版のビューアーにはメディアドゥの「FanTopアプリ」を使用する。 NFT化した書籍は、ブロックチェーン技術によって持ち主の証明が行える。これを利用し、メディアドゥは自社のNFTマーケットプレイス「FanTop」内で電子書籍の二次流通の仕組みを提供するという。 これまで本の二次流通は、古書店で本が売れても著者や出版社には何も還元されないことが問題視されてきた。しかしNFTを活用した二次流通なら売買が行わ

                                        早川書房、同じ内容の電子書籍が付いた新書を発売 NFT化で“中古電子書籍市場”にも期待
                                      • 第一次世界大戦中にインターネットや携帯電話が発展し、高度な監視システムが構築されたIFのドイツを描き出す改変歴史SF──『NSA』 - 基本読書

                                        NSA 上 (ハヤカワ文庫SF) 作者:アンドレアス エシュバッハ早川書房Amazonこの『NSA』は、ドイツを代表するSF作家アンドレアス・エシュバッハが18年に発表した、ドイツが舞台の歴史改変SF小説である。歴史改変ものとは、「もし歴史のあの時点で結果がこうなっていたら?」といった実際の歴史と異なる仮定をおき、別の歴史を空想するジャンルのことだが、その舞台とされる歴史の分岐点にも人気の多寡がある。もっとも書かれてきたのは、おそらく第二次世界大戦時の話だろう。 たとえば、第二次世界大戦でもし大日本帝国、ドイツ、イタリアの枢軸国側が勝利したら……? は『高い城の男』や『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』など多くのSF作品で描き出されてきた。で、『NSA』も改変歴史SFで、大人気の第二次世界大戦期のドイツが舞台なのだが、題材的には先行作と比べても変わり種だ*1。 『NSA』が描き出して

                                          第一次世界大戦中にインターネットや携帯電話が発展し、高度な監視システムが構築されたIFのドイツを描き出す改変歴史SF──『NSA』 - 基本読書
                                        • ミシェル・ンデゲオチェロの創作論 ジャズとSF、黒人奴隷の記憶をつなぐ「自分だけの神話」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

                                          ミシェル・ンデゲオチェロ(Meshell Ndegeocello)の『The Ominichord Real Book』は2023年を代表するアルバムになったのと同時に、長いキャリアの中で数多くの傑作を発表してきたミシェルにとっての新たな代表作にもなった。 ジャズの名門ブルーノートからリリースされた同作には数多くのジャズミュージシャンが参加し、素晴らしい演奏を聴かせている。だが、このアルバムの凄さはそれだけではない。ミシェルはここに収められた曲に様々な文脈を込めている。それは曲名や歌詞、サウンドに様々な形で埋め込まれている。宇宙観や死生観を含めて、ミシェルの哲学のようなものが詰まっているとも言えそうなくらい壮大なものだ。 近年、両親を亡くしたことをきっかけにミシェルはアフリカ系アメリカ人としての自身と祖先への思いを強めていた。そんな思考を、彼女は音楽による壮大な物語の制作に向かわせた。そし

                                            ミシェル・ンデゲオチェロの創作論 ジャズとSF、黒人奴隷の記憶をつなぐ「自分だけの神話」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
                                          • 日本の新本格ミステリに傾倒した著者による、もう二度と戻ってくることのない青春が蘇るような本格学園華文ミステリ──『雪が白いとき、かつその時に限り』 - 基本読書

                                            雪が白いとき、かつそのときに限り (ハヤカワ・ミステリ) 作者: 陸秋槎,中村至宏,稲村文吾出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/10/03メディア: 新書この商品を含むブログを見る前漢時代の百合ミステリで(僕の)度肝をぬいた『元年春之祭』の陸秋槎による学園ミステリがこの『雪が白い時、かつその時に限り』である。陸さんは北京生まれの中国作家ではあるものの現在は金沢在住。日本語も当然のように使いこなし、日本のアニメ・本格ミステリに対する造詣と愛情が深い(のでTwitterアイコンがラブライブ)という強烈な存在で『元年春之祭』の時から注目していたが、今作も本当に凄い。 『元年春之祭』はいろいろなフックを構えて、技巧的に構成しながらそこに自身の趣味を詰め込んでいくある種の抑制を感じる作品だったが、それと比べるとこの『雪が白い時、かつその時に限り』は完全無欠に趣味大暴れというか、好きな要素

                                              日本の新本格ミステリに傾倒した著者による、もう二度と戻ってくることのない青春が蘇るような本格学園華文ミステリ──『雪が白いとき、かつその時に限り』 - 基本読書
                                            • 【追記あり】「息子が東大で物理博士号まで取ったのに全然違う分野に就職してもったいない」どこにお勤めか聞いたら研究と実益が完全一致してる職場だった

                                              さくらささくら @ss3903390 知り合いのおばさまが 「私の息子、東大で物理学の博士号まで取ったのに全然違う分野に就職して…勿体ない…」 と言うので、どこにお勤めなのか訊くと 「早川書房のSF編集部」 だったので 「いや!!!物理博士号持ちSF編集者って最強ですよ!研究と実益が完全一致!」 って叫んじゃった。良いなあ。 2022-03-05 19:39:30

                                                【追記あり】「息子が東大で物理博士号まで取ったのに全然違う分野に就職してもったいない」どこにお勤めか聞いたら研究と実益が完全一致してる職場だった
                                              • 歴史上の偉大な作家らが高等知的生命体によって蘇り、創作の、読むことの本質に迫る、第10回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作──『標本作家』 - 基本読書

                                                標本作家 作者:小川 楽喜早川書房Amazonこの『標本作家』は、ハヤカワSFコンテスト、その第10回目の大賞受賞作である。著者の小川楽喜は元グループSNE所属で既刊も存在する作家だが、今回は新人賞であるSFコンテストに作品を応募し、一次選考からはじめて見事受賞まで至っている。 SFコンテスト受賞作としては珍しい単行本形式での出版であり、期待値はもとから高かったが、読んでみればこれは確かに単行本で出したいよなあ! と思わせてくれる創作と読むことについての重厚な小説であった。優れた幻想/終末SFであり、虚構に耽溺することで現実と虚構の情景が入り混じっていく、そんな感覚が見事に表現された作品だ。ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作の歴史の中でもまた異なるタイプの作品で、好みは分かれるだろうが、かなりおもしろかった。 あらすじや世界観など 物語の舞台は西暦80万年のはるかな未来。玲伎種(れいきしゅ)

                                                  歴史上の偉大な作家らが高等知的生命体によって蘇り、創作の、読むことの本質に迫る、第10回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作──『標本作家』 - 基本読書
                                                • 市場原理ってなんですか?(ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか』読書メモ) - 清く正しく小賢しく

                                                  今回紹介するのはこちら。 ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか 新自由主義の見えざる攻撃』 いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃 作者:ウェンディ・ブラウン みすず書房 Amazon 本書の存在は前から知っていたが、前回紹介した論文でヒースが新自由主義批判本の例として紹介していたため、重い腰を上げて読んでみることにした。 kozakashiku.hatenablog.com と言っても、もともと苦手なタイプの本なので、メモをとりながら読めたのは第一部(1~3章)と終章だけで、具体的な事例を扱っている第二部についてはほとんど論評できない*1。読んだ部分にしても、正直半分くらいは何を言ってるのかよく分からなかった。が、ここではとりあえず力の限り頑張ってみたい。 新自由主義は「お金」の問題ではない 競争=市場原理? 競争それ自体の評価 感想 新自

                                                    市場原理ってなんですか?(ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか』読書メモ) - 清く正しく小賢しく
                                                  • 北京のコロナ感染者の詳細すぎる情報に驚愕!有名SF小説『折りたたみ北京』に酷似と中国で話題に(中島恵) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                    1月15日、ついに北京市で新型コロナの感染者が確認された。18日にはさらに3人の感染者が確認され、冬季五輪を控えた首都は厳戒態勢となっている。 だが、彼らが過去2週間に訪れた場所や勤務先名、行動履歴が公表されると、ネット上では「なんと!これはまさに、あのSF小説の内容とそっくりじゃないか!」「切なくて、やりきれない話だ……」といった声が広まり、話題となっている。 対照的な2人の感染者の行動履歴 公開された詳細情報の一部は以下の表で見ることができる(表の左が1月15日に感染が確認された女性、右が18日に確認された男性の行動履歴)。 中国メディア「豆辯」より筆者引用 優雅に暮らすエリート女性が第1の感染者 上の表の左側の女性は北京市内のオフィスビルで働くエリート銀行員。1月1日は中国も祝日だったが、『全聚徳』という有名な北京ダックの店で優雅にランチを食べ、ショッピングを楽しんでいる。 この表に

                                                      北京のコロナ感染者の詳細すぎる情報に驚愕!有名SF小説『折りたたみ北京』に酷似と中国で話題に(中島恵) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                    • V林田『麻雀漫画50年史』(文学通信)

                                                      文学通信|多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出す出版社 日本語・日本文学の研究書を中心に、人文学書全般を刊行する出版社、文学通信のブログ。 文学だけにこだわらず周辺領域も含め、意欲的に刊行していきます。 出版活動と同様に、webでも積極的に活動することで、多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出していきたいと思います。 〒113-0022 東京都文京区千駄木2-31-3 サンウッド文京千駄木フラッツ1階101 電話03-5939-9027 FAX03-5939-9094 info@bungaku-report.com インボイス登録番号:T4011501023591 Tweet Share on Tumblr 5月下旬刊行予定です。 V林田『麻雀漫画50年史』(文学通信) ISBN978-4-86766-049-2 C0076 四六判・並製・564頁 定価:本体2,400円

                                                        V林田『麻雀漫画50年史』(文学通信)
                                                      • 『三体』の劉慈欣を代表するような作品が集められた、同時刊行の短篇集2冊──『流浪地球』『老神介護』 - 基本読書

                                                        流浪地球 (角川書店単行本) 作者:劉 慈欣,大森 望,古市 雅子KADOKAWAAmazonこの『流浪地球』と『老神介護』は、『三体』で知られる中国を代表する作家劉慈欣の短篇集である。なぜ同時に二冊出てるんだ、と思うかもしれないが、KADOKAWAが翻訳権を得た劉慈欣の短篇11篇(原著者側のセレクトによるもので、最初の英訳版短篇集とほぼ同じ)が、分量的に1冊で収まりきらなかったので分冊したようだ。 よって、分冊というか、上下巻みたいなものなので今回は同時に紹介しよう。いちおう作品傾向ごとに分けられていて、『流浪地球』(6篇収録)は全宇宙規模の物語が中心で、『老神介護』(5篇収録)は、地球を舞台にした作品が多い。繋がりのある短篇は一冊でまとまっているので、どちらを読むか、どちらから読むかは完全に自由だ。 すでに劉慈欣の短篇集としては早川書房から刊行の『円 劉慈欣短篇集』があるが、そのすべて

                                                          『三体』の劉慈欣を代表するような作品が集められた、同時刊行の短篇集2冊──『流浪地球』『老神介護』 - 基本読書
                                                        • 新型コロナ対策というトロッコ問題と民主国家の責任問題を考えていたらわけがわからなくなった - シロクマの屑籠

                                                          新型コロナウイルス感染症が第七波を迎えているとのことで、医療機関を中心に危機感が高まってきている。他方、先日の祇園祭の写真が示すようにコロナ禍以前の日常を取り戻す活動も目立ってきた。ワクチン接種が進み、重症者の割合が下がっていることも含めて、さまざまな要因が重なって人々の行動選択や世間の雰囲気が変わってきて、それらを背景として医療や政治の偉い人の判断も変わってきているのだろう。 それにしても。 感染症対策や行動自粛のゴールポストが少しずつ変わっていくさまを見ていると、諸決定には命がかかっているにもかかわらず、人々の行動選択と世間の雰囲気、それらの空気を読むまつりごとによって決まっているのだとしたら、それって本当はなんだろう?と思ったりする。間接的にせよ、私たちのなんとなくの行動選択と世間の雰囲気によってゴールポストが動いているとしたら、そのゴールポストを動かしている私たちの意志決定とその責

                                                            新型コロナ対策というトロッコ問題と民主国家の責任問題を考えていたらわけがわからなくなった - シロクマの屑籠
                                                          • 知能の仕組みを解き明かし、人間を超えた汎用人工知能やマインドアップロードの可能性まで考察する──『脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論』 - 基本読書

                                                            脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論 作者:ジェフ ホーキンス早川書房Amazon人間は日々新しいことを学び続けている。民主主義についてや数学の理論など複雑な概念に限った話ではなく、たとえばアプリをダウンロードしたらその使い方を学ぶだろう。道を歩けば、こんなところにハンバーガー屋や眼科ができたんだな、と気がつき、日々頭の中の情報、世界のモデルは書き換わっていく。 それらは、必死になって英単語を覚えるように努力して覚えるようなものではなく当たり前のように行われることなので、特に高度なこととは思えない。しかし、人間のそうした自律的な学習機能がプログラム上でそう簡単には実現できていないことからもわかるように、実際には相当に複雑なことをやってのけているのである。では、我々の脳の中では、そうした偉業がどのようにして成し遂げられているのか? 本書『脳は世界をどう見ているのか』

                                                              知能の仕組みを解き明かし、人間を超えた汎用人工知能やマインドアップロードの可能性まで考察する──『脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論』 - 基本読書
                                                            • アニメファンはアニメから何を学ぶことができるのか。 - Something Orange

                                                              よくいわれることだが、ここ数年、Twitterなどのソーシャルメディアにおける言論の過激化が凄まじい勢いで加熱しているように見える。 Twitterなんていつでもそういうものだろ、と思われるかもしれないが、10年前はたしかにもう少し落ち着いた場所だったはずだ。 それが、いつのまにか日本の分裂と対立を象徴するような過激な言論空間になってしまった。 もはやTwitterにおけるツイートが単なる「つぶやき」にしか過ぎないことなど、だれも記憶していないようだ。 その結果、タイムラインを見ているとココロが痛むのでほとんど利用しなくなってしまったのだが、たまにそこを見ているとひとつ思うことがある。 フィクションはしょせん人の心を涵養しないのだろうか、ということだ。もっとはっきりいってしまうなら、多数の素晴らしい内容のフィクションに日夜触れているはずのオタクや読書人が、まったく素晴らしい人間になっていな

                                                                アニメファンはアニメから何を学ぶことができるのか。 - Something Orange
                                                              • 『Fate』シリーズを女性向け作品としてとらえ直す。 - Something Orange

                                                                このブログを読むような人にはいまさら説明をする必要もないかもしれないが、『Fate』シリーズに登場する剣の英霊セイバーことアルトリア・ペンドラゴンはとても人気のあるキャラクターだ。 Fate/Grand Order セイバー/アルトリア・ペンドラゴン[第二再臨] 1/4スケール PVC製 塗装済み完成品フィギュア フリーイング(FREEing) Amazon 彼女の正体は少女でありながら男性としてアーサー王と呼ばれた人物であり、『Fate/Zero』、『Fate/Grand Order』などの姉妹編にもくり返し登場すること、また、彼女からさまざまな「アルトリア顔」のキャラクターが派生していったことからもその人気の高さはわかることだろう。 劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編 Wandering; Agateram 宮野真守 Amazon Fate/Z

                                                                  『Fate』シリーズを女性向け作品としてとらえ直す。 - Something Orange
                                                                • 「幸せ」を追求するのはいいことなのか?──『ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常』 - 基本読書

                                                                  ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常 作者:エドガー・カバナス,エヴァ・イルーズ,山田陽子みすず書房Amazon「幸せ」であることは、良いものであるように思える。なぜなら、幸せは良いものだからだ。トートロジーだが、こう考える人は多いだろう(僕もそう思っていた)。 本書は、そうした幸せであることは無条件に良いものである、とする幸せへの理解が、適切ではない形で広まった結果として、結果的に我々を縛るものになってしまっている、と批判的に検証していく本である。著者はスペインにある大学の心理学教授であるエドガー・カバナスと、ヘブライ大学の社会学教授であるエヴァ・イルーズの二人。その性質上、欧米を中心に流行しているポジティブ心理学への批判が中心であり、日本の「幸せ」の受け入れられ方とは異なる面もあるのだが、「幸せ」産業の発展はグローバルで進行しているものだから、関係がないわけではもちろんない

                                                                    「幸せ」を追求するのはいいことなのか?──『ハッピークラシー――「幸せ」願望に支配される日常』 - 基本読書
                                                                  • (完全版)「ラノベっぽさ」に対する恐るべき鈍感さ 〜とある〝本格ファンタジー〟なろう小説を例に〜 - 本格はてなブログ

                                                                    (08/02追記) 「本格ファンタジー」なろう小説との遭遇 エルフ・「よりどりみどりですなぁ~!」・オブシダンソード 「本格ファンタジー」……?? 「ラノベっぽさ」に鈍感な原因 お願い (06/08追記) (08/02追記) 当該作品ページにリンク張るか最後まで迷ったけど、結局見送りました。 リンク張るべきという声があれば張るので、リプライなりコメントなりマシュマロなりでお願いします。— 佐藤葵 (@srpglove) June 7, 2020 貼りなされ。 むしろここまで書いて貼らないでどうすると言いたい! さもなければ毎日拡散しますよ?— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020 >貼りなされ。 ブックマークで、どの作品の話をしてるか書いてほしいというコメントがあったので、ブログに追記でそちらの作品へのリンクを貼っておきましたが、それとは別の話

                                                                      (完全版)「ラノベっぽさ」に対する恐るべき鈍感さ 〜とある〝本格ファンタジー〟なろう小説を例に〜 - 本格はてなブログ
                                                                    • アニメもマンガもリプレイも! 伝説の名作『ロードス島戦記』の思い出を語ろう。 - Something Orange

                                                                      今日も今日とてTwitterを見ていたら(何、X? 知らないな)、なぜか水野良の『ロードス島戦記』がトレンド入りしていました。どうやらブックウォーカーでセールをやっているおかげらしい。 あるいはこのツイートが原因なのかもしれないけれど、よくわからない。 このキャラの名前と、登場するアニメの名前を知っている方いるかなぁ。 pic.twitter.com/eQTGYdLa1G — 賢龍帝 (@koutei007) 2023年8月2日 いまとなってはファンタジー小説の古典というか、「過去の名作」の位置づけで、あらたに読もうという人もそれほど多くはないと思うけれど、ぼくにとっては青春の一作です。 ぼくがこのシリーズを追いかけていたのはじつに30年以上前、小学生(!)の頃ですが、いまでもパーン、ディードリット、ギム、エト、スレイン、ウッド・チャックらのことは良く記憶していますね。 まあ、それだけ印象

                                                                        アニメもマンガもリプレイも! 伝説の名作『ロードス島戦記』の思い出を語ろう。 - Something Orange
                                                                      • リモートワークでも生産性を上げる!スクラム創始者直伝の実践ノウハウを日本語化して入門者向けにまとめました。 - Qiita

                                                                        リモートワークでも生産性を上げる!スクラム創始者直伝の実践ノウハウを日本語化して入門者向けにまとめました。プロジェクト管理スクラムリモートワークコミュニケーションコロナウイルス はじめに 認定スクラムマスター(LSM)取得者向けに「Distributed Teams: Mitigating Business Risk in Uncertain Times」と題したウェビナーがスクラム創始者の Jeff Sutherland 氏を交えて3月に行われました。 この投稿はウェビナーの内容を噛み砕き、リモートワーク環境でもスクラムの実践がスタートできる内容を目指しました。チームリーダーやマネージャーとしてスクラムを推進している方や、これから導入を検討している方のご参考になれば幸いです。 まずは結論から リモートワークでより成果を上げる働き方は可能なの? 可能。→ リモートチームを成功させた企業のユ

                                                                          リモートワークでも生産性を上げる!スクラム創始者直伝の実践ノウハウを日本語化して入門者向けにまとめました。 - Qiita
                                                                        • お詫びと展望(SFマガジン2022年2月号より)

                                                                          12月25日(土)に発売された「SFマガジン2022年2月号」の巻頭言を、オンライン上でも公開いたします。 ―――― お詫びと展望 編集長就任のご挨拶にかえて 12月7日に更新された早川書房公式サイトの〝「幻の絶版本」特集の中止について〟記事にあるとおり、本誌がネット上で発表していた特集企画の内容とその後の対応をめぐって、読者の皆さまから様々なご批判をいただいております。 https://www.hayakawa-online.co.jp/new/2021-12-07-180928.html このたびは本企画が、読者および作者の方々への配慮を欠いたままにネット上にて進行し、また迅速な管理対応ができなかったことを深くお詫びいたします。文芸誌としてあってはならないことであり、ご指摘を重く受け止めております。 SFは、誰であっても自由に楽しむことのできるジャンルです。しかし、本誌のこれまでの在り

                                                                          • 平成ライトノベル史――#ライトノベルオールタイムベスト のための走り書き|羽海野渉

                                                                            ※この原稿は、2018年末~2019年初頭に羽海野渉が書き、その後『#ライトノベルオールタイムベスト』の選考における指針となった論考である。なお、『PRANK! Vol.4』に掲載された原稿は本稿の草案であり、似ている部分があることをここに記しておきたい。また、2021年現在、少し異なる部分があることを注記しておく。 ですので、過去に書かれた原稿であることを考慮したうえで、『#ライトノベルオールタイムベスト』と合わせて読んでください(今ならもっと違う感じに書きます)。そっちがメインです。 ◆はじめに ライトノベルという単語をご存じだろうか。もしあなたがご存じないとしても、書店などの片隅でアニメや漫画に近いイラストが表紙に装丁された書籍を見たことがあるかもしれない。ライトノベルとは戦前の少年小説や戦後まもなくのジュブナイル小説などを祖として、アニメや漫画などのコンテンツと密接な関係を保ちつつ

                                                                              平成ライトノベル史――#ライトノベルオールタイムベスト のための走り書き|羽海野渉
                                                                            • 海外文学入門者に贈る海外文学の買い方、選び方、探し方【レーベル解説編】 - ウラジーミルの微笑

                                                                              もうすぐ絶滅するというリアルの書店に寄せて(下) この記事は、海外文学の世界を渉猟するためのガイドマップとなることを目指している。 後編である本稿では、各出版社/各種レーベルの解説記事を載せている。なお、いずれも書き手の強い独断と偏見で書いているため、異なる意見もあるかもしれない。また、取捨選択をして書いているため、網羅性はない。そのあたりはぜひご容赦いただきたい。 前編には海外文学にまつわる基本情報を書いているので、そちらも併せてお読みいただきたい。 岩波書店 重版出来 言わずと知れた老舗出版社。我が国の「文庫」の創始者である。海外文学に関しては、「文庫書下ろし」*1が多いが、現代文学作品がまれに単行本で刊行されることもある。 出版社URL:https://www.iwanami.co.jp/ 直販サイト:なし(出版社サイトから注文は可) 岩波文庫 帯*2の色でジャンル分けをしており、白

                                                                                海外文学入門者に贈る海外文学の買い方、選び方、探し方【レーベル解説編】 - ウラジーミルの微笑
                                                                              • 「本の翻訳がいつまでも魅力的な仕事であってほしい」

                                                                                金原瑞人 (翻訳家) Fair Trade Interviews Vol.1 掲載日: 2023年5月31日 聞き手・文字起こし: 早川健治 ——出版翻訳を始めたきっかけを教えてください。 金原 大学4年生、就職試験に落ちたとき、知り合いの先生から「大学院に来ないか」というお誘いがありました。おかげで法政大学英文学科の大学院へ進みました。その先生が子ども向けの本の翻訳をされていて、月1回で翻訳の勉強会もやってらっしゃった。5人か6人くらいの集まりだったかな。それに参加しているうちに翻訳の道に入ったという感じです。子どもの本から始まり、ヤングアダルトから一般書へと翻訳のジャンルが広がっていきました。もうひとつは、34歳で法政大学の教員になって、それからは二足のわらじで現在に至ります。『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』というエッセイ集に詳しく書いてます。 ——それは出版翻訳の道へ足を

                                                                                  「本の翻訳がいつまでも魅力的な仕事であってほしい」
                                                                                • 「この本を再重版してください、全部買って売り切ります!」 書泉グランデの名作復刊企画が実現したワケ

                                                                                  長らく重版未定となっていた専門書を、返本のできない「買い切り再重版」という力技で再重版して完売させた、東京都千代田区神保町の書店「書泉グランデ」が、またも同じ手法で『堕天使拷問刑』(飛鳥部勝則 著/早川書房)を再重版したことが話題となっています。 『堕天使拷問刑』の告知ポスター 書泉グランデが最初に買い切り再重版を行った本は『中世への旅 騎士と城』(H.プレティヒャ 著/平尾浩三 訳/白水社)という専門書です。2023年3月にこの再重版を成功させた後、さらに『中世への旅』シリーズの再重版を行い、合計で3万冊を販売するという大成功を収めています。 これをきっかけに「手に入りにくい名作を重版・復刊する」という趣旨の企画「書泉と、10冊」が立ち上がりました。今回ご紹介する『堕天使拷問刑』の再重版は、その第3弾として行われているものです。 参考記事:「この品切れ重版未定本を重版してくれ、全部買い取

                                                                                    「この本を再重版してください、全部買って売り切ります!」 書泉グランデの名作復刊企画が実現したワケ