気をつけよ
[Book Review 今週のラインナップ] ・『統計学の極意』 ・『「まちライブラリー」の研究 「個」が主役になれる社会的資本づくり』 ・『円の実力 為替変動と日本企業の通貨戦略』 ・『科学がつきとめた 中年太りのすごい解消法』 評者・神戸大学教授 末石直也 キャッチーなタイトルから抱くイメージとは裏腹に、本書は一流の研究者によって著された深い洞察に満ちた統計学の入門書である。 数式は登場させないスタイル 「問題解決志向」の統計学入門 著者のシュピーゲルハルターは、「逸脱度情報量規準」という指標の提案者として知られる統計学の理論研究者である。同時に、医療統計学の分野において優れた貢献を果たしてきた応用研究者でもある。そんな著者による本書は、数式が登場しない読み物のスタイルを取りつつも、統計学の基本概念を厳密性を損なうことなく解説している。 本書のいちばんの特徴は、著者の言葉を借りると「
新年度を迎えて各々が新しいスタートを切った4月。かつて「少年革命家」「不登校ユーチューバー」を名乗った“ゆたぼん”こと中村逞珂(ゆたか)氏は、自身が思い描いた道を歩めていないようだ。 小学3年生から不登校となり、以後はYouTubeやSNSで「不登校は不幸じゃない」とポジティブな発信を続けてきたゆたぼん。2021年4月に中学生になっても変わらず不登校を続け、ボクシングデビュー、クラウドファンディングで資金を募って日本一周企画を敢行するなど、型にとらわれることなくやりたいことをやってきた。 そんな彼が一転して、中学校に登校し始めたのが2023年9月のこと。“少年革命家”を卒業宣言すると、地元の公立高校への進学を目指して受験勉強を始めたのだった。ところがーー、 【高校受験結果発表についてなんですけど、結果から言わせていただくと、不合格でした】 3月14日にYouTubeにて、第1志望だった高校
研究不正について、私の認識が間違っているのかもしれない。もし誤っているのであれば、指摘してほしい。 まず、2つのケースを紹介する。次に、私の判断を述べる。 ケース1 薬剤Xがタンパク質の血中濃度を上昇させるという仮説検証のため、動物実験を行った。薬剤Xの投与で濃度の平均値は増加することが判明したが、統計学的検定ではp=0.06と、有意水準の0.05にわずかに届かなかった。教授に相談したところ、追加実験を行うこと、さらに実験のたびに検定をして、p<0.05を得た時点で実験を終了するよう指示を受けた。 ケース2 疾患Yの重症化因子を調べるため、診療録から収集した疾患Y患者のデータを元に、臨床検査値と生活習慣の関連性を分析したところ、生活習慣Zを有している患者の予後が不良となる結果を得た。そこで「生活習慣Zを有する疾患Y患者は予後不良である」と学会発表した。 私の考えはこうだ。 ケース1は、 「
米OpenAIは4月12日(現地時間)、ChatGPTの有料版のPlus、Team、Enterpriseで「GPT-4 Turbo」の提供を開始したと公式Xアカウントで発表した。 GPT-4 Turboは昨年11月に発表したGPT-4の改良版LLM。コンテキストウィンドウが12万8000トークン(GPT-4は8000トークン)に拡大されており、発表当時、学習データは2023年4月までに増えていた。 GPT-4 Tutbo自体も9日付で更新されており、学習データは2023年12月までになっている。また、Xにポストされたベンチマークのグラフによると、旧版より特にMATH(数学的問題解決)とHumanEval(コーディング)で大きく改善している。 この評価は同社がGitHubで公開したLLMの評価ツール「simple-evals」によるものだ。 また、ChatGPTでメールやメッセージの下書きを
紅麹問題について当院の患者さんからも質問を受けることが多くなってきましたので、紅麹の話をまとめたブログを書いていたのですが、丁寧に書くと量が多くなってしまって時間がかかっています。すみません。 ところで、この小林製薬の紅麴製品問題、メディアなどでも多く報道されていますし、小林製薬が記者会見を開いたりしていますが、医薬品安全性管理の専門家の私としては、議論のポイントがずれているような違和感を感じるのです。 多くの方々が亡くなったり入院したりしていると報道されていますが、症例経過などの情報が詳細に開示されていないので、健康被害の内容については推測するしかありませんから、ここではあまり議論しません。この点については小林製薬の情報開示は極めて悪く、大きな問題です。どういう病状、病態が起きているのか、がわからないので、「腎障害が起きている人で紅麹製品を服用していた人」はすべて健康被害のカウントに入っ
不気味な火の玉の正体 湿地にはもう一つ、不気味な言い伝えのもととなった超自然現象がある。夜の暗闇のなか、ぼうっと浮かび上がる火の玉を見たという話だ。 英国では「ウィル・オ・ウィスプ(ウィロー・ザ・ウィスプ)」「ジャック・オー・ランタン」などと呼ばれ、火の玉が夜道を行く旅人を惑わし、それに誘われて沼に引きずり込まれた者は二度と戻れなくなると恐れられた。今では目撃談がほとんど聞かれなくなったが、J・R・R・トールキンの『指輪物語』に描かれている死の沼やハロウィンに飾るカボチャなどの現代文化に、その名残を見ることができる。 湿地の生態系は、時折火の玉のようなかすかな光を発生させることがある。科学者たちは、水面から沸き上がったホスフィン(リン化水素)ガスによるものではないかと考えている。(PHOTOGRAPH BY PAUL HART)
グラフェン状のハニカム素材から励起されたマヨラナ粒子のイメージ。 Image by Jill Hemman and Oak Ridge National Laboratory, under CC BY 2.0. (小谷太郎:大学教員・サイエンスライター) 2024年3月、東京大学の大学院生今村薫平氏らの研究グループが、「マヨラナ粒子」について、立て続けに新発見を発表しました(※1-2)。マヨラナ粒子が塩化ルテニウムという物質の中に存在する証拠が見つかったといいます。 このなんだかユーモラスな響きの粒子は、ある種の素粒子理論から予想されたものですが、まだ存在が確認されていません。 この粒子の特筆すべき点は名前だけではありません。マヨラナ粒子を利用すると量子コンピューターが実現できるという可能性が指摘されています。そのため現在、量子コンピューターや物性実験、素粒子実験といったさまざまな研究分野
沖縄国際大学考古学研究室は12日、宜野湾市の普天満宮本殿背後にある洞穴遺跡の発掘調査で、約3万2000年~1万8000年前の旧石器時代(後期更新世)の炉(たき火)跡が確認されたと発表した。調査では、焼けた礫(れき)や透明度のある結晶質石灰岩なども出土したほか、約1万1000年前の人骨片も確認した。同研究室の新里貴之准教授は「県内でも最古級の人類の活動痕跡が見つかった。沖縄の人類史を考える上で極めて重要な遺跡」だとし、継続的な調査に意欲を見せた。 同研究室は2022年度から普天満宮洞穴内の発掘調査を実施しており、これまで貝塚時代前期(縄文時代)の文化まで確認していた。23年度にさらに下層を調査したところ、今回の発見に至った。 同研究室は普天満宮洞穴について、南城市のサキタリ洞遺跡、石垣島白保竿根田原洞穴遺跡、徳之島下原洞穴遺跡、山下町洞穴遺跡とともに、約3~2万年前の旧石器時代を代表する遺跡
数学を活用してさまざまな物事を理解する分野「数理」を解説したポスター「世界とつながる“数理”」が完成し、文部科学省が公開した。学習資料として毎年作成する「一家に1枚」シリーズの第20弾。15~21日の科学技術週間に合わせたもので、日常生活の身近な事例から、社会の安全性や利便性の向上、先端科学に至るまで、数理が多彩に役立っていることの認識を深める一枚となっている。 数理は数学とよく似た言葉だが、違うという。ポスターは「数学を道具として使うこと」という基本を、まず中央で説明。人形を倒れないように置くことや、多数決で意見をまとめることなど、数理が暮らしの中で特に意識せずに活用されていることを例示した。 さらに、ふたが落ちないマンホールの形状や、鉄道の経路検索、薬が効き続けるための服用の量や回数、台風の進路予測といった社会への活用、宇宙の年齢の解明、生物由来の放射性炭素による年代測定などの学術への
生物学の教科書には、生物界を三分する細菌・古細菌・真核生物のうち、空気中の窒素を生命が利用できる形に変換する窒素固定ができるのは一部の細菌と古細菌だけだと記されています。新たに、真核生物に属する藻類の一種が細胞の中に窒素を固定する細胞小器官(オルガネラ)を持つことが判明したとの論文が発表されました。ミトコンドリアや葉緑体のように、元は別々の生き物が共生関係を超えて細胞小器官へと進化したのは、長い生物の歴史の中でこれが4例目とされています。 Metabolic trade-offs constrain the cell size ratio in a nitrogen-fixing symbiosis: Cell https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(24)00182-X Nitrogen-fixing organelle in a ma
かわいらしくてペットとして飼われたり、その様子がテレビでも放送されたりしてきたコツメカワウソ。しかし、絶滅危惧種で飼育も困難なことから、近年では「飼うべきではない」(※)とされています。X(Twitter)ではコツメカワウソが飼育に向かないことを裏付けるかのような展示が注目を集めており、記事執筆現在までに約100万件表示され、約1万7000件以上のいいねを獲得しています。 (※)コツメカワウソは以前から密輸が問題になっており、2019年にワシントン条約で国際取引が禁止となりました(参考:「日本アジアカワウソ保全協会」公式サイト)。 このポストを投稿したのは、サメの生態や環境問題などについて発信しているサメ社会学者Ricky(@shark_sociology)さん。今回は、池袋にあるサンシャイン水族館で見掛けたというコツメカワウソに関する展示の写真を投稿しています。 コツメカワウソの凶暴さが
東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻の岩崎渉教授の大学公式Webサイト。「お探しのページは見つかりませんでした。」と表示されている(出所:同Webサイトのスクリーンショット、2024年4月11日撮影) バイオインフォマティクス領域の著名な若手研究者である東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻の岩崎渉教授の大学公式Webサイトや研究室Webサイトが、2024年4月初めごろに突然閉鎖された。また、科学技術振興機構(JST)が運営する研究者データベースの「researchmap」からも岩崎教授のページが無くなった。岩崎教授は2023年度時点で数十人規模の学生・研究員が所属する比較的大きな研究室を主宰している。しかし、これまでのところ、本人や東大から何の発表もなく、関係者からは心配の声が上がっている。 本誌が2024年4月11日に東大本部広報課に問い合わせたところ、広報課
1950年京都市生まれ。1974年大阪大学理学部生物学科卒、1979年同大学院博士課程修了、理学博士。1980年名古屋大学、および神戸大学の研究生、1985年フランス国立科学研究所研究員。1991年岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所助手、1997年同助教授、1999年京都大学大学院理学研究科教授、2016年同名誉教授。2016年甲南大学理工学部教授、2019年同特別客員教授、2021年同名誉教授。2022年奈良国立大学機構理事(非常勤)、2023年奈良先端科学技術大学院大学理事(非常勤)。2014年11月紫綬褒章。2023年瑞宝中綬章。2024年みどりの学術賞。 ──(大隅基礎科学創成財団 理事 野間 彰氏)西村さんは、これまでに多くの基礎研究をされ、数ある功績を残してきました。その中でも印象的な研究についてご紹介ください。 西村 いくこ氏(以下、西村氏):心に残っているのはどれもそうで
先日ヴィーガンインド料理レストランに行きました。 私はヴィーガンではありませんが、Googleの口コミがえらく高かったので「どんなもんじゃい」という気持ちで入店しました。 前菜?のジャガイモのスープが豚骨スープかと思うくらい旨みが強くて、メインのカレーのプレートもとても美味しく、楽しい時間を過ごせました。 ヴィーガンインド料理はどういう考え方で構成してあるのでしょうか。 やはりトマトの旨味が土台となっているんでしょうか。 僕がインド料理から学んだものは「スパイスのチカラ」もさることながら、それ以上に、「野菜の旨さ」でした。 僕は日本人ですし、和食も一通り学んできましたから、おいしい料理にはダシが不可欠、という概念は人一倍強く、また明確だったと思います。この場合の「ダシ」は、当然、鰹ダシを中心とした動物性のダシということになります。昆布ダシってのもありますが、それはあくまで鰹などの動物性と組
by Institute for Advanced Study 計算機科学分野で優れた業績を残した人物に与えられるチューリング賞の2023年度受賞者に、イスラエル出身でプリンストン高等研究所の計算機科学者であるアヴィ・ヴィグダーソン氏が選ばれました。ヴィグダーソン氏は、「計算におけるランダム性の理解の再構築」および「理論コンピューターサイエンスにおける数十年にわたる知的リーダーシップ」が認められたとのことです。 2023 Turing Award https://awards.acm.org/about/2023-turing Grad alum Avi Wigderson wins Turing Award for 'groundbreaking insights' in computer science https://www.princeton.edu/news/2024/04/10
英国イングランド東部ケンブリッジシャー・フェンズの凍った湖。この地方には様々な湿地や泥炭地があり、そこから幽霊や妖精の伝説が数多く生まれた。(PHOTOGRAPH BY PAUL HART) 深い霧に包まれた沼や湿地は、いかにも怪談やホラー映画の舞台になりそうだ。暗闇に光る火の玉や霧の向こうの黒い魔犬、妖精がつくる謎の輪など、昔から奇怪なものを見たという目撃談に事欠かない英国のイングランド東部も例外ではない。今でも、日が沈んで暗闇に包まれた沼地にひとたび迷い込めば、腐った水と黒い泥に足を取られ、底なしの沼に引きずり込まれてしまわないとも限らない。(参考記事:「人間の足が続々漂着「セイリッシュ海の謎」、科学で解明」) 北海からケンブリッジまで広がる面積約3900平方メートル(ほぼ滋賀県の面積に相当)の沼沢地帯は、地元では「ザ・フェンズ」と呼ばれている。フェン(fen)には英語で「沼沢地」とい
プラスチックは太陽と細菌が分解、だからもう大丈夫?2024.04.11 16:3580,710 Molly Taft - Gizmodo US [原文] ( 福田ミホ ) 2023年2月20日の記事を編集して再掲載しています。 まだダメです。 地球の海がどんなに汚染されてるか、考えると気が遠くなっちゃいます。だから技術的にどうにかできないの?って期待もありますよね。 たしかにそれに応えるような研究もあるし、プラスチックを食べる細菌の存在も明らかになってます。 じゃあそんな細菌を増やせばいいんじゃないの?なんて思われるかもしれませんが、専門家によれば、そんなに簡単じゃないようです。 プラスチックはどこに消えてる?2023年1月と2月にMarine Pollution Bulletinに発表された王立オランダ海洋研究所の論文が、「消えたプラスチックの謎」に迫っています。つまり、海に捨てられるゴ
発表のポイント 有機分子固体で、電子バンド構造にスピン分裂を示す反強磁性体「補償フェリ磁性体」が実現する新しい機構を発見しました。 補償フェリ磁性体は、今まで合金系などの無機化合物で実現可能性が議論されてきましたが、有機化合物特有の格子構造を用いることで実現できることを示しました。 本研究で発見した補償フェリ磁性体は、スピン分裂に起因する高効率なスピン流生成が可能なため、スピントロニクスに新しい潮流をもたらすことが期待されます。 本研究で発見した補償フェリ磁性体を実現する新機構。通常の反強磁性体(左図)では電子バンド構造にスピン分裂が生じないが、2つの異なるダイマー上にスピンを互い違いに配置することによってスピン分裂が生じる補償フェリ磁性(右図)が実現できることを示した。 全文PDF 概要 東京大学物性研究所の吉見一慶特任研究員、三澤貴宏特任准教授、名古屋大学大学院理学研究科の小林晃人准教
STAP細胞騒動で一躍、時の人となった小保方晴子さん(40才)が「極秘結婚」していたと、4月11日発売の『女性セブン』が報じている。 理化学研究所の発生・再生科学総合研究センターが、ユニットリーダーの小保方さんが「STAP細胞」を発見したと発表したのは2014年1月のこと。彼女の論文は世界的な科学誌『ネイチャー』に掲載された。 世紀の発見で一気にリケジョの頂点に上り詰めた小保方さんだったが、STAP細胞の発表からわずか2か月後、その論文に不正が見つかった。小保方さんは“反論会見”に臨んだが、STAP細胞の存在を証明することは叶わず。論文は撤回に追い込まれた。 研究者の道が閉ざされ、表舞台から姿を消したが、2016年1月、手記『あの日』(講談社)を発表。一連の騒動について綴った同書は、発行部数26万部超えの大ヒットを記録。2018年3月には、自身の日記を一冊にまとめた『小保方晴子日記』(中央
河川の調査で見つかったマイクロプラスチック(本文とは直接関係ありません)=千葉県野田市山崎の東京理科大で2018年12月27日、椋田佳代撮影 人の頸(けい)動脈にできた隆起を切除して調べたところ、6割弱に微小なプラスチックが含まれていたと、イタリアの研究チームが発表した。検出された人は、されなかった人に比べ、脳卒中などになるリスクが4倍以上になっていた。微小プラスチックが体内の他の場所にも広がり、炎症を起こしている可能性があるという。 微小プラスチックはプラごみやポリ袋などが分解されてできる。飲料水などにも含まれているとされ、人の体内から検出されたとの報告もある。しかし人体への影響はよく分かっていない。 頸動脈の隆起は動脈硬化の原因になるとされ、切除するケースが多い。チームは、イタリア国内で、無症状の18~75歳の257人の頸動脈から切除された隆起を調査。58%にあたる150人から微小プラ
九州南方沖の海底火山、鬼界カルデラが起こした7300年前の「アカホヤ噴火」が、完新世(1万1700年前~現在)で世界最大の噴火であることが分かったと、神戸大学の研究グループが発表した。海底に堆積した噴出物の量を船で詳しく調べるなどして判明した。この噴火は南九州の縄文人に壊滅的な被害を与えた。研究グループは「このような噴火が発生すれば、火砕流や火山灰が現代文明に及ぼす影響は計り知れない」としている。 鬼界カルデラは鹿児島市の南約100キロにあり、長さ25~15キロほどの楕円(だえん)状。噴火でマグマが一気に噴き出し、地下の空洞になった所が落ち込んでできた陥没地形「カルデラ」が、巨大噴火の繰り返しにより複合しているとみられる。直近の巨大噴火がアカホヤ噴火で、火山灰は東北地方の一部にまで飛んで積もっており、考古学などで年代判定の手がかりとして利用されている。カルデラの縁は外輪山と呼ばれ、噴火を繰
Google Cloudが医薬品メーカーのバイエルと提携し、放射線科医向けのAI搭載ヘルスケアアプリケーションを開発することが明らかになりました。主に医療データの約90%を占めるとされる画像データの分析が行われる予定で、患者の画像を以前の画像と比較したり、画像内の異常にフラグを立てて関連する医療情報を提示したりすることが可能になります。 Bayer and Google Cloud to accelerate development of AI-powered healthcare applications for radiologists https://www.bayer.com/media/en-us/bayer-and-google-cloud-to-accelerate-development-of-ai-powered-healthcare-applications-for-r
報道では、厳しい国際情勢を背景として、防衛面での協力を深めるとともに、経済安全保障や宇宙などの分野での連携強化を確認するという。 筆者の専門は安全保障だが、ロシア・ウクライナ戦争の教訓を踏まえ、最近とくに宇宙安全保障の重要性を発信している。 本稿では、宇宙安全保障と関係の深い日本の宇宙開発をテーマとして記述する。 日本の宇宙開発における最近の成果 我が国は最近、宇宙開発の分野で特筆すべき成果を収めているので、簡単に紹介したい。 まず、月面着陸だ。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月20日、無人探査機「SLIM(スリム)」の月面着陸成功を発表した。 月面着陸に成功したのは旧ソ連、米国、中国、インドであり、日本は5カ国目の国家になった。 特筆すべきは、その月面着陸が世界で初めてのピンポイント着陸だった点だ。ピンポイント着陸とは、狙った場所に確実に着陸することである。 SLIMは2
Jennifer Sor [原文] (翻訳:仲田文子、編集:井上俊彦) Apr. 10, 2024, 11:00 AM 投資 284,409 過去120年で一度しか間違ったことのない、景気後退を示す警戒すべき兆候が現れている。 「ECRI景気先行指数」はこの1年で低下し始めていると、トップエコノミストのラクシュマン・アチュータンが語っている。 GDP成長率や雇用市場も特定の分野で弱くなっており、これはアメリカにとってトラブルにつながる可能性があるという。 トップエコノミストによると、アメリカ経済は過去120年で一度しか間違ったことのない景気後退を示す典型的な警告を点滅させているという。 景気循環の専門家であり、経済循環研究所(ECRI)の共同設立者であるラクシュマン・アチュータン(Lakshman Achuthan)は、アメリカ経済の複数の分野で景気後退の警戒すべき厄介な兆候が現れていると
男性・女性の違いを説明する際に「男性脳・女性脳」という表現が使われることがあります。「男性脳・女性脳」は科学的な根拠に基づく概念なのか、単純化された言説はなぜ問題なのか、認知神経科学者の四本裕子教授(総合文化研究科)に聞きました。 多次元的なヒトの脳 ── 「男性脳・女性脳」という概念に科学的根拠はあるのでしょうか? 「男性脳・女性脳」の概念は、性別による脳の違いについて言及したものですが、そもそも「性」とは非常に多元的な概念です。社会的・文化的に定義される「性」(ジェンダー)が多様であるように、生物学的に定義される「性」(セックス)も複雑です。生物学的に定義される「性」には、遺伝的な染色体で決まる「性」、精巣や卵巣で決まるホルモンの分泌と関係する「性」、セクシュアル・フェノタイプと呼ばれる表現型の「性」などがあり、人によってはそれらが必ずしも全て一致するとは限りません。一方で、男性・女性
英物理学者、ピーター・ヒッグス氏。エディンバラ大学で(2013年10月11日撮影、資料写真)。(c)Ian MacNicol / AFP 【4月10日 AFP】万物の質量の起源とされる「ヒッグス粒子」の存在を提唱した英物理学者、ピーター・ヒッグス(Peter Higgs)氏が8日、死去した。94歳。同氏が名誉教授を務めたエディンバラ大学(University of Edinburgh)が9日、発表した。 1929年、イングランド北東部ニューカッスル(Newcastle)生まれ。ロンドン大学キングスカレッジ(King's College London)で博士号を取得後、エディンバラ大に移った。 同大は、「彼は短い闘病の後、8日に自宅で穏やかに息を引き取った」としている。 64年、万物に質量を与える粒子の存在を理論的に予測。後にヒッグス粒子、別名「神の粒子」とも呼ばれるようになったが、発見まで
アイルランド、ケリー州の遊歩道「ディングルウェイ」を歩く人々。最新の研究によれば、1日あたりの歩数が4300歩を超えれば、心血管疾患のリスクは1万歩程度までなら歩くほどに下がっていく。(PHOTOGRAPH BY SHUTTERSTOCK/NAT GEO IMAGE COLLECTION) 1日9000~1万歩歩くことにより、死亡リスクは30%以上減り、心血管疾患のリスクは少なくとも20%減少する。だが、それより少ない歩数でも効果を得られることが、英国の7万2000人以上を対象とした新たな研究により示された。研究結果は3月5日付けで学術誌「British Journal of Sports Medicine」に発表された。 「何らかの活動をすれば必ず有益になります。われわれは、(1万歩程度までなら)1日あたりの歩数が多いほど、死亡リスクと心血管疾患のリスクが低下することを発見しました」とオ
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