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ブックマーク / outsideintokyo.jp (1)

  • OUTSIDE IN TOKYO / デレク・シアンフランス 『ブルー・バレンタイン』レビュー

    まず、奇跡的に美しいポルトガル映画『トラス・オス・モンテス』を想起させる濃い緑が映える映像が目に飛び込んでくる。そして、グリズリー・ベアの手によるものとエンドロールのクレジットで知ることになる、映画全編に渡って優しげに不穏さを醸し出す音楽によって、新たなる感性への扉が開かれる。キャメラはひとつの家族の暖かさと慌ただしさが同居する、どこか不安な予兆に満ちた朝の時間を捉え、いつか夢の中で見たようなフレームの輪郭が曖昧な映像表現で観るもの惹き付ける。 主人公のディーンを演じるライアン・ゴズリングの子どもとの接し方、優しさと遊び心が軽やかに溢れる独特の話し方には同じ男性として嫉妬を覚えるほどだが、その子どもの母親であり、ディーンのである女性シンディ(ミシェル・ウイリアムス)にとっては、そんな夫の余裕には苛立ちすら感じているということが、彼女の表情や手元をクローズアップで捉えた硬質なショットから伝

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