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大幅な円安が続いている。1ドル=150円台という相場(名目相場)を「大幅な円安」と一般の人でも感じるのは、海外旅行をした場合に、例えば米国で1ドル=150円で換算した時に、国内の価格と比較して「高い!」と感じるからだ。 この時、人は通貨の購買力で為替相場を評価していることになる。つまり1ドル=100円の時に比べると、米国の物価は円換算にすると50%も上昇しており、それを高いと感じているわけだ。 振り返ると、1980年代後半から90年代半ばまでの円高進行の時期(1ドル=160円⇒80円)には、日本人が海外旅行に出ると「安い!」と感じて、高級ブランド物などを買い漁って帰国する風潮が広がった。今は逆で外人観光客の「爆買い」がデパートなどの売り場を賑わせている。 円安の2つの要因 なぜ大幅な円安が起こったのか。まずそれを読み解いてみよう。この点では私を含むエコノミストの見解は、次の2点で説明できる
裏切れば警察に密告…!すでに10人ほどが殺されている…!ルフィの黒幕「JPドラゴン」の異常すぎる「暴力支配」をすべて明かす 「ルフィ」を逮捕しても、連続強盗事件は終わりではなかった―。常軌を逸した暴力でメンバーを支配し、凶悪事件を裏で操った「JPドラゴン」の実態とは。 前編記事『警察や政治家と賄賂でつながっている…!あいつらは恐ろしすぎる…!「ルフィ」すら支配下に置く日本人最恐マフィア「JPドラゴン」現地ルポ』に引き続き、気鋭のジャーナリストが徹底取材で暴く。 JPドラゴンが「強盗リスト」を購入していた 筆者は'23年5月に窃盗容疑で逮捕された佐藤翔平・ルフィG元幹部にも取材。「箱」と呼ばれるフィリピン国内の詐欺拠点を管理していた佐藤は、JPドラゴンとルフィGの関係についてこう証言した。 「JPドラゴンは強盗をするためのリストを日本にいる『業者』から買っていました。リストには狙いやすい家の
「風評加害」とは何か…? 既に敗れた中央言論の後追い、かつ年単位の周回遅れを自覚しない河北新報社説の問題点 差別・偏見は13年経った今も無くならない 〈 気になるのは最近、風評という言葉が「加害」の文脈で用いられることだ。今も福島県産の購入を避けたり、被ばくの影響を不安視する行為を、福島の復興に水を差す「風評加害」と指摘する声が官民問わずある。処理水を「汚染水」とあえて言い続けるなど、苦渋の想いで解放放出を見詰める地元からすれば承服しがたい言動や行動も確かにある。 ただ「加害」の責任が問われるべきは事故をもたらした側に尽きる。福島の人々をはじめ被害を受けた側をさらに加害と被害に分け、対立させかねないことは避けねばならない。 「安全」を額面通り受け容れられないのは、それを強調する政府や事業者への不信感ゆえの面が大きい(中略)東電の姿勢が、国内外で信頼感の醸成を妨げてきた。(中略)風評の形成に
ふぐ釣り漁船、寺社のサイドビジネス、転売ヤー、ネットワークビジネス――。 これまで経営学が取り上げてこなかった事例を最新の経営理論で読み解く異色の入門書が注目を集めている。会議室の外で生まれる「野生のビジネス」の実態とは? いたるところで二郎系ラーメン店が増え続ける理由も、経営学者から見ると深いワケがあった。 (*本記事は高橋勅徳『アナーキー経営学』(NHK出版)から抜粋・再編集したものです) 味が良いかどうかは二の次だ 仮にあなたが銀行の融資担当者だとして、ちょっと考えてみましょう。 同等レベルの事業計画書を提出してきたとして、「上質の国産素材をふんだんに使用した、新ジャンルの創作系ラーメン」と、「いま流行している二郎インスパイア系のラーメン」のどちらに融資をしますか? ラーメン好きなら前者と言いたいところですが、おそらく後者に融資する可能性が高くなると思います。なぜなら、融資担当者側か
根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。発売たちまち4刷が決まった話題書『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。 渦巻く不満と怒り 誰もが不満と怒りを募らせているのが現在の日本社会である。なかには、強い被害者意識を抱いている人も少なくないが、その背景には、わが国が「貧乏国」になったことがあるように見える。実際、バブル崩壊から約30年間ほぼゼロ成長が続いた結果、中間層の所得が大幅に落ち込んでいる。 中間層の定義はさまざまだが、日本の全世帯の所得分布の真ん中である中央値の前後、全体の約6割から7割にあたる層を所得中間層とした場合、「2022年7月に内閣府が発表したデータでは、1994年に505万円だった中央値が2019年には374万
ジェットコースターで結石を出す、うんちを移植してガンや認知症を治す、万引きや虐待の時に活性化する脳の部位がある…。こうした研究は実際に存在するものです。 そして、最先端の研究分野ではこのほかにも身体や病気について次々と新しい事実が明らかになっています。そんな“人体の話”をまとめたのが『ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました』。 Xのフォロワー22万越えの大人気ニュースサイト「ナゾロジー」の協力のもと、岡山大学大学院教授の中尾篤典氏と脳神経科学者の毛内拡氏が解説します。(※本記事は同書の一部を抜粋・編集したものです。) 鼻をほじると認知症になる 子供の頃、鼻をほじっていると、病気になるからやめなさいと注意されることがよくありましたが、最近「鼻から入った細菌が原因でアルツハイマー型認知症になる」という研究結果が発表され、注目を浴びています。 認知症の中で最も多いタイプのアルツハ
根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。発売たちまち4刷が決まった話題書『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。 「自己愛過剰社会」 現在の日本社会では、「自己愛過剰社会」と呼べるほど強い自己愛の持ち主が増えていることも大きい。 もちろん、これは日本だけの現象ではない。むしろ、アメリカのほうが強い自己愛の持ち主が多い。そのためか、強すぎる自己愛はアメリカの宿痾と指摘する声もあり、『自己愛過剰社会』という本が出版されているほどだ。 アメリカがこのような社会になったのは、「自尊心をもち、自己表現や『自分を好きになること』ができる社会を築こうとするうちに、アメリカ人はうかつにも大勢のナルシシストを生み、さらに誰もが彼らに似た振る舞いを
『「札幌ドーム叩き」のほとんどが「的外れ」といえるワケ…「薄い人工芝」「傾斜が急すぎる観客席」が批判されてきたが「そもそも野球のために作られた施設ではない」』より続く… すぐに破産する? ネットを中心に苛烈な札幌ドーム叩きが続いている。代表的なものをあげれば「再三の日ハムの値下げの要望を無視した挙句に、値上げした」など、感情的ともいえる意見が散見される。だがそうした批判の「多くは誤解」だと、札幌市議の成田ゆうき氏は指摘する。ここまで、使用料金や指定管理者制度などをめぐる誤解を解いてきたが、思い込みによる批判は他にもあるという。 日ハムは札幌ドームを離れ、2023年1月にエスコンフィールドに拠点を移した。日ハムが抜けた穴は大きく、札幌ドームの昨年度の赤字額は3憶とも4億ともいわれる。苦慮に立たされる札幌ドームに対し、投げかけられているのが「すぐに破産する」「血税が使われる」といった批判の声だ
日ハムから搾取し続けていた? 2年連続最下位だった日本ハムファイターズにとって、明るいニュースとなったのが「エスコンフィールド」(北広島市)の完成だった。移転1年目にあたる昨年の来場者数は目標の300万人を大きく上回る、346万4637人を記録。他球団のファンの間でも「エスコンはとにかくすごい」「あの球場はうらやましい」といった声が上がっていた。さらに「大航海」を掲げる今年はチームの成績も好調、「エスコン移転によって儲かった分、補強ができた」とも言われる。 一方、対称的なのが日ハムの旧拠点「札幌ドーム」だ。「札幌ドームの窮地」「札幌ドームの生き残り」といったネットニュースが何度もバズり、SNSでも「オワコン」「末路」「悲惨すぎる」「破産」といった辛辣な言葉が飛び交う。日ハムが去ったことで、札幌ドームは終わってしまったのか──。 しかし、それは実態とはだいぶかけ離れているかもしれない。 「誤
『日ハムの「値下げ要求」を突っぱねて「値上げ」した…?加熱する“札幌ドーム叩き”の「勘違い」と「嘘」を暴く!』より続く… 無視されがちな「施設改修」 ネットを中心に加熱し続けている「札幌ドーム叩き」だが、そのなかには、根拠なき批判や嘘が散見される。札幌市議・成田ゆうき氏の解説とともに、誤解を解いていこう。 「球団側の要望に、札幌ドームは応えてこなかった。だから日ハムに逃げられた」という批判も多い。だが、札幌ドームは日ハムの要望を無視していたわけではない。 例えば2016年、球団側から芝生の質改善の要望が出された。これを受けて、費用をすべて札幌ドーム側が担う形で2018年に芝生は更新されている。 その他にもトレーニングルームの整備、メインスタンドの改良など、要望に合わせて施設改修が行われていた。札幌ドームの2023年3月期決算報告書概要によれば、日ハムをはじめとした主催者たちからの要望に応え
いくらダイエットを頑張っても下腹ぽっこりが解消しない……。薄着になる季節を前に、そんな悩みを抱えている人も多いのでは? その理由のひとつに「股関節が衰えているからかもしれない」と話すのは、これまでに14000人以上にボディメイクを行い、肥満、骨盤の歪み、腰痛、O脚……さまざまな悩みを解決してきた美容整体トレーナーのNaokoさん。 人間の体の土台になっている最大の関節「股関節」をほぐすことで痩せる体を作るメソッドを開発し、『ヒルナンデス!』などのテレビ番組をはじめ、雑誌やwebなど多数のメディアで提唱しています。今回は、下腹痩せに効果的なストレッチをNaokoさんの最新刊『たったこれだけ!下腹ぽっこり解消ダイエット』(宝島社)より抜粋してご紹介します。誰でも真似できて、継続しやすい簡単な動きばかりなので、ぜひお試しください。 股関節の動きが悪いと下腹ぽっこり体形に 脚のつけ根に
「iPS細胞技術の最前線で何が起こっているのか」、「将棋をはじめとするゲームの棋士たちはなぜ人工知能に負けたのか」…もはや止めることのできない科学の激動は、すでに私たちの暮らしと世界を変貌させつつある。 人間の「価値」が揺らぐこの時代の未来を見通すべく、“ノーベル賞科学者”山中伸弥と“史上最強棋士”羽生善治が語り合う『人間の未来AIの未来』(山中伸弥・羽生善治著)より抜粋してお届けする。 『人間の未来AIの未来』連載第35回 「こんな遺伝子を残したくない」 羽生 ゲノムを解読して、この人は将来、必ず病気になるとわかったら、ゲノム編集によってあらかじめ治すことはできるんでしょうか。 山中 「単一遺伝子疾患」といって、それが一個の遺伝子で起こるものだったら、治すことは可能でしょうね。ハンチントン舞踏病などがそれに当たります。複数でも2個の遺伝子ならば、まだ何とかなるかもしれません。でも3つ4つ
政治家失格の行動 「一言で表現すれば『バカだな』と。博行という名前は『広く行き渡るように』という思いで命名しましたが、まさかこんな形で行き渡ってしまうとは…」 こう嘆くのは、前防衛副大臣である宮沢博行氏(49)の実母だ。 自民党安倍派の裏金問題で、派閥からの指示があったことを認め、「安倍派を介錯する」と語っていた宮沢氏が突如、議員辞職願を提出したのは4月23日のこと。その際、「私の不祥事が重なり、辞職を決意した」と語るのみで、不祥事の詳細については明かさなかったが、翌24日、その内容が女性問題であることが判明した。 報じたのは25日発売の「週刊文春」。「裏金前副大臣はパパ活&デリヘル常習!」というタイトルの記事によると、妻子を地元・静岡に残す宮沢氏はコロナ禍で緊急事態宣言下にあった2021年2月から約1ヵ月、出会い系カフェで知り合った28歳女性と都内のマンションで同棲。その関係は金銭援助を
お嫁さんと孫が心配 自民党安倍派の裏金問題で、派閥からの指示があったことを認め、「安倍派を介錯する」と語っていた前防衛副大臣の宮沢博行氏(49)が議員辞職した。 理由は「週刊文春」で報じられた女性問題。既婚者ながら28歳の女性と金銭援助を伴う同棲生活を送っていたこと、出会い系サイトを使った買春疑惑、連日にわたる派遣型風俗店の利用などが明るみに出た。 2012年の衆院選で国政に進出した宮沢氏は4期目で、昨年9月には防衛副大臣に起用されていた。学生時代から続ける剣道は6段の腕前で、妻と長男、長女、次女の5人家族だった。 「週刊文春」の直撃取材に対し、「(理由は)寂しさと欲望です。相当、性欲が強かったものですから」と素直に打ち明けた宮沢氏は、いったいどんな人物なのか。 前編記事『宮沢博行前防衛副大臣の実母が告白…パパ活不倫で辞職した「息子への思い」』に続き、本会議で辞職が許可された25日、静岡に
「性別違和の背景にはいろいろな悩みがある」《議論紛糾の書》では語られなかった、「日本のトランスジェンダー事情」 米国で議論を呼んだノンフィクション『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』が4月、産経新聞出版から発行され、波紋を呼んでいる。 発売直前に「原著の内容はトランスジェンダー当事者への差別を煽る」として、書籍の出版中止を求め、発行元の産経新聞出版や複数の書店に放火予告までされるなど、大騒動に発展。一部の大手書店の店頭には置かれず、ネット上では「言論弾圧だ」との声も上がった。 本書の監訳者であり、精神科医の岩波明氏はあとがきで「現在のトランスジェンダーの問題は、差別と少数者の権利擁護の側面ばかりがクローズアップされているが、本来は医療の問題だ」と述べているように、これまでは精神医学や性科学の側面から扱われることが少なかった。 そこで今回は、本書の内容
ちょっと考えられないシーン 朝ドラ『虎に翼』は、いまよりもはるかに女性の社会的地位が低かった時代に、弁護士をめざした女性・寅子(ともこ)の物語である。 第16話、ヒロイン寅子が大学の本科に進んだのをお祝いして、家で祝杯を挙げていた。 寅子の母もビールを飲んで少し酔っているようだった。 はて。 昭和10年に、男たちと同じように女性が酔うほどビールを飲むだろうか。 はて。はて。 私の昭和の記憶から想像するに、ちょっと考えられないシーンである。 もちろん、この家が他家とは違って、異質な家族だったというのなら、そういうこともあり得るだろう。そんな家が日本には一軒もなかったとは証明できない。 でも、そんな描写はなかった。 寅子の母は、できれば他家と同じよう、娘が外で恥をかかぬよう、きちんと嫁にいけるよう、必死で育てている、というふうに描かれていた。 不満と不平を抱きながらも、我慢したほうがいいからま
だれしも死ぬときはあまり苦しまず、人生に満足を感じながら、安らかな心持ちで最期を迎えたいと思っているのではないでしょうか。 私は医師として、多くの患者さんの最期に接する中で、人工呼吸器や透析器で無理やり生かされ、チューブだらけになって、あちこちから出血しながら、悲惨な最期を迎えた人を、少なからず見ました。 望ましい最期を迎える人と、好ましくない亡くなり方をする人のちがいは、どこにあるのでしょう。 *本記事は、久坂部羊『人はどう死ぬのか』(講談社現代新書)を抜粋、編集したものです。 “エンゼルケア”という欺瞞 患者さんが亡くなると、いわゆる“エンゼルケア”という死後処置が行われます。入院患者さんが亡くなったときは、看護師がすべてやってくれるので、病院勤務のときは手を出すことはありませんでした。医者は医局にもどって、カルテや死亡診断書を書いていればいいのです。 しかし、在宅での看取りでは、目の
米国で議論を呼んだノンフィクション『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』が4月、産経新聞出版から発行され、波紋を呼んでいる。 発売直前に「原著の内容はトランスジェンダー当事者への差別を煽る」として、書籍の出版中止を求め、発行元の産経新聞出版や複数の書店に放火予告までされるなど、大騒動に発展。一部の大手書店の店頭には置かれず、ネット上では「言論弾圧だ」との声も上がった。 本書の監訳者であり、精神科医の岩波明氏はあとがきで「現在のトランスジェンダーの問題は、差別と少数者の権利擁護の側面ばかりがクローズアップされているが、本来は医療の問題だ」と述べているように、これまでは精神医学や性科学の側面から扱われることが少なかった。 そこで今回は、本書の内容に関して性別不合(性同一性障害)の治療に多く携わる精神科医の針間克己氏はこの問題をどう捉えているのか、詳しい話を
だれしも死ぬときはあまり苦しまず、人生に満足を感じながら、安らかな心持ちで最期を迎えたいと思っているのではないでしょうか。 私は医師として、多くの患者さんの最期に接する中で、人工呼吸器や透析器で無理やり生かされ、チューブだらけになって、あちこちから出血しながら、悲惨な最期を迎えた人を、少なからず見ました。 望ましい最期を迎える人と、好ましくない亡くなり方をする人のちがいは、どこにあるのでしょう。 *本記事は、久坂部羊『人はどう死ぬのか』(講談社現代新書)を抜粋、編集したものです。 <本日 4月27日 今日だけ限定のセール実施中!> 本記事の抜粋元『人はどう死ぬのか』(講談社現代新書)が、 今日限定でKindleで399円で購入できます! 購入はこちらから 人気の死因、一位はがん 死ぬのは仕方ないとして、ではどんな死に方がいいのか。 富士氏のように知らないうちに死ぬのがベストかもしれませんが
今や世界中から富裕層がこぞって訪れる冬の高級リゾート地となった北海道ニセコ。どうやってニセコはインバウンドをものにしたのか。海外の富裕層を取り込む外国資本の戦略、日本の観光に足りていないものとは何なのか。ニセコの成功の背景を、リゾート地・富裕層ビジネス・不動産投資の知見をもつ筆者が、これらの謎をひも解く。 *『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』(高橋克英著)より抜粋してお届けする。 『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』連載第13回 『コンビニに「ドンペリ」⁉外国資本に“占拠”された日本のリゾート地・ニセコの法外すぎる物価』より続く 外国人による外国人の街 右折して、ひらふ坂からニセコアンヌプリの頂を望む。この一帯が、毎年話題になる、路線価で6年連続地価上昇率全国1位の場所であり、ニセコの中心地だ。 スキーシーズンには、パウダースノーを求めてやってきたオーストラリア人やアメリ
「終わりのない成長を目指し続ける資本主義体制はもう限界ではないか」 そんな思いを世界中の人々が抱えるなか、現実問題として地球温暖化が「資本主義など唯一永続可能な経済体制足りえない」ことを残酷なまでに示している。しかしその一方で、現状を追認するでも諦観を示すでもなく、夢物語でない現実に即したビジョンを示せる論者はいまだに現れない。 本連載では「新自由主義の権化」に経済学を学び、20年以上経済のリアルを追いかけてきた記者が、海外の著名なパイオニアたちと共に資本主義の「教義」を問い直した『世界の賢人と語る「資本主義の先」』(井手壮平著)より抜粋して、「現実的な方策」をお届けする。 『世界の賢人と語る「資本主義の先」』連載第6回 『「日本は格差社会」は大間違い…多くの日本人が「格差が広がっている」と錯覚している納得の理由』より続く 目で見て感じる格差の「実感」 格差を定量的に示す試みは、どの指標を
「伝家の宝刀」とも呼ばれる解散権。しかし扱い方を間違えば、その刃は総理自身も傷つけることになる。多少議席が減ろうが構わない─そんな身勝手な解散戦略が、「自民党崩壊」の引き金になる。 前編記事『【完全予測】落選する「裏ガネ議員」全実名を大公開…!岸田の「6月ヤケクソ解散」で自民党がボロ負けする【東日本編】』より引き続き、選挙予測を見ていく。 世耕弘成が「近大パワー」で自民党に逆襲 裏ガネ問題では自民党と一線を画した公明党だが、悪影響は避けられない。関西では日本維新の会の勢いに押され、大阪では軒並み落選が予想される。 「北側一雄元幹事長は定年の内規で地盤の16区を、参院議員の山本香苗に譲ったが、現時点で維新、立憲の候補に引き離されて3番手(立憲調査)。元幹事長の地盤でもこの有り様なので、他の選挙区は推して知るべしです」(地元記者)
大人気ドラマ「あぶない刑事」が、いま人気再燃しているという。しかも、当時をよく知る中高年だけではなく、若者からも人気というから驚きだ。実際、5月に公開される最新作の公式本『帰ってきた あぶない刑事OFFICIALビジュアルBOOK』も発売前から重版がかかるなど、売れ行き絶好調だという。 「あぶない刑事」といえば、舘ひろし演じる鷹山敏樹(通称タカ)と柴田恭兵演じる大下勇次(通称ユージ)の最強バディ・タカ&ユージが、横浜を所狭しと暴れ回る80年代刑事アクションドラマだ。最新作「帰ってきた あぶない刑事」の公開も控え、いまなお愛され続ける刑事ドラマの金字塔が“人気爆発”しているワケを探ってみた――。 映画「帰ってきた あぶない刑事」©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会。「さらば あぶない刑事」から8年。最強バディ、伝説のあの2人が帰ってきた! 今、昭和が熱い! このところテレビではか
若者たちの怒り 中国では、若者の失業率が高止まりしており、就職難が際立っている。 前編「いま中国で「無差別殺傷事件」が続発している!「暴走車が人をはねる」「幼稚園や学校を襲撃する」…習近平「報復社会」の最悪な未来」でもお伝えしたように、中国では今、暴走車が市民をはねる事件が相次いでいる。 日本で起きた「秋葉原通り魔殺人事件」(7人が死亡)を彷彿とさせるような事件ばかりで、多数の人を標的にした襲撃事件は「報復社会(社会への報復)」と呼ばれている。
技術的には実現可能なところまできている 開幕まで1年を切った大阪・関西万博において、目玉の一つとされているのが「空飛ぶクルマ」だ。高度な技術力の結晶であり、一般客にサービスとして提供できるようになれば100年に一度の交通改革となる、とさえ言われている。万博でお披露目となればそのインパクトは強烈なものになるだろう。しかし一方で、実現に向けては厳しい声が飛び交っている現実もある。 大阪の老舗タクシー会社である「大宝タクシー」は、タクシー会社として「空飛ぶクルマ」事業に唯一参画している企業だ。'22年に「そらとぶタクシー株式会社」を設立し、1台約7億円の機体を50台分購入する契約を結ぶなど、準備を進めてきた。 同社の舵取りを行うのは、双子の寳上(ほうじょう)卓音さんと寳上和音さん。現在30歳の若手経営者である二人は、万博での実現を目指す「空飛ぶクルマ」の現状についてこう明かす。 「すでに国内で高
日本株、全市場で「わずか10銘柄」だけ存在した、きたる「波乱相場」を乗り切る「奇跡のディフェンシブ銘柄」を実名紹介 新NISA導入後の上げ相場 今年1月から新NISAが導入され、そこから丸3カ月、「なんじゃこれ?」レベルの上げ相場が続いた。「買って持ってりゃ、含み益は増えていく」そんな相場付きだった。新NISAをきっかけに投資熱が高まったとされるが、今年始めた投資家には「(株式投資を)もっと早くからやっておけば良かった」そんなユーフォリアに映っていたはずだ。ただ、そうした投資家にとって最初の試練がやってきた。ついこの間、4万1000円台も見た最強指数(だった)日経平均株価は、19日に一時3万7000円台を割り込んだ。 中東情勢リスクの再燃、米国の利下げ後ずれ観測による金利上昇が混ざり合って、リスクオフムードは強まった。「NYダウの6日続落(4月8日~15日)」だって、2020年2月のコロナ
【独自】自民党・二階後継「三男の伸康くんで決まりやで」その瞬間兄の顔は真っ青に…《兄弟バトルに世耕も加わり、混線する和歌山政局…二階氏は入院説も》 最高実力者の後継として 4月24日、二階俊博の三男が動いた。 「全会一致で出馬要請をいただいたということは、本当に重く重く受け止めなければらないと考えております。衆議院は『常在戦場』と言われており、その答えに時間をかけてはならない。 和歌山県の21の町村、私も普段、秘書活動としていろんなところで課題を聞いている。人口減少の中で、待ったなし。和歌山県の衆議院議員が定数が減ると、これは和歌山県の声が国政に明らかに届きにくくなる」 静かな闘志を見せながら、頭を下げたのは、自民党の最高実力者の一人・二階俊博元幹事長の三男で公設第一秘書を務める、二階伸康氏だ。選挙区減となる衆院新和歌山2区で、出馬要請を和歌山県市町村会から受けた24日、記者会見を行った。
老後2000万円問題が叫ばれて久しい。しかし、生活水準を落としたくないのであれば「2000万円でも足りない」。政府の経済的支援を当てにすることもできない。現代日本ではサラリーマンであっても資産を形成することが求められている。そんな人は会社を買おう。もしあなたが一般的なサラリーマンならば、既に会社を経営するノウハウを自然と身に着けているのだ。 本連載では、平凡なサラリーマンが会社を購入し成功した例を紹介しながら、具体的に「どうやって資本家として成功するのか」を『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(三戸政和著)から一部抜粋して紹介する。 『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』連載第11回 『「“普通の”サラリーマン」こそが中小企業を成長させる...20代の元サラリーマンが実現した「思いもよらない」成功とは』より続く 挑戦する若者たち 私の「サラ3サ
米国ニューヨークの名門コロンビア大学で事件が起こっている。イスラエルのガザ侵攻と、それを支援するアメリカ政府に抗議する学生の集団が、キャンパスにテントを張り、いわば座り込みをする運動を始めたのである。これに対して大学側が警察による取り締まりを要請し、100人以上の逮捕者が出た。学生グループはあらためてキャンピングを始めた。警察との小競り合いが続いている。他方で、この学生たちの動きは、ハーバード大学など他の米国の有力大学にも波及している。 ガザ危機の問題の射程が、世界の知のあり方の問題になっていることを示す動きである。ガザ危機が、単なる地域紛争や、民族自決の問題ですらなく、世界的な思想戦となっていることを、われわれも知っておかなければならない。 コロンビア大学は、もともとリベラルな校風が特徴である。1960年代末にもベトナム反戦運動で大きな学生運動が起こった。私自身はコロンビア大学に2002
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