【ロンドン三沢耕平】日本のワイン発祥の地で知られる山梨県の特産ブドウ「甲州」で造られる甲州ワインの世界的な人気が高まっている。輸出量はこの5年で20倍以上に拡大。背景には、世界のワインマーケットの中心地であるロンドンでの官民一体のPRが奏功しているようだ。 「これだけの味ならもっと普及してもいい」。ロンドン市内のホテルで1日に開かれた甲州ワインの試飲会。参加した現地のワインジャーナリストから驚きの声が上がった。 試飲会を主催したのは山梨県内のワイナリー11社。会場には、ワインジャーナリストのほか、地元テレビ局のワイン番組の著名キャスターや卸売業者、ソムリエなどワインに精通する英国人約200人が駆けつけ、ペンを片手に味や風味をチェックしていた。 ワインはフランスやイタリアが産地としては有名だ。だが、世界のワイン情報を集約して発信するのは、ワインの専門家が数多く存在するロンドンが中心だ。