ロシア・シベリア地方の永久凍土層から1万8000年前のイヌ科の赤ちゃんの死体が見つかった。研究者はイヌなのかオオカミなのかの見極めに苦慮している。
ロシア・シベリア地方の永久凍土層から1万8000年前のイヌ科の赤ちゃんの死体が見つかった。研究者はイヌなのかオオカミなのかの見極めに苦慮している。
このところ猫に押され気味ですが、「最古の家畜」であり、長く関係を深めてきたパートナーと言えるのはやはり犬。犬と人間はどんな道のりを歩み、特別な関係を築いてきたのでしょうか。探ってみました。 日本最古の犬の骨は9500年前 犬と私たちはいつ、出会ったのか。最も古い犬の骨は、ロシアで発見された約3万3千年前のものだ。旧人の居住跡で見つかった。一方、人間に家畜化されたのは2万~1万5千年前と考えられている。イスラエルのアイン・マラハ遺跡では、高齢の女性が子犬に手を添える形で共に葬られた約1万2千年前の墓が見つかっている。 日本最古の犬の骨は約9500年前のもの。神奈川県の夏島貝塚で見つかった。縄文時代には番犬や狩猟犬として飼われていたようだ。だが、弥生時代に入ると様子が変わってくる。愛知県の朝日遺跡では犬の骨が散乱した形で見つかり、解体痕もあった。 麻布大で動物行動遺伝学を研究した外池亜紀子さん
苔むした岩の上にたたずむハイイロオオカミ(Canis lupus)。ドイツ、バイエルン州で撮影。 PHOTOGRAPH BY ROBERT SEITZ, IMAGEBROKER/CORBIS イヌの家畜化はヨーロッパで狩猟採集民によって行われたとする最新の研究結果が発表された。この新説は、家畜化が起こった時期と地域に関する先行研究に異を唱えるものだ。 過去の研究では、イヌの家畜化は東アジアまたは中東で行われたもので、農業の勃興と関係したものと考えられていた。 「ほかの野生動物の家畜化は、農業の発達の流れで行われている。(その動物を)ヒトの身近に置く必要から起こったものだ。大型で攻撃的な肉食動物をそうする必要があったとは考えにくい」と、今回の論文の共著者であるカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の進化生物学者ロバート・ウェイン(Robert Wayne)氏は述べている。 今回の研究は
長い間人類とともに暮らしてきたイヌが、いつ野生のオオカミから「人懐っこい友だち」になったのかはわかっていなかった。しかし最新の研究により、イヌの家畜化は、ヨーロッパとアジアで同じころに行われていたという新説が発表された。 イヌは、人間が最も初期に家畜化を行った動物のひとつだ。人間が農業を始め、ヤギやブタを飼うようになる何千年も前から、イヌたちは人々と一緒に生活していたと見られている。 1万5%2C000年前ころの世界各地の集落から、イヌの骨に関する考古学的証拠が見つかっているものの、人間がどこで野生のオオカミを「人懐っこい友だち」に変えるプロセスを始めたのかについては、まだ科学者たちも確信をもっていない。 『サイエンス』誌に先ごろ発表された最新の研究では、イヌの家畜化は2度にわたって行われていたことが示されている。ヨーロッパとアジアで、おそらく同じころに行われていたという。
「犬の起源」で検索すると「中央アジア」、「ヨーロッパ」、「中国」などいろいろいろいろ出てきて「どれが本当なんだ!」となりますが、オックスフォード大学率いる国際チームの遺伝子研究で実は、2つの異なる古代オオカミからめいめい勝手に犬になっていたことがわかりました。 しかも家畜化が起こったのはユーラシア大陸の東西両端。犬は東と西で、同時多発的に人間と暮らすようになっていたのであります。 犬が最初に現れたのは15,000年前の、農耕が始まる遥か以前のことでした。犬は人間に飼われた最初の動物です。もともとは古代オオカミだったのですが、飼って犬にしたのがヨーロッパが先かアジアが先かで、ずっと綱引きが続いていました。 従来の研究では犬が家畜化されたのは1度きりと考えられていたので、その時期と場所をめぐって議論が白熱していたんですね。ところが「これぞ最初の犬」と思われる骨はアジアの遺跡からもヨーロッパの遺
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