東京大学と才能教育研究会は12月24日、聴覚野や言語野は音楽経験によらずに音楽判断に選択的な活動を示すのに対して、楽器演奏の習得によって右脳の「運動前野外側部」や「感覚運動野」が有効に活用されることを明らかにし、聴覚野や言語野が音楽と言語の共通基盤であるとの仮説を支持する結果が得られたと発表した。 同成果は、東大大学院 総合文化研究科 広域科学専攻の酒井邦嘉教授、才能教育研究会の早野龍五会長らの共同研究チームによるもの。詳細は、大脳皮質の発達・進化・組織化・可塑性・機能などに関する学際的な分野を扱う学術誌「Cerebral Cortex」に掲載された。 音楽は言語と同様に人間に固有の能力だが、実は脳における音楽の神経基盤はよくわかっておらず、「音の三要素」である音の高さ(周波数)・強さ(音圧)・音色(周波数成分)や、「音楽の三要素」であるメロディ(旋律)・リズム(律動)・ハーモニー(和声)