豊永郁子『新保守主義の作用』(勁草書房、2008) いただきもの(徳田さん、サンクス…でもあんなに山ほど頂いてしまっていいんでしょうか?)。 おすすめ。 ■サッチャリズムを「新保守主義」の基点とし、中曽根、ブレア、そしてブッシュJR.の新保守主義性の程度を測定する一冊。新規な概念が頻発するせいか、不思議と読みにくい第一印象なれど サッチャー登場以前のイギリス政治は「二大政党制」ではなくて「二層政党制」だった。 中曽根政治の基本は、文化的コミュニティとしての日本国民の存在に対する楽観主義だった。 ブレアは「ワン・ネイション」という観念をアプロプリエイトすることによって優位に立った。 ブッシュJR.はテクノロジーのコントロールにもとづく「テクノ・エンパイア」の構築を意図していた。 といったアーギュメントが展開されていて、説得的。
![『新保守主義の作用』 - 小田中直樹・仙台ドタバタ記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)