脳機能を画像化する装置の発展で、脳に関する非科学的な俗説が広まっていることから、日本神経科学学会(津本忠治会長)は8日、新たに研究者が守るべき注意点を盛り込んだ研究倫理指針を発表した。 指針は2001年に策定、昨年12月、大幅に改定した。近赤外光脳計測装置(NIRS)など、人体を傷つけない装置の開発で、工学、文学など異分野の研究者が脳科学に参入した。しかし、ゲームに熱中すると、脳の前頭前野の働きが低下する「ゲーム脳」になるといった研究などが、科学的検証を受けずに流布。発表時には科学的根拠を明確にするよう求めた。また、実験で被験者へのインフォームド・コンセント(説明と同意)が十分ではない研究者が目立つとして、人権への配慮を徹底すべきだと指摘した。指針は、学会のホームページ(http://www.jnss.org/)で公表している。
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文・神経科学の大衆化・ポスドク問題・ワインetc.についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - issues&ニセ科学問題】 脳研究の「神話」独り歩きに警鐘 日本神経科学学会 - 朝日 だいぶブクコメがついていた&そのはてブからリンクされていたので気がついたんですが・・・まじまじと読んでみると、かなり変な記事ですね。そもそもこの下りは一体何を意味しているんでしょうか? 脳を傷つけずに調べる手法は1990年代に実用化され、脳内の血流の変化などを画像化する測定機器が普及した。比較的簡単に操作でき、人間を対象とした実験の経験が少ない工学系や文系の研究者にも広まった。 そもそも、現在日本では神経科学のみに特化した研究者育成機関は皆無に等しく、これまでに日本で「神経科学」の名前を冠した学位が授与された例はありません。先日のエントリ(本物の「神経科学者」「脳の
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文・神経科学の大衆化・ポスドク問題・ワインetc.についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - issues&ニセ科学問題】 その人物が「似非脳科学者」の条件に該当しないかどうかチェックする PubMed or Google Scholarでその人物の業績をチェックする 2で引っかかった業績の中で、その人物が1st author(筆頭著者)かcorrespoding author(責任著者)を務めているものが多いかどうかをチェックする 僕もブクコメつけちゃったんですが、こんなblogエントリが話題を呼んでいたようですね。そこでちょっと議論になっていたのが、「○○という人物が神経科学者or脳の専門家であるかどうかを見分けるにはどうしたら良いか?」というポイント。 他の人も書いていましたが、「似非脳科学者」かどうかを見分けるのは以前エントリにした通り割
kikulog 記事一覧 カテゴリー別記事一覧201410 2014/10/22 江本勝氏の死去 201409 2014/09/12 生協の「書評対決」の書評 201407 2014/07/04 「いちから聞きたい放射線のほんとう」サポートページ 201406 2014/06/04 「いちから聞きたい放射線のほんとう」訂正箇所 201404 2014/04/23 朝日新聞に書評が出るようです [kikulog 647] 2014/04/09 理研CDBの騒動について [kikulog 646] 2014/04/07 博士論文中での剽窃について [kikulog 645] 201403 2014/03/17 「いちから聞きたい・・」のあとがき [kikulog 644] 2014/03/03 論文: Structural flexibility of intrinsically disord
認知症の進行を抑えることを目的に、簡単な計算や音読を中心にした「学習療法」に取り組む高齢者施設が増え続け、全国で300施設に達しようとしている。考案者は、脳トレーニングのブームを巻き起こした川島隆太・東北大教授。昨年には専門雑誌で効果を発表し、「科学的証拠を示した」と強調する。ただ、専門家の間からは「検証が不十分」との異論も。薬を使わずに認知症を改善するこうした試みは、どこまで期待できるのか。 (田村建二) (冒頭省略) 学習療法は川島さんらが商標登録している。04年7月に設立された「くもん学習療法センター」が教材やノウハウの普及を担当する。7月末現在、全国37都道府県の介護施設275カ所で採り入れており、さらに増える勢いだ。 音読・計算「科学的に証明」 学習療法は、ただ読み書き計算をするだけではない。個々の能力に応じて、誰でも100点満点が取れるような問題を用意。スタッフは目
2000年~04年にかけて、イギリスで暮らしていた著者は、帰国して、日本での「脳」ブームに驚いた。自分の専門分野も脚光を浴びた、と思う一方で、その中に危ういものを感じざるを得ない。脳ブームについて、批判的に検証すると共に、その背景なども含めて考察した書。 というような内容と言えば良いのだろうか。 あとがきまで含めて216頁あまりの書であるが、前半の130頁あまりを使って「脳トレ」「ゲーム脳」「読脳術」といった具体的な説、技術などについて批判的に検証し、それを可能とした「脳機能イメージング」というものがどういうもので、どういう機能なのか、ということについて説明する。そして、その後、脳について語られる際のレトリック、さらに脳(に限った話ではないが)研究というものがそのように成りかねない研究現場の状況、背景などを説明する。 前半の、具体的なものの批判などについては、『脳科学の壁』(榊原洋一著)な
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - issues&ニセ科学問題】 MR. BRAIN第1話あらすじ - TBS さて、昨日のエントリの続きですが。何とうちの研究所の友人の一人が第1話を全部動画に録画していて、mp4ファイルで送ってくれたのでした。ということで、改めて第1話本編をざっとですが通しで視聴してみましたので、その感想および以前本放送前に書いたエントリの内容を踏まえて正確なコメントをつけてみようと思います。 (以下ネタバレ注意!:未見の方はご覧にならずに「戻る」ボタンをクリックしてください) いきなりネタバレ部を書くと未見の方に失礼なので、とりあえず僕が実際に視聴して確認したどうでもいい部分だけ列挙しておきましょう。 <神経神話> 「ヒトの脳は普段は5%しか使われていない」(オープニ
TBS ドラマ 『 MR.BRAIN (ミスターブレイン) 』 面白いではないか。 以下。 み す た あ ぶ れ い ん ネ タ バ レ 注 意 報。 1話のネタバレ、ラストの部分まで含みます。 あれです。 このドラマを観て得心したのが、これは、逆転裁判的コミカルフィクションだ、という事。そう考えて観れば、結構面白い。数十箇所あった突っ込み所も、そういう前提で考えれば大丈夫。 間違っても、本格的科学物ミステリーなどでは無いのですな。 まあ、あれです。 や っ ぱ キ ム タ ク だ よ ね キムタク補正が相当かかっているかも知れない。 神経科学的考証の部分については、vikingさん辺りの突っ込みなんか見たいなあ、と思ったり。フィクションの考証部分を突っ込むのも、一つの楽しみどころでしょう。 ここからは真面目な話として。 放送前にちょっと話題になった、ドラマが神経科学に対して誤った印象と
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・ワイン・インド料理・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - issues&ニセ科学問題】 脳科学マーケティング実験、「ガンバ」ファンと「ハーレー」ファンの脳の違いとは? - MarkeZine 何ていうか、タイトルの時点で突っ込みどころ満載の記事ですね。そして中身を読むと突っ込みどころが目のやり場のないくらい所狭しと並んでいて、実に困ってしまいます。 とりあえず最初に突っ込んでおくべきは、何といってもそれぞれの賦活部位に勝手に機能的説明を割り当てている箇所かと。・・・うーん、hippocampusが「記憶」なのはいいんですが、DLPFC(というかこれはSFSよりややdorsal側のSFGだと思いますが)が「意志決定」(業界標準用語の「意思決定」ではないらしい)だというのは変だなぁというか。意思決定に関連するとい
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ワイン・テニスその他についてマニアックに綴るblog アクセスログを見ている限りでは当blogを訪れる方の大半はneuroscienceの分野でご同業の方々ばかりのようなのですが、検索などで飛んでこられる一般の方もおられますのでそういう方々のために簡単な用語集を作ってみることにしました。 そんなわけで僕が専門とする脳機能画像(funtional neuroimaging)の分野での用語を羅列して、簡単な説明を加えることにしておきます。おそらくいつまでも工事中。僕自身まだまだ未熟ですので、説明へのコメント・指摘など大いに歓迎いたします。コメント等は右のメールフォームかgreat_brain_ocean●hotmail.co.jpまで(●を@に変えてください)。 (以下永遠に工事中) 【い】 一般線型モデル・・・Genera
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・ワイン・インド料理・テニスその他についてマニアックに綴るblog 【脳研究 - issues&ニセ科学問題】 脳 ト レ ド ラ マ - Interdisciplinary 「KY脳科学者が主人公のドラマ」? - 当blog過去エントリ 何だか昨日のエントリにアクセスが集中しているので、追加でもう1つエントリを立ててみます(ってか渾身のエイプリルフールネタにもっと食いついてほしかったのに・・・ )。密かによくリンクをいただいているTAKESANさんのblogに、例のキムタク演じる「KY脳科学者」ドラマについていくつか議論がなされていたので僕も注目してみたのでした。 ここで「内海」さんという方が非常に興味深いコメントをなさっていたので引用。 「元ホストが不慮の事故で右脳に刺激を受けて発達、その後脳科学者になって事件を解決」というドラマ
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