「この政権、とんでもないところに手を出してきた」 学術会議任命見送られた松宮教授 2020年10月1日 20:37 立命館大法科大学院の松宮孝明教授は1日、京都新聞社の取材に対し、政府が「日本学術会議」会員への自身の任命を見送ったことについて、心境を語った。松宮教授の発言は以下の通り。 ―任命されなかったことについて率直な気持ちは。 率直にはほっとした。仕事が一つ減ったな、と。個人的にはそういうところで、別になりたいと思ってたわけでないので、まずはそれを理解してほしい。 それを抜いて率直に言うと、「とんでもないところに手を出してきたなこの政権は」と思った。学術会議というのは、まず憲法23条の学問の自由がバックにあり、学術は政治から独立して学問的観点で自由にやらなければいけないということでつくられた学者の組織だ。もちろん内閣総理大臣の下にはあるが、仕事は独立してやると日本学術会議法で定められ
新型コロナウイルス感染防止のため学校行事の自粛や中止が決まる中、京都府亀岡市篠町の詳徳中学校がこのほど、地元のサンガスタジアム京セラ(追分町)を会場に文化祭を行った。○×クイズや全校合唱など、コロナ禍では校内で実施できない催しが企画され、スタンドは終始熱気に包まれた。 制限がある中で形を変えて文化祭を開催できないかと、学校がスタジアム活用を発案した。スタジアムを運営するビバ&サンガ(京都市上京区)によると、学校行事での利用は初めて。約2万1600席あって密集リスクの少ないスタンドには全校生徒約350人のほか、保護者や校区の小学校に通う児童、地域住民も招いた。 秋晴れのもと、開会式では生徒会長の女子生徒(15)が「例年より多くの方々の応援と協力があって開催できた。今年しかできない思い出をつくりましょう」とあいさつ。コンクールなど発表の場がなくなった吹奏楽部の迫力ある演奏で幕開けした。 生徒会
秋の連休を迎え、京都市内の観光地では、観光客でにぎわう光景が戻ってきた。秋晴れが広がった21日、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、「一番の人出」と喜ぶ声が上がり、宿泊施設の客足も戻りつつある。一方、「密」の状態になる店もあり、感染対策に頭を悩ませる姿も見られた。 右京区と西京区にまたがる嵐山地域では、渡月橋や商店街の歩道は観光客であふれ、嵐山商店街の細川政裕会長(58)によると、外国人観光客がいない分、昨年の同時期の人出より少ないが、日本人観光客だけで比較したら今年の方が多く感じる、という。「自粛生活で閉塞[へいそく]感がたまる中、天候もすがすがしくなって外に出たいという人が増えたのではないか」と喜んでいた。 ただ、同商店街では、店内が客でいっぱいになる様子も見られた。土産物店を営む男性(51)は「出入り口を開放して換気はできているが、これ以上増えるとなると入場制限も考えないといけな
秋の連休を迎え、京都市内の観光地では、観光客でにぎわう光景が戻ってきた。秋晴れが広がった21日、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、「一番の人出」と喜ぶ声が上がり、宿泊施設の客足も戻りつつある。 世界遺産の二条城(中京区)でも昼過ぎ、入場口である東大手門の前にチケットを求めて観光客数十人以上が並んだ。同事務所によると、正確な入城者数はまだ出ていないが、「先週と比べて2倍以上に増えているようだ」という。
京都アニメーション(京都府宇治市)の新作映画「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の公開記念舞台あいさつが19日、東京都内の映画館で開かれ、京都を含めて全国各地の映画館にライブビューイング(生中継)された。 石立太一監督は「今回、ここに立てていることが夢みたい。完成できるか分からなかったが、今やれることを全力で込めようと京アニ全てのスタッフが頑張った。それも皆様の応援があったから。本当に皆さん、ありがとうございました」と、声を詰まらせながらファンに感謝を語った。 主人公の少女ヴァイオレット役の声優を務めた石川由依さんは「きっと見てくださった方、みんな同じ思いだと思う。ただただ(作品を)完成させてくれて、ありがとうございますという気持ちでいっぱいです」と、涙をぬぐった。 映画は、感情のない少女兵として戦場体験を持つ主人公が戦後、人々の手紙を代筆する仕事を学び、自らも人として「愛している
滋賀県草津市矢橋町の森脇町内会が、新しい入会者に60万円の納入を求める内規を2006年から定めていることが18日までに分かった。当時の集会所建て替え時のコスト負担と同額で実質的な「入会費」といえる。周辺の町内会の入会費よりも高額なため、一部住民や識者から「転入者の入会制限につながる」との声が上がっている。 森脇町内会(25戸)は、矢橋町内会(約470戸)の下部組織の「組」と呼ばれる13町の一つ。住民によると入会金は組ごとに定められ、森脇町以外は約2万円までで、不要の町もあるという。 同町が高額な入会費を求める発端となったのは、同年の集会所建て替えだ。建設費は約2千万円で、財源に近隣の下水処理施設整備で払われた県補償金(1戸当たり30万円)と町内各戸の2年間の積立金(同約30万円)を充てた。この時、町内会の内規が改定され「(新規入会者については)集会所建設経費として1戸当たり金60万円を町内
国勢調査、なぜ「未来のこと」尋ねる設問が… 矛盾感じて「手が止まった」回答者が困惑 原因はネット調査導入か 2020年9月19日 10:00 回答できる期日が来ていないので答えることができない―。5年に1度の国勢調査を巡り、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」のLINE(ライン)にそんな声が寄せられた。14日からインターネット回答を受け付けているが、調査票を確認すると24日以降の「未来」を尋ねる設問がある。なぜなのか、理由を調べた。 LINEを投稿した男性が指摘する設問は「9月24日から30日までの1週間に仕事をしましたか」。回答欄には「主に仕事」「家事などのほか仕事」「通学のかたわら仕事」「少しも仕事をしなかった人」といった項目が並ぶ。さらに関連して、仕事や通学の状況を詳しく尋ねる設問が五つ続く。 男性は、回答を進めながら日付の矛盾を感じ「はたと手が止まってしまいました」と困惑。未来
京都市伏見区内で8月17日、住民が国の特別天然記念物コウノトリを発見し、撮影した。兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)によると、伏見区で目撃されたのは初めてという。 同区の男性(79)と妻(75)が午前7時ごろ、団地の屋上に止まっているのを見つけた。スマホやカメラで撮影し、写真を同公園に送ったところ、コウノトリと確認された。 夫妻によると、屋上には2羽止まっており、途中で1羽が加わって飛び立ち、上空を旋回した。さらに2羽増え、計5羽で旋回した後、約1時間15分後に北に向かって飛び去った。 同公園によると、個体を識別する足輪の有無は分からなかったため、どこから飛来してきたのかは不明。府内では主に亀岡市以北の丹波・丹後地域で飛来が確認されるが、京都市内での確実な目撃情報は2013年の南区の例が唯一という。 今回、発見された団地近くには田園地帯もあり、同公園は「水辺の環境が整い、餌が豊富な環
任天堂(京都市南区)で正社員などの直接雇用につながる「紹介予定派遣」として働いていた20~30代の保健師の女性2人が8日、同社の産業医からパワーハラスメントを受けた上、産業医との協力関係が築けなかったことを理由に直接雇用を拒否されたのは不当として、同社と産業医を相手取り、社員としての地位確認や損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。 訴状によると、女性2人は紹介予定派遣として2018年4月から任天堂で勤務したが産業医からパワハラを受け、その後、人事担当者から「産業医と協力体制が構築できなかった」として直接雇用を拒否された。労働者派遣の枠組みを超えて実質的に採用活動を行った同社と2人の間には雇用契約が成立しており、直接雇用拒否は解雇であって、合理的理由がないので無効などと主張する。 この日、会見した原告の女性2人は「双方の合意が必要な紹介予定派遣の制度を乱用してパワハラ問題を解決しようとし
北野天満宮(京都市上京区)と天台宗総本山・延暦寺(大津市)が合同で営む「北野御霊会(ごりょうえ)」が4日、同天満宮で約550年ぶりに再興された。同天満宮で、神仏習合による祭典が実施されるのも1868(明治元)年の神仏分離以来。神職と僧侶が並んで境内を進み、新型コロナウイルスの早期終息や国の安寧をともに祈った。 北野御霊会は、平安時代に始まった勅祭「北野祭」の一環として延暦寺の僧侶を迎えて催されてきたが、応仁の乱の後に途絶えた。また、天満宮は神仏分離までは延暦寺の管轄下にあり、宮司の役割を担う「別当」職を天台宗の京都五箇室門跡の一つ、曼殊院(左京区)の門主が代々務めていた縁がある。 天台宗を開いた最澄の1200年大遠忌を来年に控え、北野天満宮も祭神・菅原道真の1125年半萬燈(まんとう)祭を7年後に迎えることから、互いの節目を契機に歴史的なつながりを見直そうと、応仁の乱以来となる神仏習合での
政府支給の布マスクが、医療物資の寄付を受け付ける京都市に9千枚以上、届けられている。企業団体が各家庭から回収して寄付するケースが多く、市は「マスク不足に備えたい」と感謝する一方、医療機関では使えないため、配布の希望がどれだけ出るかは不透明。京都市は学校への提供を探るが、活用方法に課題が残りそうだ。 マスクは政府が1セット2枚で配布し、市内には5月中旬以降に届いた。京都市は「家庭で使うという配布趣旨を踏まえ、積極的に寄付は呼び掛けていない」としつつ、「善意は拒否できない」として、受け付けている。 5月下旬から届き始め、今月21日現在、9389枚が寄付された。京都、大阪、兵庫の3府県でスーパー銭湯を展開する「メゾネット」(中京区)は6月30日までマスク持参者に入浴料を無料にする企画を行い、市に約6800枚を寄付した。広報担当者は「予想以上の多さに驚いている。お客様の善意を役立ててほしい」と願う
「京都芸術大学」の名称使用認める判決 校名変更問題、京都市立芸大側が敗訴 地裁「京芸略称、著名と言えず」 2020年8月27日 14:50 京都造形芸術大から校名変更した「京都芸術大学」(京都市左京区)を運営する学校法人瓜生山学園に対し、京都市立芸術大(西京区)が名称の使用差し止めを求めた訴訟の判決が27日、大阪地裁であり、杉浦正樹裁判長は市立芸大側の訴えを退けた。瓜生山学園側が「京都芸術大学」を使用することが法廷で認められた。 京都造形芸術大は2021年の開学30周年を前に、校名を「京都芸術大学」にすることを決定。2019年8月27日に文部科学省が受理し、2020年4月から校名を変更していた。 これに対し、1880年に開学した日本初の公立の絵画専門学校を前身とし、1969年から現名称を使う京都市立芸大は、既に市立芸大の略称として「京芸」などが定着していると主張し、「大きな混乱を招く」と反
4月に「京都造形芸術大学」から名称を変更した京都芸術大(京都市左京区)前のバス停の名前が、「上終(かみはて)町京都造形芸大前」のままとなっている。同大学はバス停を管理する市交通局に名称の変更を申し出たが、同局は同大学と京都市立芸術大(西京区)が名称を巡って裁判で争っていることを理由に応じていない。訴訟は27日に大阪地裁で判決が出る予定。 交通局によると、バス停の名前はもともと「上終町」だったが、1991年に開学した旧京都造形芸大の学生の利用が多く、大学前のバス停として定着していることから、2001年に現在の名前に変わった。 京都芸術大は今年1月、大学名の変更に先立ち、バス停名を「上終町京都芸術大学前」に変更してほしいと要望した。「変更に伴う費用を負担してでも変えたい」と食い下がったが、交通局は「訴訟中」を理由に受け付けなかった。 同大学は「議論を尽くせば理解をいただけると思っている」とする
100年前のスペイン風邪、予防接種の記録 死者や休校、コロナ同様の混乱も 京都・向日市 2020年8月19日 17:34 100年前の大正時代に流行したスペイン風邪の予防接種が、京都府向日市内で実施されていたことが、市文化資料館(寺戸町)の調査で分かった。死者も出ており、休校措置がとられるなど、新型コロナウイルス同様に混乱が広がっていたことが明らかになった。明治時代後期からは、一帯が軍隊の演習や宿泊の場所になっていたことも判明。関連資料が資料館で展示されている。 スペイン風邪の記述は、上植野区と寺戸区の区有文書から見つかった。当時は流行性感冒と呼ばれており、予防接種は「流行性感冒予防感作ワクチン」として、大正9(1920)年1月に両区で実施された。1人10銭で行われていたが、期間中に上植野区で2人が死亡し、向陽尋常小(現向陽小)は1週間休校となっていた。 このほか、軍隊入営者に予防接種証書
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