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金の仔牛とreviewに関するyukattiのブックマーク (15)

  • 佐藤亜紀『金の仔牛』

    ジョン・ゲイの『乞オペラ』では、薄い皮膜の下にあるものがこれ見よがしに剥き出しにされる瞬間がある。最後の乞の口上だ。 この芝居全体をご覧になって、貴君もお気づきだと思うんだが、当節は上層と下層の人間の行状が互いにすこぶる似通っているんだよ。目下人々が耽っている種々の悪徳にしたって、お歴々が追い剥ぎの真似をしているのか、それとも追い剥ぎがお歴々の真似をしているのか、区別ができかねるほどさ。芝居の結末が当初私の意図したままだったら、素晴らしい教訓を観客に伝えられたと思うんだがね。つまり、下層の人間も金持ち連中と同様に悪徳に染まっていて、その結果立派に罰を受けているってことをね。(P140、141『乞オペラ』) 『乞オペラ』は下層の追い剥ぎたちを描いたバラッド・オペラだが、当時の観客には、それが実は上層の人間たち――ロバート・ウォルポールなど――を描いたものであり、真の狙いが下層の追い剥

    yukatti
    yukatti 2013/09/18
    『乞食オペラ』と比較しながら考察
  • New community features for Google Chat and an update on Currents

    yukatti
    yukatti 2012/11/06
    金の仔牛 佐藤亜紀著 18世紀欧州のマネーゲーム :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXDZO48022130T01C12A1MZB001/ 風間賢二氏による『金の仔牛』新聞書評について
  • 金の仔牛 佐藤亜紀著 - 日本経済新聞

    18世紀ヨーロッパは詐欺師の時代だった。彼らペテン師によって国政、経済、文化がどれほど甚大な影響を受けたことか。たとえば有名なところでは、色事師カサノヴァ、錬金術師カリオストロ、国際的山師サン・ジェルマン伯爵、そして史上初の経済学者ジョン・ローなどの暗躍。いまあげた人物たちの中で最大のイカサマ師にして大天才は最後のジョン・ローだろう。なにしろ、チューリップ狂時代(オランダ)や南海泡沫(ほうまつ

    金の仔牛 佐藤亜紀著 - 日本経済新聞
    yukatti
    yukatti 2012/11/06
    日経新聞2011年11月4日朝刊掲載レビュー、評者は翻訳家の風間賢二氏。"紙幣(同様に株)もまた言語と等しく多義性・曖昧性をはらみ、意味のインフレーションをおこす"
  • 金の仔牛 佐藤亜紀 | La Lune Lunatique

    バタバタしてたら、大蟻さまの新刊が出てるの、ちっとも知らなかったよ。 「メッテルニヒ氏の仕事」が雑誌に連載中で、そのうちになるだろうことは知ってたけど、「金の仔牛」はまったく知らなかった。 これがなんと、18世紀フランスを舞台にした、バブル経済小説!びっくり、と思ったけど、さすが大蟻様、読みだしたらホント、やめられないとまらない、なのですわ。 題材となったのはヨーロッパ三大バブルのひとつと呼ばれた「ミシシッピ計画」だそうで、全然知らないものだったのですが、予備知識なしで十分楽しめ、ついでに言うと、18世紀フランスなど知るわけがない私が、いやー、きっとこうだったんだろうなー、と、その雰囲気に浸ることができるのは、佐藤亜紀ならでは、でございます。 (なお、ミシシッピ計画はあくまでも背景なので、それ自体についての解説は書にはなく、これを主導したジョン・ローという名も出てこないのですが、W

    金の仔牛 佐藤亜紀 | La Lune Lunatique
    yukatti
    yukatti 2012/10/25
    佐藤亜紀『金の仔牛』の感想。"おお、なんというか、この小説自体も、どことなく戯曲風でもありますな。"
  • 金の仔牛 mikechatoranさんの感想 - 読書メーター

  • 金の仔牛 Skyeさんの感想 - 読書メーター

    yukatti
    yukatti 2012/09/25
    "これは経済を背景とした冒険小説だ。それにしてもバブルといいツイッターといい、人の営みは18世紀から根本的なところで変わってないんだなぁ。"
  • 金の仔牛 ホッタタカシさんの感想 - 読書メーター

    yukatti
    yukatti 2012/09/25
    "佐藤作品でも飛び抜けてポップな一作だが、現代社会への冷ややかな諷刺の視線はあいかわらず。「佐藤亜紀は読みにくい」という印象を持っている人にお薦め。"
  • Hatena ID

    yukatti
    yukatti 2012/09/23
    渡邊利道さんによる佐藤亜紀『金の仔牛』感想。"余裕のある語り口""マノン・レスコー的いかがわしさ"等
  • [B! 金の仔牛感想] yukattiのブックマーク

    はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28

    yukatti
    yukatti 2012/09/22
    佐藤亜紀の新作長編小説『金の仔牛』(2012年9月、講談社)感想リンク集
  • はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなの告知

    はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28

    はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなの告知
    yukatti
    yukatti 2012/09/16
    d:id:Portunusさんの論考は必読です!オペラ「ファウスト」や「マノン・レスコー」、「ローのシステム」の解説など、この小説を読むのに必須の知識を得ることもできる、示唆に富んだ非常に優れたものになっています。
  • http://book.akahoshitakuya.com/b/406217944X

    yukatti
    yukatti 2012/09/16
    佐藤亜紀『金の仔牛』感想・レビューや、この本を読みたい人のひとことなど
  • 佐藤亜紀『金の仔牛』最終回 - 猟奇カニ人間地下道に出現

    第三回目の前回で大体半分を過ぎたくらいかな、と見当をつけていたら今回でいよいよ最終回。 前回の終わりで、ニコルはカトルメールに、250株を、相場が100下がる度に買いと売りを同時にやることを指示される。すると250株はそのままに、現金が残る。今回も引き続きこの作業を繰り返し、ニコルはアルノーの補償金をついに確保する。 実はこれの仕組みがよくわからなくて先月号を読み終わった後、電卓を叩いたりもしたのだが、ニコルからこの「売って買って」の方法を買い取ったヴィゼンバック兄弟の説明によると、下がり基調で底を見極められない時に有効な手段であるという。しかも底を見極めて一度に買い付けるよりも、手元に残る現金に加え、株が値上がりをすれば250株がまるまる利益になる。 このミシシッピ株の下がり基調の際に、2240万の資金を投げ打って株を買い支えたアルノーは一躍名を上げ、ミシシッピ会社総裁のオルレアン公にお

    佐藤亜紀『金の仔牛』最終回 - 猟奇カニ人間地下道に出現
    yukatti
    yukatti 2012/05/08
    "何一つとして無駄がない完璧な構図は、第一回目冒頭のルイ十四世治下の時計専門の侍従の逸話のように、この作品が「正確無比な時計」そのものであることを思い起こさせる"
  • 佐藤亜紀『金の仔牛』第三回 - 猟奇カニ人間地下道に出現

    ――ひとつ、訊いていい? ――何だね。 ――それが何かあなたの役に立つの。 ――勿論だとも。 ――どんな。 ――ああいう奴の首には縄を付けておかないと引き回せないからな。 ニコルは、何だそうか、と言わんばかりに頷く。――だったら安心。 ――どうして。 ――あなたを嫌いになりたくないからよ。 カトルメールは大笑いする。 P583~584 ニコルが、オーヴィリエを半狂乱にしてやるというカトルメールに最後に訊く場面のやり取りは、この作品の交渉の基姿勢なのかも知れない。めいめいが己の利益になることをなし、調整の結果、それが皆の利益にかなうこと。 オーヴィリエに大口の金を貸しているうちのひとりで、フェリポー(ポンシャルトラン伯ルイ・フェリポー?)の秘書をやっていたことが自慢だというナタンに、ヴィゼンバック三兄弟が条件を飲ませる際にも、ナタンは「――それがあんたらに何の得になる。P590」「――それ

    佐藤亜紀『金の仔牛』第三回 - 猟奇カニ人間地下道に出現
    yukatti
    yukatti 2012/04/05
    なるほどです。"めいめいが己の利益になることをなし、調整の結果、それが皆の利益にかなうこと"
  • 佐藤亜紀『金の仔牛』第二回 - 猟奇カニ人間地下道に出現

    『メッテルニヒ氏の仕事』には、第一部冒頭で、「これから私が語ろうという人物である」と、「私」という語り手が想定されていることがわかる。この語り手はヨーロッパ半島を俯瞰してみせるパースペクティヴを提示し、状況についての最低限の解説や論評を加え、メッテルニヒ氏の仕事を複眼的に捉えるためにあらゆる角度から対象を見ている。そして語りは語りとして、人物たちの思考に溶け込ましたりはしない。禁欲的かつ透徹な語り口が常に前景化しているのだと思う。メッテルニヒ「氏」という、主に語る人物に対してどこか他人行儀な呼称を採用しているのも、飽くまで歴史上の人物は徹底した他者であることを示しているのかも知れない。 『金の仔牛』でもやはり冒頭部分で「これからお話ししようという物語」と、物語の外に語り手が想定されていることが示されている。この語り手は『メッテルニヒ氏の仕事』の語り手とは違い、物語が進行している中では息をひ

    佐藤亜紀『金の仔牛』第二回 - 猟奇カニ人間地下道に出現
  • 佐藤亜紀『金の仔牛』新連載 - 猟奇カニ人間地下道に出現

    『メッテルニヒ氏の仕事』の連載だけで喜んでいたら、まさか平行して連載される作品が他にも出るとは思わなかった。かつてこんなことがあっただろうか。ちょっと記憶にない。至福。 『メッテルニヒ氏の仕事』と同じく、歴史を題材にし、地理も時代も近接しているが、当然のことながら書き方や視点が全く違う。やはり書き出しに注目してみる。 一七一五年、ルイ大王崩御の折、ヴェルサイユ宮殿のそこここでは時計が一斉に四時十五分を打ったと伝えられている。宮中の時には専門の侍従が付いており、日々たゆみなく時計の螺子を巻き時間を合わせていたので、これはさして驚くべきことではなかろう。この時計の精とも言うべき者たちの目に見えない活動が、目に見える世界に、一時間に四度、日に九十六回のささやかな徴のひとつを表した瞬間、廷臣たちの上げる、国王陛下崩御、国王陛下万歳の声に迎えられて、曾孫である齢五歳の皇太子は新王ルイ十五世となった―

    佐藤亜紀『金の仔牛』新連載 - 猟奇カニ人間地下道に出現
    yukatti
    yukatti 2012/02/02
    精読、素晴らしい。ジョン・ローのシステムについての説明あり、勉強になりました。
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