AI/機械学習アプローチに対する期待の高まりから、自殺リスクを予測する研究発表が各所から相次いでいる(過去記事)。しかし、臨床現場においてリアルタイムで機能するモデルの実装と検証は未知の部分が大きい。米テネシー州拠点のヴァンダービルト大学医療センター(VUMC)では、VSAIL: Vanderbilt Suicide Attempt and Ideation Likelihoodモデルと名付けられた自殺リスク予測アルゴリズムの実効性が検証された。同モデルは電子カルテ情報から「自殺未遂」と「自殺願望」による30日以内の再診リスクを算出するものである。 学術誌 JAMA Network Openに発表された同研究によると、2019年6月から2020年4月までの間、自殺リスク予測モデル「VSAIL」が医療センターに実装され、同施設を受診した77,973名の患者に対して前向き調査によるモデル性能の