◆ ロシアによるウクライナ軍事侵攻、オリガルヒの資産凍結をはじめとする経済制裁、そして存続の危機に立たされたチェルシー。スポーツ界やサッカー界は政治と無縁ではない。むしろ、一般に考えられているよりもはるかに深く、そして直接的に結び付いている。 その事実をいちはやく指摘し、警鐘を鳴らした「予言の書」が、2018年に出版された『億万長者サッカークラブ サッカー界を支配する狂気のマネーゲーム』だった。 とりわけ第1章の『東ヨーロッパ編 オルガリヒの台頭』は、ソ連崩壊後のロシアでプーチンが権力を掌握してきた過程、アブラモヴィチをはじめとする面々の暗躍などを、ナワルヌィ氏などをはじめとする民主運動家へのロングインタビューや、長期に亘る現地取材を通じて徹底解説。反体制派が次々と暗殺されていく恐ろしい実態、プーチンやオリガルヒなどに莫大な権力と富が流れ込んでいくメカニズム、「ノルド・ストリーム」を巡る問