時代の空気を読むのではなく、時代の空気を作り出す。東宝の新鋭映画プロデューサーとして、それまで「感動」一辺倒だった日本映画界に『告白』『悪人』などアンチモラルでヘビーな作品をぶつけ、大ヒット。その勢いが終わらないうちに、今度は対極的なJ-POPエンタテインメント『モテキ』やアニメ作品『おおかみこどもの雨と雪』をまたもヒットに導くなど、いまや日本映画界、正真正銘のヒットメーカーとなったプロデューサー川村元気。川村と同世代でありながら、インディペンデント映画を軸に『SRサイタマノラッパー』シリーズで日本映画の新鋭監督として注目されている入江悠にとっても、川村は常に意識する存在である。この秋、TOKYO-FMで始まった入江悠がホストを務めるラジオ番組『入江悠の追い越し車線で失礼します』の第2回目のゲストとして登場した川村に、映画監督の立場から入江が本音で迫った。「企画をたくらんでいるときが一番楽